機獣新世紀ゾイド ガイロス帝国軍 イグアン<IGUAN>
■イグアン(イグアノドン型) データベース■
発売年月 1999年10月 発売当時価格 600円 動力 小型ゼンマイ
型式番号 EZ-017
スペック 全長10.4m 全高8.4m 重量23.6t 最高速度200km/h 乗員1名
主な武装
クラッシャーバイス 4連装インパクトガン 小口径対空レーザー機銃(×2) 小口径荷電粒子ビーム砲(×2) 2連装対ゾイドレーザー機銃
フレキシブルスラスターバインダー
特徴
帝国軍機甲師団強襲戦闘隊の中核をなす、小型量産ゾイド。もともと共和国軍のゴドスを参考に開発された機体であるため、基本性能や武装は非常に似かよっている。
が、フレキシブルスラスターなど、後発機ならではの改造が施されているため、総合力では一歩上回っている。
前後より
帝国軍主力歩兵ゾイド、イグアンです。
メカ生体ゾイド版から、カラー変更と一部設定の変更を経て、1999年に再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)
メカ生体ゾイドでは、イグアンはゴドスから2年遅れて発売された機体であり、設定的にもゴドスよりも数年後に開発された後発機でした。
しかし機獣新世紀ゾイドでの再販のタイミングはゴドスと同じ。両ゾイドとも、同じタイミングで再就役し配備され、そして激突しています。
特徴としては、設定が細かくなった事が挙げられます。
特に、背中の開く装甲板は、メカ生体当時は特に何も設定されていませんでしたが、「フレキシブルスタスラーバインダー」の名称が与えられました。
設定も付加され「短時間ではあるが機動力を倍増させる」と解説されました。
「基本性能や武装はゴドスと似ているが、フレキシブルスラスターバインダーなど後発機ならではの装備もある為、総合力では一歩上を行く」
非常に良い設定が付いたと思います。
一方、細かくなった設定には、良い部分だけでなく、疑問を感じる部分もあります。
武装の設定が細かくなっていますが、個人的にこの部分が気になります。尾部の小型砲が「小口径荷電粒子ビーム砲」とされていますが、これがどうかと思っています。
荷電粒子砲といえば、デスザウラーが装備する史上最強の火器。
いくら「小口径」であるとはいえ、イグアンの砲ごときを荷電粒子砲にしてしまったのは、デスザウラーのインパクトやカリスマ性を大きく損なっているように感じます。
イグアンは量産型主力歩兵ゾイドであるし、あたりさわりなく「小口径ビーム砲」程度の設定で良かったのではないかと思います。
この点は、同時に再販されたサイカーチス、ゴドス、カノントータス等とも共通します。
納得できない事もない とは思います。
ガイロス帝国には、かつてガル・タイガーという超小型荷電粒子砲を備えたゾイドが居ました。
つまり荷電粒子砲の小型化に成功しているという事です。
機獣新世紀ゾイドの時代は、設定的にガル・タイガーが戦った時代よりはるか未来。
テクノロジーの進化により荷電粒子砲は更に小型化され、イグアンの小型砲程度のサイズになった…、とされていても、おかしくはないと思います。
ただ、そうはいっても、印象というか、イメージ的な問題はあります。
やはりデスザウラーこそ「他とは違う」「圧倒的な大火力を持つ」「その名は荷電粒子砲」として、ただ唯一持つ事を許された装備にした方が良かったと思います。
カラーリング
色は大きく変化しています。
アルミシルバーは濃いガンメタルになり、軽量でフットワークの軽いイメージから、重々しいイメージに変貌した感じがします。
どちらも良い色だと思いますが、個人的にはイグアンは主力量産機なので、あまり重そうなイメージより、ともすれば安っぽくもあるアルミシルバーの方が好きではあります。
またよく見ると分かりますが、赤の色合いも若干変化しています。
メカ生体版はわずかに紫がかった独特の色合いをしていますが、機獣新世紀版は比較的単純な赤色をしています。
装甲部分がかなり暗くなり、しかし赤色部分は同じ明るさを維持しているので、やや色の対比がアンバランスになったようにも思います。
総合的に見ると、個人的にはメカ生体版の色の方が好きです。
主力歩兵 イグアン
戦歴としては、帝国軍の主力歩兵として登場し、戦場を埋め尽くすような物量でもって共和国軍を制圧しました。
しかしシールドライガー・コマンドウルフが反撃の狼煙を上げた際は真っ先に吹き飛ばされていたりもします。
なんとも、かつての名脇役ぶりが健在な事に感動します。
多くの背景に写っており、やはりこの時代でも主力歩兵だった事は疑いようがありません。
しかし後継機としてレブラプターが登場すると、途端に登場しなくなり、その存在感が早期に去ってしまったのは悲しい所でした。
悲しいといえば、機獣新世紀ゾイドのバトルストーリーと同時期に放映していたアニメゾイドでも一度も登場せず、悲運であったと思います。
ライバルのゴドスは頻繁に登場していたのが、更に悲しさを倍増させます。イグアンはゴドスから大部分を流用できるので、かなり出しやすかったと思うのですが…。
とはいえ、機獣新世紀ゾイドでもゴドスと良きライバルだった事や、バトストの名脇役を短期間とはいえ務めた事は、非常に嬉しい復活でした。
今後もイグアンは、主力歩兵かつ名脇役として、ゾイドシリーズと共に在り続けて欲しいとと思います。
バリエーションモデル
暗黒仕様 イグアン