トランスリンクス

テクニカルデータ:
 全長:22.1m 全高:5.1m 重量:63.5t 最高速度:140km/h 巡航速度:60km/h ペイロード:60t 乗員:1名

主な武装:
 小型ビーム砲(×2) 三連ミサイルランチャー(×2) 30mm連装対空砲(×2) 高速キャノン砲(×2) 二連衝撃砲

主な装備:
 ソーラージェネレーターシステム 集光パネル(×2) エネルギータンク(×2) レーザーサーチャー 全天候3Dレーダー

開発経緯および機体解説:
 ZAC2044年に登場したデスザウラーは、その圧倒的能力で共和国首都を陥落せしめた。
 のみならず中央大陸の大部分を支配域に置き、共和国を滅亡寸前に追い込んだ。
 しかし共和国軍は素早い戦略転換により大部分の戦闘用ゾイドを温存しており、その兵力は何ら衰えぬものであった。
 しかも支配域が拡大するにつれ慢性的な補給不足が生じ、最前線はしばし共和国の遊撃隊に手痛い被害を受けた。
 最前線への安定した補給は急務であったが、その根本的解決を既存ゾイドだけで行うのは困難であった。

 そこで輸送に特化したゾイドの製作が決定され、本機の開発はスタートした。
 最前線への輸送は急務であり、多少の問題よりも素早い完成を目指して開発されている。

 胴体は、内部に大量の物資を搭載すべく、大型化された。
 また本機の最大の特徴は、腹部に備えられた集光パネルおよびソーラージェネレーターである。
 この装備を両脇に展開する事で、太陽光をエネルギーに変換し、蓄積する事が出来る。
 ブラキオスに搭載されたソーラージェネレーターの拡大改良型であり、生み出される膨大なエネルギーは友軍ゾイドへのエネルギー補給に使用できる。
 本機はまさに動く発電所と呼ぶに相応しい。

 反面、集光パネルは非常にデリケートな機構であり、衝撃を受けるとすぐに壊れてしまう。
 また蓄電時の発熱も凄まじく、ソーラージェネレーター周りには装甲を施す事が出来なかった。
 その為、対ゾイド戦に使用するのは論外で、あくまで輸送・補給に特化した非戦闘用ゾイドであると言える。
 一応は、小型ビーム砲やミサイルを備えるが、その実は一応取り付けておいたという程度で、最低限の装備と言える。

 低く抑えられた全高は敵のレーダーに映りにくく、輸送用としては最適となった。
 なお素早い開発完了を第一としていた為、頭部は専用のものではなく、帝国共通コックピットと呼ばれる簡易量産品がそのまま使用されている。
 ただ非戦闘用ゾイドであり操縦は極めて容易であった為、共通コックピットは必要にして十分なものであった。
 エネルギータンクや火器の一部は鹵獲した共和国ゾイドの装備品をコピー量産したものが使用してあり、いかに開発が急がれたかが伺えるエピソードである。

 本機の開発は、あくまで、物資が大量に積載できる大型の胴体と、エネルギー基地として機能するための集光パネルに主眼が置かれている。
 その他の部分は既存品を流用させたものの多い、まさに戦時急造型であると言える。
 なお開発開始から試作機の完成までに要した日数は60日、テストの後、量産一号機の完成までは更に28日であった。
 わずか3ヶ月足らずで本格量産が進められたのは脅威的である。

 輸送用とはいえ、大型のグスタフの積載量には遠く及ばず、最大積載量は60tとなっている(グスタフは250tを誇る)。
 とはいえ、本機の悪路走破力はグスタフを大きく上回っており、中央山脈全域での運用が可能であったのは、最大の利点であった。
 また発電所として機能できる点は、最前線のニーズに最も合致したものであった。
 本機の輸送任務も、グスタフに比べて低い輸送力から、しばし鼠輸送という有難くない呼ばれ方をする事もあった。
 しかし、着実に任務を果たし続けた名機であった。


前作に続き、ガンダムAGEのダナジン改造第二弾です。

第一弾はコチラ(詳しくは専用ページ)

前作が体型をそのままに、スタンダードな改造にしていたのに対し、今回は姿勢を大きく変えています。
また、ダナジンを改造してオリジナルゾイドを製作されている方を多く見かけた為、もう少し個性を出したものを作りたいと思いました。
そんなのが、今回の製作の始まりです。加えて、前作で余っていたブラキオレックスのパーツを有効活用する事も、目的でした。

姿勢を大きく変えています。ダナジンのパーツをブロック単位でバラしてアレコレやっている内に、全身伸ばしトカゲ系にする事を思いつきました。
ダナジンのパーツだけでは全身伸ばす事が難しかったので、ジャンクパーツからそれらしいパーツを調達し、かましています。

