メカ生体ゾイド ガイロス暗黒軍 戦闘機械獣 ガン・ギャラド<GUN GYALADO>

■ガン・ギャラド(ドラゴン型) データベース■

 発売年月 1990年7月  発売当時価格 3800円  動力 モーター

 型式番号 DPZ-23

 スペック 全長23.0m/36.0m(攻撃形態/飛行形態) 全高15.0m/11.0m 全幅10.0m/20.0m 重量155.0t 最高速度M3.7 乗員1名

 主な武装
  ハイパー荷電粒子砲 パルスキャノン砲 3門衝撃砲 ゴッドテイル 火炎放射器 全天候3Dレーダー アイスメタルプロテクター パワーコネクター

 特徴
  ドラゴン型ゾイドで暗黒軍がギル・ベイダーに続く大型ゾイドとして開発したニュータイプである。
   機動性・攻撃力アップのために変形機能が採り入れられた新型ゾイドである。状況に応じて飛行体形と攻撃体形に変形する。
   最高速度は飛行時マッハ3.7で飛行可能。主な武器はハイパー荷電粒子砲と火炎放射器である。
   ドラゴン型は暗黒首都防衛が主な任務でアイス・ブレイザー、ジーク・ドーベルと師団を編成し、暗黒軍団と呼ばれていた。


前後より

暗黒軍ドラゴン型空陸両用機械獣、ガン・ギャラドです。
ギル・ベイダーに次ぐ巨大クラスとした登場した暗黒ゾイドで、強力な戦闘力を有します。
当時、迎撃機としてギル・ベイダーの作戦をことごとく阻止していた、共和国新鋭オルディオスに対抗する形で登場しました。

この時期のゾイドの例に漏れず、メッキを採用しています。
暗黒軍ゾイドで最初にメッキを採用したのはアイス・ブレーザーですが、同機よりもメッキ率は大幅にアップしています。
その為、非常にきらびやかですが、反面、兵器としてのリアリティが大幅に低下している点は否めません。
ただ、この時期のゾイドにしては、武装面は過多になっておらず、プロポーションや武器配置は非常にバランスが取れたものになっていると思います。

ドラゴン型としては、レドラー、ギル・ベイダーに続く第三弾として登場しています。
この中で、最もスタンダードなドラゴンに見えるのがガン・ギャラドで、第三弾にしてようやく真打ちがきたかなと思います。
顔付きや前後脚のバランス、翼の付き方など、忠実に見事に西洋ドラゴンを再現できていると思います。
モチーフへの忠実度は非常に高く、後発のデカルトドラゴンなど含めても、最も西洋ドラゴンを再現出来ているのが、ガン・ギャラドだと思います。

ただモチーフへの忠実度が高いのは良いのですが、この時期のゾイドらしくメカ的な作りは非常に弱く、全体的に安っぽい造形に見えるのは惜しい所と感じます。
従来のゾイドのような、見事なリアルを感じさせたディティールが、ガン・ギャラドでは致命的に少なくなっています。
細かく彫られたパネルラインや廃熱口を思わせる穴、リベット、パイプやシリンダー…、旧来のゾイドは、非常に細かなディティールを各所に付ける事で、スケール感を上手く出し、あたかも実在兵器のようなリアリティを出していました。
その点から言うと、ガン・ギャラドは残念ながら高評価は付け難い仕上がりになっています。

プロポーションや武装配置は非常に良いだけに、最終仕上げで一手間加えれば大きく化けると思います。
逆に言うと、それが成されておらずアッサリしたディティールだけで終わってしまい、結果として安っぽい=ゾイドらしくない造形として出てしまったのは、非常に惜しいなと思います。


側面より

側面から見ると、思い切り胸を張った体型をしています。
首が長く尾も長いので、S字というかZ字に見え、かなり特徴的な姿勢をしたゾイドだと思います。
個人的には悪くない姿勢だと思いますが、胸を張った相対で腹が突き出されており、見ようによっては腹がだらしなく膨らんでいるような…メタボリックな体型に見えてしまうのは惜しいと思います。

とはいえ、それでも間違いなくドラゴンに見えます。
頭から尾の先まで、各部のバランスも非常に良好です。後述するように変形機能を持つゾイドですが、それでいてこのプロポーションはなかなか奇跡的だと思います。
改めてモチーフ再現度の高さが分かるので、改めてメカ的な造りの弱さを残念に思います。


