メカ生体ゾイド ヘリック共和国軍 戦闘機械獣 プテラス<PUTERASU>

■プテラス(翼竜型) データベース■

 発売年月 1986年2月  発売当時価格 780円  動力 小型ゼンマイ

 型式番号 RMZ-21

 スペック 全長10.3m 全高8.2m 全幅3.7m 重量21.6t 最高速度M2.0~2.2 乗員1名

 主な武装
  20mmバルカン砲(×2) 空対空ミサイル(×2) 機関砲

 特徴
  シンカーの厚い装甲や空戦能力に手を焼いた共和国が開発した、ドックファイト用の空戦メカ。
  またVTOL性能もあり、いかなる場所でも離陸出来た。


前後より

共和国飛行ゾイドの雄、プテラスです。
個人的には「共和国の飛行ゾイド」といったら真っ先に思い浮かぶのがプテラスです。
いや、共和国に限らず「飛行ゾイド」といえば真っ先に思い浮かぶと言った方が正しいかもしれません。
極めてスタンダードでゾイドらしいゾイドだと思います。

飛行ゾイドらしく巨大な翼が特徴的です。「穴あき」になっているのが実にゾイドらしい感じがします。
翼は手動で開き具合を調整できます。

翼の状態でかなり印象が変わります。
待機状態のような感じから、今にも大空に羽ばたきそうな感じまで。
飛行ゾイドでこのような演出ができるのは何より嬉しい、まさに飛ぶ為のゾイドといった感じがします。


側面より

プテラスのデザインは実に絶妙だと思います。
特徴として「新鋭機っぽく見える」点があります。従来、共和国ゾイドはとにかくゴチャゴチャしていました。全身ディティールのカタマリです。


例えばゴドスと比べると、プテラスは幾らかスッキリした印象を受けます。

プテラスは十分に共和国らしいデザイン…むき出しでゴチャゴチャした感じ…を残しつつも、装甲が綺麗に付く事で新しい時代のメカという感じを同時に出しています。
この塩梅が実に絶妙です。

「装甲を付けてスッキリした感じに」というデザインは、一つ前のバリゲーターから既に始まっていました。

バリゲーターでデザインの変化が始まり、プテラスではそれが更に洗練されたと思います。

ちなみに、ゴドスがダメでバリゲーターが中間でプテラスが良いという意味ではありません。それぞれ良いデザインをした傑作です。
ただプテラスは新鋭機っぽく見えるという事です。
この三種類を並べると、この時期に共和国の開発技術がどんどん変わっていった感じがよく伝わってきます。

開発された年代はグローバリーIII飛来から数年の時期です。これを踏まえてデザインの変化を見るとより楽しめます。


フェイス

頭部は「共和国新型共通コックピット」です。
共和国共通コックピットとしては三代目のもので、プテラスが初めて採用しました。

このコックピットのデザインは大好きです。
シャープでとても美しい。機能的にも単独での飛行機能があり、また機銃による攻撃力を有すると極めて高性能です。

ガリウスが最初に採用した初代共通コックピットは、デザイン的には特にひねりのないスタンダードすぎるものだったと思います。

悪くはない。「技術レベルの低い初期ゾイドに多く採用された」事を考えればこれ位の無個性でも良いのかもしれない…。ですが、やっぱりもう少しひねりが欲しいです。

ゴドス、ガイサックが採用した二代目共通コックピットは、デザイン的には正直ダグラムの影響が濃すぎました。

また側面にハードポイントがない。それゆえ拡張性がかなり低いのが大きなマイナスです。
ゴドスやガイサックには似合っていると思いますが、手放しで大成功とは言い難いのは否めません。

そこへきて三代目の新型共通コックピットは、デザインにも独自性があり、新型っぽい感じもするし、拡張性もあり、性能も高い。完璧だと思います。

性能面では、帝国共通コックピットの影響も濃いと思います。

単独での飛行が可能、機銃があり攻撃力を有する点で共通します。この辺りについて詳しくはこちらのコラムで考えました。

 

共和国新型共通コックピットは伝統のキャノピー式を採用しています。コックピットを開けるとおなじみの兵士が搭乗しています。

パイロットは1名で、全ての操作をここから行います。
コックピット内の空間はやや狭く窮屈な感じもします。デザイン面、性能面で絶賛した新型共通コックピットですが、居住性だけはやや低下しているのかもしれません。

