雷神の意地の事

ここでは、雷神の意地について少し解説します。
この話ですが、雑誌 小学一年生89年12月号のバトルストーリーを参考にして書いたものです。

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ギル・ベイダー対マッドサンダー

 「共和国軍を暗黒大陸から叩き出せ!」
 ギル・ベイダーの黒い翼が共和国基地に襲い掛かる。遂に、マッドサンダーとの戦いが始まったぞ。

①ギル・ベイダー、共和国海岸基地を攻撃
 暗黒大陸に作られた共和国軍の港に、サイレンが鳴り響いた。
 「ギル・ベイダーの攻撃だ。撃て!」
 嵐のように発射される共和国軍の砲弾。だがギル・ベイダーは砲弾をかいくぐるようにして、港を守るマッドサンダーに迫った。

②空振り!ビーム・スマッシャー
 「喰らえ、ビームスマッシャー」ウルトラの首を切り落とした、ギル・ベイダーの恐るべき翼が、マッドサンダーに襲い掛かった。
 だがその瞬間、マッドサンダーの体が大きく前に倒れ込んだ。
 空を切る必殺の一撃。ギル・ベイダーの巨体が大きくバランスを崩した。

③絡みつく空中爆弾
 「いまだ、空中爆弾発射!」
 マッドサンダーから撃ちだされた苦衷爆弾が、ギル・ベイダーの翼に絡みつき、立て続けに大爆発。
 さしものギル・ベイダーもまっさかさまに落ちていった。

④喰らえ!マグネーザー
 「とどめはこれだ!」
 マッドサンダーの長い角がギル・ベイダーをぶすりと刺した。
 だがその時、ギル・ベイダーの翼が大きく羽ばたいて、マッドサンダーもろとも大空に舞い上がった。

⑤海に落ちた雷神
 恐るべきギル・ベイダーのパワー。
 胴体の下にマッドサンダーをぶら下げたまま、港の上空を横切ると、真下に広がる海めがけてマッドサンダーを振り落した。
 「マッドサンダー、勝負はこの次まで預けておくぞ」
 ギル・ベイダーは黒い翼をひるがえして、暗黒大陸の奥深くへ帰ってゆくのだった。

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この話をそのまま戦記風に書いたもので、内容に関しては全くの丸写しといって差し支えありません。
また、小一のバトストでは、ギルは登場の回でサラマンダーF2を破っています。
その次の号ではゴジュラス複数機とウルトラ複数機を破っています。
この辺りも、大いに参考にしています。

改造マッドサンダー グレートサンダーは、この号に登場している改造マッドです。

そう、この小説は小一の「そのまま」です。
わずかに違うのは、レドラーやゴルヘックスが出て来る所と、小一版だと海にマッドがグレートサンダーが落ちる所で終わってるのを、明確に、生還した事にした位です。
(実際、海に落ちた程度でマッドが壊れるとも思えないし)

この号はけっこう衝撃的で、少なくともギルを撤退に追い込んでいます。
ギルは基地攻撃を断念して引き返しているので、これは凄い事だと思います。
なのでマッド派として凄く印象深い号です。
印象としてはギルの勝ちな事に間違いはないんですが、戦術的には負けたが戦略的には勝ったというか。

個人的に、最近のマッドはどうも弱くてイカンと思います。
強いマッドサンダーが好きです。マッドサンダーという機体は、個人的に共和国の強さの象徴みたいなイメージがあります。
どうも最近の勝てないマッドが悲しい。そんな事から、マッドが意地を見せる話も一度書いてみたかったというわけです。
(書いたと言うか、なぞっただけですが…)

作中に「ビームスマッシャーを反荷電粒子シールドで受けられる」ように描きましたが、これは公式ではありません。
というか、この点は謎です。
ずっと、切れるものだと思っていましたが、よくよく学年誌を見ると、ビームスマッシャーがマッドのシールドおよびマグネーザーを突破したのは一度だけで、この時「ビームスマッシャーの射出」ではなく、翼を直接ぶつけています。
この号も、空振りに終わったとはいえ、直接ぶつけようとしています。
射出した方が安全に攻撃できるのに。
あえてリスキーを犯して直接ぶつけることには意味があると思います。
おそらく、射出すると射程が伸びれば伸びる程威力は減衰するものでしょう。
そういった事から、「あえて直接ぶつけにきているギル」から双方の攻撃力と防御力を考えてみても面白いと思いました。

ともかく、そんな風にマッド派としての思いを込めた小説です。

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