飛行形態 前後より

ベアファイターに続き、変形機構を有しており、直立形態から、飛行形態へ大胆にポーズ変更する事が出来ます。
ガン・ギャラドは、設定上、高い格闘力と高速性を併せ持つ機体です。
飛行形態で最高速M3.7を発揮、快速をもって一気に敵に近づき、瞬時に直立形態(攻撃形態)に変形。高い攻撃力で敵を仕留めます。

その設定が、変形機構により説得力を持った形で実現しているのは、非常に秀逸だと思います。
飾る際も、直立姿勢に飽きたら前傾姿勢に……というような事が出来るので、プレイバリューも高くなっています。

この形態では、背中の武器が非常に目立ちます。背中にパルスキャノン砲と、ハイパー荷電粒子砲を備えます。

ハイパー荷電粒子砲のデザインはSFテイスト満載で、リアルデザインが多いゾイド武器の中では、かなり特徴的なものになっています。
この砲の造形は、とことん凝っています。
特にジェネレーターを思わせる後部の作り込みなどは非常に見応えがあり、素晴らしいと思います。
本体の作りこみの薄さから考えると、ハイパー荷電粒子砲だけ作り込みが凄まじくて逆に浮いている程です。

保守的な考えになるなら、砲口部のあまりにSFしいデザインは異質なものを感じてしまうし、後部ジェネレーター部分も、今までになかったデザインゆえにパッと見ではギョッとしてしまいます。
ただ、ギル・ベイダーに次ぐ暗黒軍の切り札・ドラゴン型ニュータイプとして登場したガン・ギャラドの主兵装なのだから、これはこれでアリなのではないかとも思います。
少なくとも、凄い威力の武器なんだなという感じが伝わってくるデザインをしているし、単純にカッコいい造形だと思います。

パルスキャノン…、ジーク・ドーベル用のパワーアップ装備を、標準で搭載しているのは興味深いと思います。
過去にも、マッドサンダーが、シールドライガー用パワーアップ装備であるところのキャノンビーム砲を標準装備していた例がありますが、同じ兵器を同国ゾイドで使いまわしているのは、いかにもミリタリーな感じでで良いと思います。

ただ弱点もあり、この砲は仰角がかなり中途半端にしか付けられなくなっています。
飛行形態時は前方から直上までを広範囲にカバーできますが、直立時は、斜め前から斜め後の範囲でしか可動しません。
直立では、完全に前を向かせる事が出来ないのです。

もう少し可動範囲を広げれそうな見た目をしていますが、パーツ干渉の関係で、それ以上は可動しません。
キット的には、もともとジーク・ドーベル用に作られたものを流用したものなので仕方ないのかもしれませんが、もう少し動かしたいなというのは素直な感想です。

武器としてはもう一つ、尾部のドリルも特徴的です。

このドリルは名をはゴッドテイルといい、何とも仰々しい感じになっています。
具体的に使用された例が無いので、どの程度の威力を持つか等は不明です。
ただ見た目から判断して、ブラックライモスの超硬度ドリルに似ており、それの拡大改良版のように見えます。恐らく、強力な威力を誇るものだとは思います。

尾部にドリル兵装を付けている意図はかなり謎で、何の為の装備なのかが不明な点はマイナスだと思います。
この位置にドリルを付けても、例えば格闘戦でもあまり役に立たないような気がします。
その武器から、どのような戦い方が行われるかが想像できてこそ、リアリティのあるゾイドだと思います。


飛行形態 側面より

飛行形態では、体全体が水平に近い感じになっているのがよく分かります。
なるほど空力的にもいかにも速そうで、この形態でM3.7の快速を叩き出す事が納得できるものです。改めて変形機構の効果を感じます。
画像では尾を折り曲げていますが、ここを水平にすると、より速そうに見えます。

飛行形態は、前方から見ても速そうに見えます。

非常に前方投影面積が小さくなっており、空力的な配慮があるのがよく分かると思います。
パルスキャノンとハイパー荷電粒子砲はともかく…。


フェイス コックピット

コックピットは大きく開きます。中にはおなじみの兵士が一人搭乗しています。
飛行タイプで武器も満載した巨大ゾイドですが、ガン・ギャラドは全ての操作をここの1名で行います。なにげに、操縦の難しい機体だと思います。