ちなみに、新型共通コックピットはプテラスが初めて採用したコックピットですが、キャノピーだけはバリゲーターからの流用です。

これは絶妙です。
「新型コックピットだが部品には従来品も流用してコストダウンを図っている」
何ともリアルを感じる点でありニヤリとします。

総じてこのコックピットは最高です。


グラウドラー、ペガサロスと共に

共和国小型飛行ゾイドとしては、グライドラー、ペガサロスに続く第三弾です。
第三弾にして決定版と言える仕上がりをしています。

グライドラー、ペガサロスも悪くはないんですが、どうしても鳥型ゾイドとしては巨大すぎるフロートや車輪が気になります。
あまり鳥に見えるとは言い難い。初期っぽい味ではあるのですが。
比べると、プテラスは脚部や尾部がしっかりとあります。ひと目で生物と分かる仕上がりになっています。

こうして並べると、プテラスで一気に進化したなぁという感じがします。


サラマンダーと共に

共和国小型飛行ゾイドとしては第三弾ですが、共和国飛行ゾイドとしては第四弾です。
共和国軍は、グライドラー、ペガサロスに続いて巨人機サラマンダーを完成させています。
プテラスは、それに続く共和国飛行ゾイド第四弾として登場しました。

サラマンダーの影響は極めて大きく、「小型量産機」という側面が強くあります。
デザイン的にはまさに小型簡易版という感じがします。
全体的なシルエットは酷似しており、同軍の兵器という印象を強く受けます。しかし全く同じではなく、両機とも独自性があります。
サラマンダーは大型ならではの過剰なほどの作り込みやモールドの細かさがあります。プテラスは小型相応の造りに落ち着いており、両機ともに個性的です。

パッと見たシルエットが酷似しているからこそ、細部の造りの差がより目立ちます。
最初は単なるサラマンダーのダウンサイズに見えるかもしれません。しかし見れば見るほどプテラス独自の魅力が見えてきます。
このバランスが絶妙です。

ゾイドでは、ハイ・ローミックスが珍しくありません。小型量産機・簡易版というのは以前から両軍で多くされていた事です。
以前の代表的なペアはゴジュラス・ゴドスでしょう。これとサラマンダー・プテラスを比べると実に面白いです。


この両機のデザインは「過剰なほどの作り込みやモールドの細かさ」という点では同じです。両機ともこれ以上ない程のゴチャメカになっています。
しかしシルエットはかなり違います。ゴジュラスはがっしりと太く、ゴドスはかなり細め。この点で独自性があります。
同じ小型簡易版といっても、「造り込みは同じだがシルエットで差を出したゴジュラス・ゴドス」「シルエットは似ているが造り込みで差を出したサラマンダー・プテラス」という違いがあり実に面白いです。

 

デザイン面以外でも、キット的・設定的にも小型量産機になっています。

キット的には、大型ゾイドは高価ゆえにユーザーにとってなかなか手が出ない憧れの存在です。何かのイベント時にようやく手に入れる、そんな位置でしょう。
対して小型ゾイドはまだしも気軽に手に入るキットです。安価な廉価版サラマンダーとしてプテラスが果たした意義は絶大です。
サラマンダーを買えないチビッコの意欲をある程度満たしつつ、しかし同時にサラマンダーへの憧れをより強くするものでもあったでしょう。

設定的には、サラマンダーは強力だが様々な事情から量産が難しいゾイドでした。
プテラスは量産の効かないサラマンダーを補完するゾイドでもありました。
戦歴について詳しくは後述しますが、サラマンダーは爆撃を任務とする重爆撃機でプテラスは制空を任務とする戦闘機です。
ですがプテラスは、シルエットが酷似している事からも予想できる通り爆装も可能です。
もちろん搭載量はサラマンダーと比べると微々たるもの。軽爆に過ぎません。しかしそこは数が容易に揃う強みを活かして運用されました。

私はゾイドの「キット」と「劇中の設定」がリンクしている事に何とも言えない良さを感じます。
例えばゴジュラスMK-II限定型は劇中では少数生産機、キットも少数生産です。
ゴジュラスMK-II量産型は劇中では超量産機、そしてキットも超量産機です。
劇中とキットの生産数が一致している事で思い入れがより増す感じがします。こういう事です。

