暗黒仕様 マルダー

■暗黒仕様 マルダー データベース■

 発売年月 2008年06月  発売当時価格 1500円※イベント(東京おもちゃショー2008)限定発売  動力 小型ゼンマイ

 型式番号 記載なし

 スペック 記載なし

 主な武装 記載なし

 特徴
  もとは、ZAC2031年にロールアウトされたゼネバス帝国軍の支援砲撃用カタツムリ型ゾイド。
  この機体は、暗黒軍によって防御力が強化され、味方の強力な盾となり、共和国軍の侵入を阻止したと言われている。


前後より

2008年より始まった「暗黒化ゾイド」の第三弾として、限定発売されたマルダーです。

マルダーは、長らく再販の無かったゾイドです。
1999年の機獣新世紀ゾイド以来、ずっと再版を待っていました。
それがようやく叶ったのは2008年3月の「月刊ゾイドグラフィックスvol.3 マルダー」です。実に9年。何とも待たされました。

この暗黒マルダーは、ゾイグラ版マルダーの発売から3ヶ月という極めて短いスパンで発売された、マルダーのカラバリとなっています。
9年待たされた後、短いスパンでバリエーションを出す。
まぁ何とも落ち着きの無い展開でしたが、マルダーは大好きなゾイドなので、暗黒化の情報を聞いた時は素直に嬉しかったのを覚えています。

キットは、東京おもちゃショー2008で会場限定・数量限定で販売されるというものでした。
マルダーが好き過ぎて、どうしても手に入れたくて、このイベントには足を運びました。
しかし自分の順が来る前にあえなく売り切れ。結局、自宅~会場まで往復3万ほどかけつつ未入手に終わるという最悪の展開。
そんな事もあって、自分の中ではかなり憧れかつ幻のキットでした。

入手したのは更に4年後の2012年。マニア系ショップでかなりプレミア化していたものの、ようやくゲットとなりました。
そんな入手までのアレコレがあり、自分の中では思い入れがかなり深いキットです。
冷静に考えると、入手までにかかった総資金で言うと、手持ちの全ゾイド中でもかなり上位になるのが、この暗黒マルダーな気がします。


カラーリング

暗黒ゾイドという事で、カラーは大胆に変化しています。
初期暗黒軍のような、黒と蛍光緑のカラーです。蛍光緑の部分は、もちろん暗闇で光る蓄光仕様です。

やはり黒緑の暗黒カラーは良いです。しかし、正直、マルダーには似合っていないとも思います。
緑の面積が大きく、奇抜さの方を先に感じてしまいます。砲がのきなみ緑になっているのも、奇抜さを助長しています。

初期暗黒軍ゾイドのカラーは、「装甲:黒、メカ部:銀」であり、そして露出しているわずかな内部機関にのみ緑を使用していたはずです。
暗黒マルダーのカラーは、厳密に言うと純暗黒カラーというより暗黒軍"風"のカラーであると思います。

装甲部が、よく見ると黒一色出なく黒とガンメタルの二色に分かれているのも気になります。
これは黒で統一した方が良かったと思います。
ゾイドジェネシスのヘビーライモス以降、「微妙な違いの二色に分ける」事が増えているように思いますが、あまり成功していないと思います。

暗黒マルダーは、個人的にはそれ自体には大きな魅力を感じません。
しかし、ノーマルのマルダーと組み合わせると、素晴らしいカラバリを生めるとも思います。

暗黒マルダー装甲部分とキャップをノーマルに移植すれば、黒赤のマルダーが出来上がります。
前述したように装甲が一色でなく二色に分かれているのは残念ですが…、このカラーはアイアンコングやブラックライモス等と同じ、帝国最強部隊のカラーです。
これらの機と並べると、何とも言えない統一感を味わう事が出来ます。このカラーは最高にカッコいいと思います。

実はこのカラー、マルダーの発売前における試作品のカラーだったりもします。
学年誌でマルダーが最初に紹介された際は、こんなカラーでした。

1985年に紹介された試作カラーが2008年に発売された暗黒マルダーのパーツを使い再現される。これは何とも胸熱です。

個人的には、暗黒マルダーは単体としてはあまり好きなカラーではありません。
しかしミキシングで帝国最強部隊カラーに出来るという点において、素晴らしい価値を感じます。

ちなみに残った方…、銀と緑のパーツを組み合わせると…、こちらは何とも言えないカラーが出来上がります。


設定

暗黒マルダーは、型式や武装の設定は省略されています。
しかし機体設定だけはあり、「暗黒軍によって防御力が強化され、味方の強力な盾となり、共和国軍の侵入を阻止したと言われている」とあります。
これはどうかと思います。
さすがに、ちょっと強化されすぎではないかと。無茶しすぎではないかと思います。

いくら暗黒軍の超テクノロジーを使ったとしても、マルダーが大陸間戦争時代の共和国ゾイドを食い止められるのは、いかにも無理があります。
マルダーは確かに重防御の機体ですが、それはあくまで「初期戦役においては重防御であった」です。
威力が大幅に増したこの時期の砲を跳ね返すのはやはり厳しい。

無理して華を与えるよりは、
「暗黒軍のテクノロジーで強化されたマルダー。大幅な性能向上は果たしたが、根本的に古い機体であった為、一線で使用するには無理があり、各種データを採取しただけで解体された幻の仕様である」
とでもした方が良かったと思います。

華は欲しい。でも「相応」というものは意識しておく必要があると思います。


改・移動トーチカ マルダー


単体としては厳しい所もあると思うし、設定もなじめない所はあります。
しかし入手までの経緯があった事と、ノーマルとの組み合わせで帝国最強部隊カラーを作れる事があり、妙に思い入れは強い一機です。

堅苦しい事を抜きにすれば、大好きなマルダーのカラバリというだけで大好きな一機でもあります。
個人的には、入手までの期間も額も凄まじかったゾイドですが、色々と文句もありますが、それでもなお手に入れて良かったと思っているゾイドです。


バリエーションモデル
 メカ生体ゾイド マルダー

 月刊ゾイドグラフィックス マルダー


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