機獣新世紀ゾイド ヘリック共和国軍 ガンブラスター<GUN BLUSTER>

■ガンブラスター(アンキロサウルス型) データベース■

 発売年月 2001年9月  発売当時価格 2000円  動力 モーター

 型式番号 RZ-052

 スペック 全長19.0m 全高8.1m 重量125.0t 最高速度120km/h 乗員1名

 主な武装
  ハイパーローリングキャノン(ブレーザーキャノン×2 パルスガン×2 電磁砲 サンダーキャノン 連装加速ビーム砲 加速衝撃砲 プラズマキャノン
                ビームキャノン 三連速射砲 レールキャノン 連装パルスビーム砲 ビームライフル×2 ショットガン)
  エレクトロンバイトファング エネルギーチャージャー 超電磁シールドホーン×24 3Dレーダー 冷却用放熱口×4 後方警戒レーダー

 特徴
  さらなる激戦が予想される暗黒大陸ニクス決戦のため、共和国軍が復活させた旧大戦の名機「ガンブラスター」。
  背部に20門もの長距離ビーム砲を装備した、史上最強の砲撃ゾイドである。
  各ビーム砲は威力、効果が違うだけでなく、一斉発射時に砲ごとの周波数を変えることで、いかなる強力なEシールドも撃ち破ることができるのだ。
  また、側面左右24本の角から発生する超電磁シールドは、ジェノザウラー級の荷電粒子砲の直撃にも10秒以上絶えるよう設計されている。
  この絶大な攻撃力、防御力に加え、強力なレーダーも備えたガンブラスターは、共和国陸戦部隊の要となる機体なのである。


前後より

重砲型陸戦ゾイド・ガンブラスターです。
メカ生体ゾイド版から、カラー変更と一部形状の変化を経て、2001年に再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)

ガンブラスター再就役の頃、バトルストーリーは、大きな転換を迎えていました。
ZAC2100年、西方大陸での戦いは遂に共和国の勝利で終結。翌年より、舞台は次なるステージ・暗黒大陸へと移り変りました。新たなる戦いの始まりです。
共和国部隊による、暗黒大陸上陸作戦はかろうじで成功。
しかし順調に進撃開始したのも束の間、上陸部隊は、強力な未知なる敵・鉄竜騎兵団(アイゼンドラグーン)の襲撃を受け、危機に陥ります。
この危機にガンブラスターは投入され、みごと事態を打破してみせました。

キット発売という意味でいえば12年ぶり、ストーリー的なZAC年表で言えば42年ぶりに再登場したガンブラスターが、時代を経ても暗黒大陸で共和国の危機を救うポジションで登場したのは、胸が熱くなる展開です。


カラーリング

再販に際し、形状が幾つか変化しています。
しかし最も印象が変わったのは、やはりカラーリングだと思います。
かつて"黄金砲"の異名を持ったガンブラスターのド派手なカラーは大きく変化し、非常に落ち着いたものになっています。

良く言えば、ミリタリー色が強く渋いリアルタイプのカラーになったと思います。しかし個人的には、地味すぎてちょっと失敗している風にも思います。
リアル…、本当に戦場に居そうと思わせるカラーを目指すのは、リアルメカ・ゾイドにとって、非常に大事で目指すべきテーマと思います。
しかしリアルメカであると同時に、やはりゾイドはフィクションでもあります。
リアルに見えながらも、ある程度ハッタリもある。それでいて全体的に見れば上手くバランスを取ってまとめてあるような、そんなカラーであって欲しいと思います。

脚部や下あごなど、もともと黒で構成されていたパーツが胴体と同じ色になっています。
そのせいでボディ全体が同じ色になり、ぼんやりとして締まりの無い印象になっている様に思います。
また、装甲が胴体と同じ青系の色になっている点も、機体をぼんやりとした印象にしてしまっていると思います。
トゲや爪の金色は、妙にその部分だけ目立ちすぎて、違和感があるように思います。

メカ生体時とは対極の、ミリタリーなカラーを追求した事は非常に良かったと思います。しかしそれを意識しすぎた結果、失敗してしまった様に思います。
個人的には、リアルさとフィクションならではのハッタリとの中間を狙い、下のようなカラーだったら良かったのにと思います。

カラーリングの他、先に書いた通り、形状も多少変化しています。
まず、背中のエネルギーチャージャー付近のパイプが、機獣新世紀版では削除されています。

パイプは、エネルギーチャージャーの良いアクセントになっていたので、是非残しておいて欲しかったと思います。
ただ他方、デザイン的な面はともかく、この極細のパイプは破損率が非常に高いものでした。
個人的な思い出ですが、メカ生体ゾイド当時、ガンブラスターを買ってもらった折、真っ先に破損したのがこのパイプでした。
とにかく細すぎる上に飛び出ているので、ちょっとした衝撃ですぐに折れます。そこから考えると、この形状変化はやむない点かも…とも思います。
また、スプリング等を使用し、旧タイプの形状を再現すること自体は、さほど難しくも無いように思います。

この他、一部砲のパイプも削除されています。

この部分のパイプに関しては、キットの強度的には問題ないもので、意図的に壊さない限り折れない程度の丈夫さがあります。
何ゆえ削除されたかについては疑問が残ります。
パイプがある事で、ビーム砲のメカ的なリアルさが大きく上がっていたと思うだけに、この削除は非常に残念です。
形状の関係で、スプリング等を使用し旧タイプの形状を再現するのは、不可能ではないものの、エネルギーチャージャーのものよりも難易度は高めです。

また裏面は、電池ボックスがスライド式からネジ止め式になりました。

裏面なので、普通に見る分には気づかない差です。気軽に電池交換出来ないという意味では、非常に面倒くさい仕様変更です。


超重砲 ガンブラスター

戦歴は、先に書いたように「暗黒大陸で未知の敵との戦いで苦戦する味方を助ける」というポジションで登場しました。
その大火力でもって敵を追い詰め、自慢の砲の健在ぶりを示した戦いは、メカ生体時の活躍を知る者として、熱くなるものがありました。

ただ贅沢を言うと、設定は少し不満がありました。
参戦時、ガンブラスターは、共和国の誰もが突破できなかった、バーサークフューラーの強力なEシールドを破る活躍を演じました。
この理由として、設定上「一斉発射時に砲ごとの周波数を変えることで、いかなる強力なEシールドも撃ち破ることができる」とされています。
「ビームの周波数を変えたから突破出来た」というのはちょっと疑問です。
これでは「ガンブラスターの一斉射撃が高威力だから撃ち抜けた」というより、「種類が沢山だったから撃ち抜けた」のように感じられ、いまひとつ砲の強さが伝わらない気がします。

ガンブラスターは、メカ生体時代に、秒間1000発もの猛烈な射撃を可能としたゾイドです。
その超砲撃ゾイドの復活としては、その猛烈な射撃で、強引な力押しでバーサークフューラーのEシールドを砲撃して欲しかったと思います。
互いに全力で攻め、守る。しばしの押し合い。 そして結果、強引に力で押し切る形でぶち抜いた展開にした方が、より”らしい”描写になったのではないかと思います。
カラーリングのぼんやり感と共に、機獣新世紀時には、その砲撃能力も、少しぼんやり気味に扱われてしまったような気がします。

カラーリングをミリタリーなリアル系に一新するとか、展開をメカ生体時代を知る者にニヤリとさせるとか、非常に美味しい復活の仕方をしたと思います。
しかし非常に惜しい所までいっておきながら、詰めがもう少し欲しかったように感じてしまうのは、非常に残念にも思います。


バリエーションモデル

メカ生体ゾイド ガンブラスター


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