プテラスのキットは、おそらく小型ゆえにサラマンダーを大きく超える数を販売したでしょう。
キットの仕様と設定が高次にリンクしているような感じがして、そこもとても好きです。


武装

プテラスは小型ながら武装はなかなか強力です。そしてまた空戦ゾイドとして実に”らしい”感じになっているのがたまりません。
背中の空対空ミサイルはいかにも空戦ゾイドな感じを思わせます。
胸部の20mmバルカン砲パックはおそらく主武装でしょう。20mmという口径がいかにも戦闘機です。
サブ装備としてコックピット部分に機関砲があるのも良いバランスです。
総じて実に空戦ゾイドらしい仕上がりをしています。

また小型ゾイドとしてはかなり強靭な脚部を持ちます。これにより格闘戦も可能です。
この脚で上からのしかかれば、シンカーやサイカーチスではどうする事もできないでしょう。
基本的には豊富な火力で戦うのが基本ですが、生物らしい格闘戦も想定されているところがいかにもゾイドです。


ギミック

ゼンマイを巻くと元気に歩きます。ギミックは中々の出来です。

連動ギミックとしては、翼を羽ばたきながら前進します。
こう書くと連動が少なく地味な感じがするかもしれません。しかし翼をかなり大きく大胆に動かしながら動くので満足度はかなり高めです。
やはり飛行ゾイドが今にも飛び出しそうな羽ばたきをするのは嬉しいです。

手動ギミックは小型相応です。
可動箇所は、頭部の旋回、コックピットの開閉、翼の展開、胸部バルカン砲の角度変更、背中ミサイルの角度変更です。
数はそれほど多くありませんが、やはり翼の展開が大胆にでき表情を大きく変えられる所が高い満足度を出しています。

ただ一点、不満もあります。それは頭部の可動についてです。
プテラスの頭部は横方向に旋回できます。それは嬉しいのですが、できれば上を向けるようにしてほしかったと強く思います。
キットのプテラスの頭部角度は、どちらかというと地上待機シーンを思わせます。
飛行シーンを思い浮かべると、体を横に倒して顔も一直線にして飛んでいるものでしょう。
劇中でもそのような姿勢で写っている事が多くありました。

これが出来ないのは大きなマイナス点です。
ギミックについてはとても良い出来だと思いますが、わずかに惜しい所も感じます。


戦歴

戦歴は見事という他ありません。全ゾイド中でも極めて印象的な活躍をしています。
プテラスは機体設定にもあるように対シンカー用として開発されたゾイドです。
完成・初陣はZAC2034年です。

共和国軍は、中央大陸戦争緒戦ではペガサロスを有することから制空権を得ていました。しかしZAC2032年に帝国軍がシンカーを投入すると苦戦するようになります。
シンカーは防御力が高く、しかも劣勢になれば水に飛び込んで逃げる事が可能。ペガサロスではなかなか仕留める事ができなかったのです。
さすがに大型のサラマンダーならシンカーを圧倒できる性能を持ちます。が、サラマンダーは生産性が低く対シンカー用に使えるものではない。
そこでプテラスが開発されました。

強力な武装と高速性でシンカーを確実に葬ります。
また最高速度はM2.2です。実はこれはペガサロスの最高速度M2.5よりも劣ります。
にも関らずシンカーが水に逃げるより前に仕留めてしまうのだから、運動性や加速性が大きく向上している事が伺えます。

登場したプテラスは、シンカーに完勝して制空権を共和国側にもたらしました。
それ以来長く、空での最強時代を築きました。

制空戦闘以外でも活躍しています。
サラマンダーは驚異的な搭載量から重爆撃機として運用するのがメインでした。ただし極めて強力な性能ですが量産が効かない弱点もありました。
「もっと数があれば更なる爆撃が可能なのに」
そんな状況の共和国軍でしたが、ここでプテラスに目が向きます。
プテラスは酷似したシルエットから想像できる通り、小型機としては優秀な搭載量を誇ります。爆撃機に転用する事も可能だったのです。
こうして、プテラスは数の揃わないサラマンダーを補完するべく爆装して運用される事も多くありました。
一機あたりの爆撃力は低いものの数の多さを活かして活躍、サラマンダーを補完する大役を見事に果たしました。