フェイスデザインは、なかなかドラゴンしてて凛々しいと思います。ただやはりメカ的なディティールが圧倒的に少なく、更なる作り込みが欲しい所ではあります。
「メカ的なディティールが圧倒的に少なく」というより、ほとんどありません。
メカ的な作りの弱さゆえに、ゾイドというより、スーパー戦隊等のヒーロー物に出てくるメカに近いようにも見えます。

角や頬のチークガードのパーツが、メカとしてのリアリティーに欠ける造形なのも惜しいと思います。
これらは、設定上、全天候3Dレーダー等とされていますが、正直全くそう見えません。
もう少しメカニカルで設定通りの機能を有していると思えるような造り、なおかつモチーフのラインを再現した仕上げにして欲しかったと思います。
特にチークガード部分は、何とも玩具感満載のデザインになってしまっていると思います。

なまじ基本形状がドラゴンに忠実で非常に良く出来ているだけに、惜しさが際立っていると思います。
ガン・ギャラドのフェイスは非常に惜しい出来で、同時に機体全体の弱点が集約されているとも思います。

また、形状的な点ではありませんが、巨大クラスのゾイドであるにも関わらず、目がクリアパーツでなく、単なる赤のパーツになっているのは非常に残念です。
ゾイドは、格下のハイパワーユニット級ゾイドですら、目はクリアパーツで再現されるのが常でした。
クリアパーツの目は、特有の高級感とリアル感があります。それを考えると、ガン・ギャラドの目は大きなマイナス点だと思います。

口は大きく開閉し、閉じた時と開けた時で大きく表情が変ります。

口を開けた時のいかにも荒々しく攻撃しそうな表情も魅力的です。
ガン・ギャラドは設定上、口内に広範囲を攻撃可能な火炎放射機を搭載しています。口の開閉は、その設定とリンクしており素晴らしい点だと思います。

反面、欲を言えば、口内に火炎放射器の発射口のようなモールドがあっても良かったと思います。
同じく口内に火炎放射器を持つサラマンダーは、口内に発射口のモールドを有します。
ガン・ギャラドにも、そのようなモールドがあって欲しかったと思います。この点も、先述したメカ的な作り込みの弱さを示す点だと思います。


その他問題点

先に、メカ的な作り込みの弱さやについては書きましたが、ここではもう少し詳しく見たいと思います。

頭部と同じように、胴体以下も作り込みが弱いです。
個人的に、特に気になるのは胸部から腹にかけての造りの弱さです。

胸部はフラットな板があり、そこにパワーエンブレムの取り付け口があるだけとなっています。
正面にあるので、パワーエンブレムはよく目立ちます。パワーエンブレムをこの位置に取り付けるのは、玩具的デザインとしてはアリなのかもしれません。
しかしやはり、ゾイドは兵器的な面でもデザインしてほしいと思います。
というかどちら一辺倒になるわけでなく、両者のバランスを取りながら仕上げるべきだと思いますが、ガン・ギャラドのパワーエンブレム取り付け位置は、玩具的デザインのみを優先した取り付け位置になっていると思います。

これでは戦闘兵器としてのリアルさが全く伝わってこなくて、ゾイドの魅力を捨て去って作られているように感じてしまいます。
パワーエンブレム周りのデザインと比べ、下腹部分の排気口や3門衝撃砲の造りは悪く無いと思います。比べると、胸部は本当に浮いていると思います。

ただ背中周りは、なかなか面白いデザインをしていると思います。

腹側に比べてディティール多く、なかなかの見ごたえがあります。特に、特徴的に付いた二連の丸型のモールドは面白いと思います。
特に設定はありませんが、ハイパー荷電粒子砲を持つ機体なので、もしかするとオーロラインテークファンなのだろうか…等と想像します。
それが小型とはいえ二連で付いているのだから、設定に対してニヤリとできるポイントだと思います。
欲を言えば、平面にディティールを足しただけのような造形でもあり、もう少し複雑な立体の複合であれば、なお良かったとは思います。
それでも、ガン・ギャラドの中では比較的作り込みの高い見所だと思います。

背中のハイパー荷電粒子砲のデザインについては、先に書いた通り中々のデザインだと思います。
ガン・ギャラドは、後方から見ると特に見ごたえのある機体と言えるかもしれません。

