機獣新世紀ゾイド ガイロス帝国軍 セイバータイガー<SABER TIGER>

■セイバータイガー(タイガー型) データベース■

 発売年月 1999年10月  発売当時価格 2000円  動力 モーター

 型式番号 EZ-016

 スペック 全長15.6m 全高9.1m 重量78.0t 最高速度240km/h 乗員1名

 主な武装
  キラーサーベル(×2) ストライククロー(×4) 対ゾイド3連衝撃砲 対ゾイド30mm2連装ビーム砲 TEZ20mmリニアレーザーガン(×2) ATZ20mmビームガン(×2) 
  小口径対ゾイドレーザー機銃 地対地ミサイルポッド 赤外線レーザーサーチャー 複合センサーユニット

 特徴
  中央大陸戦争時代に、ゼネバス帝国が開発した「サーベルタイガー」ガイロス帝国仕様。
  当時、大型ゾイドでありながら最高速度で200キロを叩き出すその性能に、すべての共和国軍前線兵士が恐怖したという。
  その後、シールドライガーの出現で最高速大型ゾイドの座を奪われたサーベルタイガーはガイロス帝国の手によって動力機関の出力アップと冷却装置の改造が施され、
  その結果、最高速度は240キロまで上昇。
  そして今、セイバータイガーとして蘇り、時代を超えて宿敵シールドライガーの待つ戦場へと出撃する。


前後より

超高速ゾイド、セイバータイガーです。
メカ生体ゾイド版から、名称変更とカラー変更、設定の変更を経て、1999年に再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)

機獣新世紀ゾイドにおいては、再販第一期組の中に、既にシールドライガーがありました。
なので、サーベルタイガーは遠からず再販されるだろうと思っていました。
一方、より高性能のシールドライガーが出ている中で再販されるのはどうなんだろう?とも思っていました。

シールドライガーの再販から2ヵ月、サーベルタイガーも見事復活を果たしました。
しかしその設定は大きく変っており、大きくパワーアップした新生サーベル「セイバータイガー」としての復活でした。
その能力は最高速度でシールドライガーに迫るまでにアップしており、どちらかというと「シールド>サーベル」であったメカ生体時代に比べ、より能力の均衡した真のライバルといった感じになっていたと思います。
この設定は、当時うなりました。なるほどだから先にシールドを復活させたのか、と。

なお舞台裏には、「サーベルタイガー」という言葉が他社の登録商標に引っかかっており、そのままの名前では復活できなかったという事情があったようです。
しかしそれを逆に利用し、センスの良く設定を昇華させた事は、素晴らしい事だったと思います。

機体名はサーベル外ターからセイバータイガーに変りましたが、アルファベットの表記も「SABRE」から「SABER」に変っています。

実は通説的に普及している「同じスペルのオランダ語読みか英語読みかの違い」というのは誤りです。

設定は大きく変わりましたが、形状は昔と変っていません。
ただ一点、メカ生体当時よりも機獣新世紀時の方が玩具安全基準が厳しくなっていた関係で、「牙の先端が丸くなっている」という違いがあります。
これは先に再販されたシールドライガーと共通します。
また更に、2003年再生産のものからは、上下の奥歯が削られたように形状が改められています。
購入時には注意が必要です(キット箱を見れば生産時期が表記してあります)。


カラーリング

カラーリングは、ぱっと見ほとんど変っていないようで、実は比べるとかなり違います。
赤い色が、メカ生体版は少し紫がかった赤をしていますが、機獣新世紀版はくすんだ赤といった感じです。
しかし両者とも赤い機体という点では一致しており、そこまでの差は無いと思います。

その他では、武器系統のパーツがやや色変更されています。
爪や主砲のパーツは薄いシルバーからガンメタルになり、帝国共通武器武器セットのカラーもシルバーから濃いガンメタルに変りました。
武器系統の色が濃くなった事で、サーベルタイガーよりも重厚さが増したような印象を受けます。
シルバーで軽快なサーベルタイガーに対し、重々しく重戦闘を繰り広げそうなセイバータイガーといった所でしょうか。
どちらにも魅力があり、どちらが良いとはなかなか決めにくい、どちらも非常に素晴らしいカラーだと思います。

もう一点変化しているのは目の色で、レッドホーンと同じく茶色から緑へ変化しています。
視認性が非常に良くなり、この変更は良いと思います。

総じて、メカ生体版から変更されたとはいえ、非常に良いカラーをしていると思います。
しかし別の視点で捉えた時に、気になる事はあります。

メカ生体ゾイドにおいて、サーベルタイガーとレッドホーンは色が完全に統一されていました。これは統制の取れた軍というイメージを創りだしていたと思います。

対し、機獣新世紀版のセイバータイガーとレッドホーンは、同じ「赤い機体」といっても、かなり色味に差があります。
セイバータイガーは暗い赤ですが、レッドホーンはかなり明るい赤になっています。
両機共に、量産型の大型ゾイド。できればカラーを統一して欲しかったと思います。

「帝国共通武器」の色が変っているのも残念です。
この武器は、共通規格な量産型である所に魅力があると思います。
大量生産し搭載する武器。それゆえに色は個別とせず汎用性を思わせる共通カラーであって欲しかったと思います。

メカ生体ゾイドは「個を魅せると共に郡も魅せる」事に重点が置かれており、機獣新世紀ゾイドはとにかく「個に特化」している風に感じます。
どちらも一長一短あるとは思いますが、個人的にはミリタリーな感じをより強く受けるメカ生体のバランスのとり方が好きです。


活躍

設定上大きなパワーアップを果たしたセイバータイガーは、作中で大きな活躍を演じました。
よりシールドライガーとのリアバル構図が強調され、一進一退の手に汗握るバトルが繰り広げられています。
ジェノザウラーなど次世代機の就役後はこれといった活躍が出来ませんでしたが、それでも画面のあちこちに写っており、旧式化が目立ったとは言えなおも踏ん張り続け奮闘する様子は頼もしいものを感じさせました。

また機獣新世紀ゾイドと並行して放映されていたアニメゾイドでお大活躍を演じ、ライバルキャラのレイヴンの愛機として暴れまわりました。
レイヴンの神業的技量とあいまって凄まじい活躍を見せ付け、凄まじい印象を残しました。
アニメでは、ジェノザウラー就役後も意地を見せ、老兵が操る機体が主人公のブレードライガーをも圧倒してみせたのは快挙でした。
旧式だが元祖高速ゾイドの意地を見せ付けた感じで、やはり貫禄のある機体だと思います。


紅き暴風 セイバータイガー

高速ゾイドの元祖として、大幅な性能向上を果たてかつてのライバルに挑んだり、旧式化した後も各上機相手に一歩も引かず戦ってみせたり、とにかく意地を見せ付けたのが好印象でした。
スペック的には一流でなくなっても、その印象はメカ生体ゾイドで初登場した時に与えた衝撃に匹敵するほど、魅力的なものだったと思います。

改めてこの機体の傑作ぶりを感じると共に、今後もゾイドシリーズには欠かせぬ存在だと思いました。
今後も高速ゾイドの祖として、数多生まれる新型機の中でも意地を見せ活躍を続けて欲しいと願っています。


バリエーションモデル

 メカ生体ゾイド サーベルタイガー

 メカ生体ゾイド グレートサーベル

 セイバータイガーホロテック

 セイバータイガー スペシャルカラーバージョンゴールド


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