機獣新世紀ゾイド ヘリック共和国軍 コマンドウルフ<COMMAND WOLF>

■コマンドウルフ(オオカミ型) データベース■

 発売年月 1999年8月  発売当時価格 800円  動力 Hiゼンマイ

 型式番号 RZ-009

 スペック 全長14.7m 全高7.9m 重量46.0t 最高速度210km/h 乗員2名

 主な武装
  エレクトロンバイトファング 50mm対ゾイド2連装ビーム砲座 スモークディスチャージャー(×2)

 特徴
  シールドライガー同様に高速戦闘を目的として開発されたオオカミ型ゾイド。
  総合的な能力はシールドライガーに一歩譲るものの小回りが利き、扱いやすい機体としてパイロットに好評である。
  背部の2連装ビーム砲座は本体から分離しビーグルとして単独行動が可能だ。
  エレクトロンバイトファングは高い破壊力を持つ。


前後より

共和国高速戦闘用ゾイド、コマンドウルフです。
メカ生体ゾイド版から、カラー変更と一部設定の変更を経て、1999年に再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)

シールドライガーと共に、機獣新世紀ゾイド最初のラインナップとして早々復活した一機です。
メカ生体時にはヘルキャットやサーベルタイガーに対抗して登場したゾイドですが、機獣新世紀では両機よりも先に出ています。

スペックはメカ生体ゾイドのコマンドウルフではなく、コマンドウルフNEWのものが引き継がれています。
ストーリー的にはメカ生体ゾイドの後のストーリーなので、妥当な判断だと思います。

再販第一弾ラインナップの中では、共和国側で唯一のHiユニット級ゾイドです。
帝国側が、再販第一弾ラインナップから既に3機のHiユニット級(レドラー、ヘルディガンナー、ブラキオス)を復刻させたのと対照的です。
そのヒロイックな姿や手ごろな大きさ・価格、共和国側唯一のHiユニット級という所。そして作中での活躍などから大人気になったようで、点灯では売り切れは再入荷しまた売り切れる…という状態が続いていました。


メカ生体版と共に

カラーリングは変更されていますが、メカ生体版のイメージを良く保っています。
保守的と言えますが、やはりコマンドウルフといえば白が似合うと思うので、良い選択だったと思います。

装甲の色はわずかながら白さが増しています。また、ボディは青みがかった色からグレーになりました。砲やスモークディスチャージャーは黒のまま変化していません。
機体に青系の色が入っており「色味的に面白い」という意味ではメカ生体版が良いと思います。ただ装甲に関しては、より白くなった機獣新世紀版の方が好きです。
全体的にどちらも素晴らしい、甲乙付けがたい仕上がりだと思います。

装甲の白さは、メカ生体初代版<機獣新世紀版<メカ生体NEW版です。

さすがにNEWは純白すぎてどうかと思う部分もあります。やはり新世紀版の白の具合は絶妙だと思います。

キャップの色とキャノピーの色も変っています。
キャップの色は、メカ生体版はボディと同じ色であり、視認性が非常に低くなっているのが大きな弱点でした。
対し機獣新世紀版は、ボディが灰色でキャップは黒。適度に目立っており良いと思います。

キャノピーはオレンジ色になっています。個人的にはブラウンの方がスピード感を感じるので好きです。
ただ、機獣新世紀版のコマンドウルフは、キャノピーを除く全てのパーツは全て無彩色で構成されています。
なので、鮮やかなオレンジ色のキャノピーはひときわ目を引き、良いアクセントになっています。


戦歴

機獣新世紀におけるコマンドウルフの戦歴は、メカ生体時以上に勇壮です。
行動としては、やはりシールドライガーとペアを組む事が多くありました。

少し、カラーリングの話に戻りますが、シールドライガーはメカ生体版より全体的に「濃く」なりました。
しかしコマンドウルフは、むしろ装甲部分に関して言えば「薄く」なっているのは面白いです。濃い青をと、よりハッキリした白。青と白の対比が美しいです。

もちろん、メカ生体時の水色とグレーがかった白のペアも似合っていますが。

ともかく、時代を経ても色あせぬ名ペアだと思います。

戦歴としては圧倒的戦力でぐんぐん進撃する帝国軍に対し、シールドライガーと戦隊を組んで果敢に挑みました。
イグアンやヘルキャットを圧倒する一方、セイバータイガーには抗せずシールドライガーの登場を仰いでいます。
弱いわけではなく、しかし強すぎもせず。まさに名脇役なポジションとしてストーリーを盛り上げていたと思います。

序盤以外でも出番が多く、長らく画面の端々に写っています。
コマンドウルフは、出てきてはすぐに消え…という展開が多かった機獣新世紀ゾイドの中では珍しく、永らく一線に留まったゾイドです。

アニメや漫画版機獣新世紀ゾイドでも”ほどよく”活躍しており、やはりその扱いやすさというか、名機振りを改めて感じます。


名脇役 コマンドウルフ

メカ生体時から人気機種でしたが、機獣新世紀ゾイドではその登場回数の多さや活躍ぶりから、更にに大人気となりました。
その後、アニメ劇中を再現したアーバイン仕様や帝国に鹵獲されたレッドコマンドウルフなど、様々なバリエーションも生まれる事になります。

手ごろなキットでデザインもアクが無く優秀。適度にヒーローだが間違いなく量産機なので、自分だけの仕様も想像しやすい。
機獣新世紀ゾイドでは高速機がクローズアップされた事もあり、コマンドウルフは入門用のスタンダードゾイドとして君臨しました。

ただ一方で、少しだけ思う事もあります。
コマンドウルフは入門用ゾイドとして最適だという事に異議はありませんが、しかし弱点が無いわけではありません。
それは連動ギミックです。二段階の速度調整があるとはいえ、コマンドウルフの連動ギミックは歩く「だけ」です。
その代わり、コマンドウルフは手動ギミックはかなり充実しています。

そして、機獣新世紀ゾイドでは複雑なギミックを持つ機体があまり誕生しないまま終わってしまった感じは否めません。
しかし、こと手動ギミックに関しては素晴らしい充実具合を誇る機体が多く誕生しました。
市場のスタンダードとなっただけでなく、新型ゾイド開発という面でも、コマンドウルフが一つの基準になっていたのかなあと、少し思います。

高速機。連動ギミックは少ないが手動ギミックは充実している。機獣新世紀ゾイドのスタンダード。
間違いなく傑作ゾイドですが、そういった面では少し考えてしまう部分もあります。


バリエーションモデル

 メカ生体ゾイド コマンドウルフ

 メカ生体ゾイド コマンドウルフNEW

 アニメゾイド コマンドウルフ アーバイン仕様

 レッドコマンドウルフ

 ブルーコマンドウルフ

 ミッドナイトブルーコマンドウルフ

 機獣新世紀ゾイド コマンドウルフAC

 ゾイドフューザーズ コマンドストライカー

 コマンドウルフホロテックス

 コマンドウルフLC

 コマンドウルフRGC


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