サラマンダーといえば、同機を護衛するのも大きな役目です。
大型強力なサラマンダーは簡単に落ちることはない……のですが、なにしろ量産が効かない切り札でもある。だから万が一にも墜とされたくはない。
プテラスは護衛機としての役割も見事に果たしました。
サラマンダー爆撃隊の内訳は、[爆撃隊の中核:サラマンダー][爆撃隊の補佐:プテラス(爆装)][護衛機:プテラス]という布陣です。

サラマンダーは長大な航続距離が語られるゾイドでもあります。
プテラスには航続距離の設定はありませんが、随伴して護衛任務をしたという事はプテラスの航続距離もまたかなりのものなのでしょう。
そんな優秀さも伺えます。

 

シンカーで完敗した帝国軍は、後年に本格空戦ゾイド「シュトルヒ」を投入してリベンジに賭けます。
シュトルヒはプテラスに並ぶ速度と高性能ビーム砲、果ては当たればサラマンダーでも撃墜できそうな一撃必殺ミサイルまで搭載した恐るべき飛行ゾイドでした。
しかし結果を言うとプテラスはこれにも勝利し空での最強を維持し続けました。
これは凄い事です。シュトルヒはゾイド戦史でいうと5年も後のZAC2039年に登場した新鋭機です。それに勝ってしまったのだから凄まじいことです。

こうして戦闘機や爆撃機として運用されたプテラスですが、他の場所でも多く運用されています。
VTOL…、垂直離着陸の能力があります。これが運用幅を大きく広めました。
この能力はグライドラーは持っていましたが、ペガサロスにはありませんでした。
思えば、グライドラーは垂直離着陸能力はあるが空戦性能は低い。ペガサロスは空戦性能は高いが垂直離着陸能力はない。
プテラスは、前級の二種の長所を見事に融合した仕様をしています。

さて、プテラスは垂直離着陸能力を活かしてウルトラザウルスの艦載機としても採用されました。
後部飛行甲板に搭載され、必要時には偵察や着弾観測でその活躍を支えました。

ウルトラザウルスは第一次中央大陸戦争を共和国勝利に導いた最大の功労機です。そしてそれを大きく支えたゾイドがプテラスです。

第一次中央大陸戦争では、登場以来まさに完璧な戦いをみせました。
D-DAY以降…、第二次中央大陸戦争でも引き続き活躍しています。

しかしこの時期は、さすがに帝国軍も更なる新鋭機を繰り出しました。
ZAC2045年にはレドラーが登場。M3.0の超高速を誇る最新鋭機の出現を受け、ついにプテラスは最強空戦ゾイドの座から引き摺り下ろされます。

レドラーは火力こそ低い(ノーマル状態では皆無だが実際は翼上にビーム砲を増設して出撃する事が多かった)ものの、後部に強力な切断翼を持ちます。
これですれ違いざまに両断する恐るべき空戦ゾイドでした。
プテラスの弾幕をかわしつつ接近、そして切断翼で切り刻むレドラー。火器を増設している場合はそれもあわせて撃ってくる。
驚異的な性能。実に、レドラーは重い対艦装備を装備した不利な状態でさえプテラスを圧倒する強さを誇りました。

 

これを境にプテラスは苦境に立たされました。時代は終わったのです。
レドラーは大増産され、帝国軍に制空権をもたらしました。
ここからはプテラスにとって辛い時代になります。
後継機は遅々として完成せず、プテラスは主力戦闘機の座に置かれ続けました。被害は続出。しかし、プテラスの真価はここから出たと思います。

後継機が登場しない中、プテラスはそれでも戦い続けました。そして徐々に意地をみせ始めます。
元より汎用性の高い機体ですが、魔改造とも言える程に手を加えた特殊機「ステラス」が造られています。

これは実に最高速度M4.0、最高飛行高度4万mという反則級のスペックを持っていました。
こうした改造タイプも織り交ぜつつ、プテラスは苦しい中を何とか戦い続けました。

また、飛行性能以外でも要注目な事があります。それは装備のアップデートです。
D-DAY以降、共和国軍はウオディックに大いに悩まされていました。
深海から攻撃する同機に全く反撃する事が叶わず、バリゲーターは無論のことあのウルトラザウルスさえもが一方的にやられるばかりだったのです。
そんなウオディックの無敵時代を終わらせたのがプテラスでした。
共和国軍は苦労の末に対ウオディック用装備「追尾型水中魚雷」を完成させ、プテラスに搭載しました。
これはウオディックが潜って逃げても追尾を続ける特殊武器です。これの効果は抜群で、ウオディックの無敵時代はここに終わりました。