背中側では、巨大な翼も目立ちます。翼の造形は、いかにもドラゴンらしく、良いと思います。
ただフレーム部分は別パーツ化し、色を分けた方が良かったように思います。

ゼンマイゾイドならともかく、モーターゾイド…、その中でも巨大ゾイドなのだから、翼が一体成型のワンパーツというのは、いかにも安っぽい感じがします。
フレームに色が付いていたら、それだけで見栄えが格段に変わってくるとも思え、またメカ的な説得力も大いに増していたと思います。この点は非常に惜しいなと思います。

また、翼のパーツは巨大な一体成型クリアパーツである為、強度的に非常に脆くなっています。特に付け根はデリケートです。

動かす時は、常に破損に注意しなければならなくなっており、キット的に大きな問題です。
その脆さは、「乱暴に扱ったら壊れる」ではなく、「慎重に扱わないと壊れる」程で、全ゾイド中最も壊れやすいパーツだと思います。
フレームを別パーツ化し、色分けしていれば、強度的にも随分向上していたと思います。
ただ付き位置のキャップの使い方は好きです。いっそ三連キャップにしても良かったと思います。

キャップは、この時期のゾイドとしては比較的多い方です。ただ上半身に集中しており、下半身にはほとんど見られません。
下半身にもキャップは使用してありますが、出来るだけ装甲で隠すような配置に、あるいは内側に付けて目立たないような処理になっています。
この点は、個人的には悪くないと思っています。

確かにゾイドらしさの一つはキャップの多用だとは思いますが、あまりにも露出が激しいと、それはそれで旧式機のイメージも持ってしまいます。
ディメトロドンのように、あえてキャップを見せないゾイドもあります。
ガン・ギャラドがキャップを出来るだけ隠すような配置にしているのは、新型機然としたデザインに魅せようとした結果だと思います。

ただその上でなお言うなら、変形機構周りや荒々しいデザインの尾部には、もう少しキャップを多めに目立つように配置しても良かったと思います。

ガン・ギャラドのデザインでは、もう一つ特徴的な所があります。随所に三角形に丸三つ穴のモールドが、特徴的に配置されています。

モールドの形状は非常にカッコいいと思います。
ただ、このモールドが、ある部分では黒成型色の部分にあり、ある部分はアイスメタル部分にあったりするのは、大きな難点だと思います。
同じ形状であれば同じ機能の筈で、そうであるなら同じ成型色の部分に配置すべきだったと思います。


カラーリング

カラーリングは、あまり良くないと思います。
黒を基本とし、強化装甲部はアイスメタル(銀メッキ)、メカ部分は赤、武器は銀、ハイパー荷電粒子砲は青となっています。

設定上、ジーク・ドーベルとアイス・ブレーザーと共に師団を形成するゾイドです。
おそらく戦闘力からいって、部隊を率いるのがガン・ギャラドだと思います。
それゆえに、ジーク・ドーベルの「黒・赤」、更にアイス・ブレーザーの「アイスメタル・青紫」を併せ持ったようなカラーになったのだと思います。

師団形成の背景を読み解くと、なるほどガン・ギャラドがこういったカラーになった事は納得出来ます。
しかし、それでもこのカラーはあまり好きになれません。
ベースは黒で良いと思いますが、何とも艶のある黒で、そこに更にアイスメタルの銀メッキや原色の鮮やかな赤が加わり、あまりにも煌びやかすぎると思います。
更にハイパー荷電粒子砲の青紫。
巨大ゾイドであるし、もう少し落ち着いた感じに仕上げ、ドッシリとしたイメージを出て欲しかったと思います。
黒をマットにするだけで、随分イメージが変わると思います。

そして何といっても、ハイパー荷電粒子砲の青紫は、違和感が大きいと思います。
火器としては全くリアリティの無い色で、無難に銀かガンメタルを選んだ方が良かったのではないかと思います。
インパクトのある青紫で、武器が良く目立ってはいます。
その意味では目論見どおりの配色かもしれませんが、リアリティの無い色という意味では、悪い意味で目立っていると言わざるを得ないものです。
例えアイス・ブレーザーと共通する色にしたという意図があったとしても。

