続・90度回転ジョイントを作る

今回は前回の講座(90度回転ジョイントを作る)の続編です。

前回はハンマーロックを題材に、上を向いたハードポイントを横向きにする方法を考えました。
出来には満足しています。
が……、もうちょっと簡単に量産できないか。
いちいちジャンクパーツを見繕うのも面倒な話だぞ。そんな風にも思います。

そこで、これを解決する手段も考えました。

ハンマーロック用のジョイントは、出来には満足している一方で、製作が少々面倒くさいという問題もありました。
まぁ面倒なのも面白いんですが、それは一つ作る時の話。
色んなゾイド用に「量産」しようとなると、もう少し簡単に作れないかと思ってしまいます。
そこで以下のようにしました。


こちらは傑作ゾイドのバリゲーター……ですが、キットには一つだけ不満があります。
コックピットではありません!
コックピットはまぁ、あれはあれで味があって愛すべきポイントです……。

不満なのは前足に付いているビーム砲です。
脚に上向きの凸が付いていて、そこにビーム砲を付ける構造です。


構造上、脚の動きに合わせて角度が変わってしまいます。
飾る時は左右の砲の角度をピタリ合わせたいのですが、それが難しい。
脚の動きに合わせて動くもんだから、「右は下を向いている・左は上を向いている」ような今一つ締まりのない状態になりがちです。
こんな砲でちゃんと敵を狙えるのか??? と思えてしまうのもよろしくありません。

なので、ここも同様のジョイントを作りたいと思います。

ここで問題になるのが手間です。
バリゲーターは両足のためにジョイントを2個作らねばなりません。
それが面倒です。あと左右対象のものを作ろうとするとけっこうスキルも必要です。
更に、左右で使うからには同じ形状の箱状のジャンクを2個調達しないといけません。これも大変です。

加えて、ハンマーロック用のジョイントはハンマーロックの腕のサイズを意識して少し大きめに作りました。
これをバリゲーターの小さな足に使うと大げさな感じになってしまいます。
もっと小さくて自然な形で角度を変えられないか……と思います。

 

そこでこうしました。

 


こちらはコトブキヤのM.S.G モデリングサポートグッズのTジョイント(→コトブキヤ公式ページ)。
これを用意します。M.S.Gには軸の太さが色々ありますが、3mmのものを使います。


使うのは画像のパーツです。一番上の段にあります。
3mm穴と3mm軸で構成されています。これは1商品につき6個も入っていてオトクです。

まずピンバイスで穴を3.2mmに拡張します。次に軸を瞬間接着剤で3.2mmに太らせます。
この2ステップで完了です。これはめちゃくちゃ簡単です。

ゾイドのハードポイントが3mmピタリだったら無加工で行けたんですが、そこだけは我慢しましょう。
まぁ、穴の拡張や軸の太らせなんて一瞬です。秒で終わります。


このハードポイントに……、


装着。
そして武器を付けると……、


これにて求めている仕様が簡単に出来てしまいました!
念願の、いつだってビーム砲の角度を綺麗に揃える(両足)が叶いました。


もちろん俯角もとれます。


旋回も可能です。
かなり広い範囲を的確に狙えます。

従来のビーム砲では射角が限られ使い勝手が悪かったものの、これにより上空を飛ぶシンカーなどにも機敏に追従し撃墜を狙えるようになったのである……! なんていう妄想もはかどります。

M.S.Gがグレーなのも良い所です。
無塗装(可動に活かすものなので出来るだけ塗装は避けたい)でも違和感がありません。
あと「ゾイドで頑張ってくれているコトブキヤの商品でゾイドをいじる」というのも何か嬉しいです。

 

M.S.Gの余ったパーツも工夫次第で同様の構造を作れます。
その場合はプラパイプなども併せて行います。

例えば、


このパーツと、5mmプラパイプ(内径3mm)を用意します。
※正確に言うとプラパイプではなくてWaveの「BJプラサポ1」を使っています。
このパーツについて詳しくは
こちら(講座:簡単武器制作方法)も参照してください。


これにプラサポを差し込み、穴を3.2mmに拡張します。
これで完成です。先ほどのよりも少し大型ですが、これも構造的には同じものになりました。


こちらはダブル関節にして更に可動をよくして作ったジョイントです。組み合わせで色々とパーツを余すことなく使えます。
色んな作り方をしていけば夢が広がると思います。


という事で90度回転ジョイント簡単に作れるver.でした。
前回のジョイントと併用して使っていけば、武器の使い勝手は飛躍的に向上し夢が広がると思います。

Back
index

inserted by FC2 system