D-DAYで共和国軍を大いに驚かせたあのウオディック。強力になり帰ってきた新生帝国軍の象徴・ウオディック。それに土をつけたのはまさかのプテラスだった。
これは快挙です。

飛行性能が最強と言えなくなった時代でも、改造や装備のアップデートでプテラスは粘り強く戦い戦線を支えました。
待望の後継機が登場したのはレドラー登場から約5年も経った後のことです。
ようやくレイノスが登場し、プテラスは主力戦闘機の座をようやく降りました。
しかし、運用はその後も長く続きました。
これはプテラス登場後に早々退場したペガサロス、レドラー登場後に早々退場したシュトルヒとは対照的です。

飛行空母タイプに改造されたマッドサンダー「マッドウイング/マッドフライ」の搭載機としても採用されています。

更に、中央大陸戦争が終結し戦いが共和国軍VS暗黒軍の「大陸間戦争」になってからもプテラスの運用は続きました。
戦況にも重要な影響を与えており、偵察タイプのプテラスは暗黒大陸奥深くにまで強行偵察を実行、見事に暗黒軍新兵器開発基地を発見したりしています。
このクラスではバリゲーターと共に極めて運用期間が長いゾイドです。こんな時代にまでプテラスに乗り続けたのは一体誰だろう…。そんな妄想も膨らみます。

運用期間の長さは傑作機である事を何より物語っています。
戦歴の詳細を見ても、華々しい無敵時代、苦境に立たされた時代、旧式化してからも戦い続け戦線への貢献を果たした事。激動と言えるでしょう。
ゾイド戦役を見事に戦い続けたプテラスの戦歴は光り輝いています。
文句の付け所がありません。見事です。


翼の穴あき

バトルストーリーでの活躍を延々と語りましたが、個人的な思い出を言うと子供の頃は手に入れる事はありませんでした。
買うか買わないか、惜しい所まではいきました。次は飛行ゾイドが欲しいと考えた時、レイノスかプテラスかを吟味したのです。
その末にレイノスを選んだのですが、決め手はレイノスの方が新しくて強いという事の他に「穴あき」翼という要素がありました。

今でこそ穴あき翼はいかにもマグネッサーウイングらしい感じがして好きなのですが、チビッコ当時は穴が開いてて落ちそう…というイメージを強く持っていました。
また劇中で使用されたプテラスは、半分以上が翼面に膜を張った状態で登場しています。
つまり穴が開いていない。

もしも劇中のプテラスが穴あき状態だったなら、飛行ゾイドの翼とはそういうものだと思ったでしょう。
しかし劇中のプテラスの過半数が膜を張った仕様だったので、キットそのままじゃ穴が開いてて落ちそう…という印象をよりいっそう強く持ってしまったのでした。
そんなわけで、プテラスも好きだけどキットの翼がなぁ…という事でレイノスを選んだのでした。
これはサラマンダーにも同じ感情を持っていました。

願わくば、改造キットで膜を張った翼がリリースされれば良かったのですが。
もしくは劇中でも「通常は穴あきで運用する・強化タイプとして少数だけ膜付きの仕様が登場する」といったバランスだと良かったのですが。

当時からプテラスは大好きでした。
特に、私がゾイドを知った時期はデスザウラー最強時代でした。共和国派であり、劣勢ながらも頑張って飛び続けるプテラスには強い思い入れもありました。
それゆえにキットの翼の穴あきにはもどかしさも感じていました。


共和国飛行部隊のエース プテラス

首と翼には微妙な不満を感じますが、総合的に見ればそんな事はどうでもよくなる位の超傑作・傑作中の傑作機だと思います。
もし私が「代表的なゾイドを紹介するから小型ゾイドから2,3機選んでくれ」と言われたら必ず入れるでしょう。
ゾイド界を代表するほどの傑作機だと思います。

カッコ良くて武装も強力。とても頼もしい中に、でも一方で小型らしくどこか可愛らしい雰囲気もあります。
強くて、でも適度に脆そうな感じ。ヒーローになりすぎていない所にも惹かれます。
まさに小型量産機です。今後もその傑作ぶりでゾイド星の空を飛びまわってほしいと思います。


バリエーションモデル

 機獣新世紀ゾイド プテラス

月刊ゾイドグラフィックス プテラス


Back
index

inserted by FC2 system