また強化装甲部のメッキは、色合い的には比較的上手く馴染んでいるとは思いますが、機構を考えると疑問の多いものでもあると思います。
設定上、アイスメタルという強化装甲ですが、本来、最もガードして然るべきコックピットや、ゾイド生命体が内側にあるであろう腹部などは全く覆っておらず、その割に首や腕などを覆っており、アンバランスに見えます。
また、脚部では、内部機構であるにも関わらずアイスメタルになっている箇所があり、練りこみの無さが露呈してしまっています。

甲冑を模したような配置にも見えますが、兵器としては、またゾイドとしては、リアリティの無いものと言わざるを得ないように思います。


ギミック

電動ゾイドなので、もちろんスイッチを入れると動きます。ただギミックは少なめです。

連動ギミックとしては「前後脚を動かして前進、口の開閉、パルスキャノンの回転」のみで、このクラスとしては非常に少ないものになっています。
これはもちろん、ガン・ギャラドが変形機構を持つ為…、変形するゆえに大掛かりなギミックを仕込めなかった弊害であると言えます。
ガン・ギャラドは連動ギミックが少ないとして批判を受けがちですが、個人的には、素晴らしい変形機構を実現した代償としては仕方が無いのかなと思います。

ただ欲を言えば、巨大な翼を持つのだから、羽ばたきギミックは欲しかったと言えば、正直な所です。
この巨大な翼が大胆に開閉すれば、ガン・ギャラドの評価はかなり変っていたと思います。
翼以外で欲しかった部分と言えば、目をクリアパーツにして電飾を仕込むものも欲しかったと思います。

手動ギミックとしては、翼を動かせます。
先述したように付け根が非常に脆いので、存分に遊べないのは大きなマイナス点です。
やはりフレーム部は別パーツ化して欲しかったと、改めて思います。

背中のパルスキャノンとハイパー荷電粒子砲は、仰角をある程度変更する事が出来ます。

尾部のゴッドテイルも大きく動きます。
ゴッドテイルは設定上強力な武器なので、ここが大きく動くのは良いと思います。ただ可動は縦方向のみで、横方向に降る事は出来ません。

総合的に、連動は変形機構を持つという事を加味すれば及第点だが不満が無いわけでもない。手動ギミックは及第点といった所かなと思います。


戦歴

戦歴は、残念ながら「新ゾイドバトルストーリー」をもってメカ生体ゾイドのバトルストーリーが打ち切られた為、ほとんど知られていません。
しかしながら学年誌掲載のストーリーでは、大々的に活躍しています。
さすがギル・ベイダーに次ぐ巨大ゾイドであり、その強力振りが強調されています。

オルディオスとの対決も描かれていますが、確認した中ではいずれもオルディオスを圧倒しています。

特にこのシーンでは、飛行形態のままオルディオスを余裕で倒しています。

ガン・ギャラド登場前夜のストーリーは、「ギル・ベイダーの猛攻。共和国軍は暗黒大陸から撤退してしまうのか!?」→「オルディオスやゴッドカイザーの活躍。ギルを退け、再び共和国軍の反撃が始まる」といったものでした。
そんな中登場したガン・ギャラドはオルディオス駆逐機としての役割を十二分に果たしたようです。
その他、共和国TFゾイドを一蹴したり、マッドサンダーを倒したりもしています。

ギルの無敵に陰りが出始た中に登場したガン・ギャラドは、暗黒軍が再び優位性を会得した象徴であるように思えます。
ただその為、後に共和国軍がキングゴジュラスを登場させた際は、再び暗黒軍の優位性を突き崩す象徴のように、多くのガン・ギャラドが破壊されています。


竜王 ガン・ギャラド

非常に惜しいゾイドだと思います。

ここから更に手間をかけて煮込めば、必ず傑作機に化けると思います。しかし実際はメカとして致命的に作りが弱いままリリースされています。
それゆえに、ゾイドらしくなく見える部分も多々あり、ともすればパチモノっぽい感じもしてしまっていると思います。

既に何度か書きましたが、基本形状は本当に優れた機体だと思います。
是非、何らかの形でリファインされて欲しいなと思います。

個人的には、嫌いじゃない……というより、とても好きな機体です。
しかし問題点も多く感じているだけに、何度も繰り返すように、本当に惜しいなぁとつくづく思う機体です。

数々の問題点を含め、個人的にガン・ギャラドはメカ生体ゾイド末期ゾイド、90年のゾイドを象徴しているようにも感じてしまいます。


バリエーションモデル

ゾイドグラフィックスEX1 ガンギャラド


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