可動として、尾を大きく可動させる事が出来ます。引きずった姿勢から、ピンと立てる事も可能です。どちらの状態も気に入っています。

側面から見ると、顔が異様に小さいのが特徴です。モチーフはコティロリンクスです。

コティロリンクスは、古代ペルム期に生きた草食性の生物です。カセア科に属します。
カセア科の特徴は小さすぎる顔と樽のような大型の胴体、そして長い尾です。特に、カセアといえば小さすぎる顔と真っ先に言われる程、顔の小ささは有名です。
大型の胴体は熱的慣性を高めるためと言われており、同時期の他の生物と比べ、体温調整が容易に出来たと言われています。
トランスリンクスは、設定上「集光パネルで太陽光を集めエネルギーに変換出来る」としているのは、カセアのこの特性からヒントを得たものです。
しかし草食性であるし、あまり強い設定にしたくはない。そこで、樽のような胴体に注目し、輸送型という設定も、併せて付けました。

カセア科の中でコティロリンクスは最大の種で、体調は4mにも達しました。輸送用ゾイド=ある程度大型であってほしいという事からの選定です。


設定上、この部分がソーラージェネレーター及び集光パネルです。手持ちに良いデカールがあって助かりました。


集光パネルは側面に展開出来ます。また、上部の装甲も大きく展開します。
集光パネルはダナジンの翼、装甲はAGジェノアスのシールドを加工しています。

設定上、胴体の赤い部分がソーラージェネレーターです。集光パネルを展開し、集められた太陽熱はここでエネルギーに変換・増幅されます。
太陽光を変換・増幅する過程では、純度の高いエネルギーを得る為、膨大な熱が発生します。
この熱は冷却器で冷やされますが、とても処理しきれる熱量ではなく、専用の排気口から待機中に放出されます。
腰部前方にある排気口がそれで、この部分の装甲は熱処理時に展開されます。

通常状態と展開時。


背部の連装対空砲は、旋回可能・仰角が自由で、気に入っている箇所です。
設定上、実弾兵器で、ドラムの中には弾がギッチリ詰まっています。

姿勢が低いゆえ、安定した射撃ができる上に3Dレーダーも備えているから、対空能力はそこそこ高いレベルを有します。

-制作-
前作でオリジナルゾイドが作れることに味をしめ、今回はよりオリジナルっぽいラインのゾイドを作りたいと思いました。

製作中の姿。

各パーツの使用具合がよくわかると思いますが、完成形と比べると異なっている部分もあり、試行錯誤して作っている事が伝わるかと思います。
肩には連装砲をつけており、この配置はなかなか気に入っていました。ただ帝国共通武器セットを使おうという方向にシフトし、使用を取りやめました。
その後、腰部に完成形のような対空砲を配置する事に決め、再び日の目を見ました。

前作に比べ、キャップはせいぜい脚部のみで、使用率は低めです。
ただ前作がキャップを付ける事で無理やりゾイドに仕立て上げていたのに対し、今回は全体的なデザインからゾイドと納得できるような造形を心がけていました。
無理にキャップを多用しなかったのは正解だったと思っています。

頭部は帝国共通コクピットですが、今回その汎用性の高さを改めて思い知りました。
このコックピットは、どんなデザインにも溶け込んでシックリ感じさせてしまう驚異のコックピットです。

最初期の姿は、こんな感じでした。

各部は、セロテープで接続しています。
胴体の延長に用いているのは、クイックキットのムラサメライガーの胴体です。
ワイルドキャット(ヘルキャット改造機 こちら)の製作時に爪パーツだけを使用しており、他がジャンクパーツとして残っていました。今回、上手く消化できました。
この段階では、和製ドラゴン型として進めてもいいかなと思っていました。

顔はブラキオレックスのものを流用させる案もありました。

またこの段階では、完成形では小型ビーム砲と集光パネルが付いている位置を、極太パイプで繋いでいました。
この時は、前作と同じく暗黒ゾイドという設定で作ろうと思っていたからです。その後、取りやめました。

 
手足は、ダナジンのジョイントを埋め込んで接続しています。ある程度自由に可動させる事が可能です。
また肉抜きを最低限ですが防いでいます。あまり見えない部分はそのままだったりします。
ブラキオレックスで余ったパーツは、使えそうなものは各部で使用しています。輸送用の設定のはずが、そこそこ重武装になってしまった気もしますが…。

頭部の接続部分は気に入っています。

ダナジンの頭部にダナジンの脚部(かかと)パーツを組み合わせ、さらにジャンクのシリンダーパーツなどでそれらしく仕立ててあります。

 

実は最初は……、

こういうカラーで塗っていたりしました。暗黒軍っぽいです。
ただどうにもこうにもシックリこないので、今のような銀・赤のカラーにしました。


あれこれ、二度手間かけて作った機体になりましたが、そのおかげで思い入れもあります。
デザイン・設定含めてもお気に入りの機体となりました。

-追記-

完成後、各種展示会に持参し好評を頂くことが出来ました。

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