機獣新世紀ゾイド ヘリック共和国軍 バリゲーター<BARIGATOR>

■バリゲーター(ワニ型) データベース■

 発売年月 1999年08月  発売当時価格 600円  動力 小型ゼンマイ

 型式番号 RZ-003

 スペック 全長14.5m 全高4.4m 重量24.3t 最高速度150km/h 乗員1名

 主な武装
  AMZ20mmビーム砲(×2) 地対空4連装ミサイル バイトファング スマッシュアップテイル

 特徴
  水陸戦闘用に開発されたワニ型ゾイド。河、沼、湿地帯で高機動力を有し渡河作戦や水中作戦が可能。
  攻撃力は低めだが、その低い体高を活かした探索行動やゲリラ戦に威力を発揮する。
  バイトファングとスマッシュアップテイルは格闘戦に威力を発揮する。


前後より

共和国水陸両用ゾイド、バリゲーターです。
メカ生体ゾイド版から、カラー変更と一部設定の変更を経て、1999年に再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)

機獣新世紀ゾイドの第一期ラインナップに入っており、早々の復活を果たしています。
昔から大好きだったゾイドなので、再販の日には真っ先に購入しました(再販の日に買ったのはシールドライガー、レドラー、バリゲーターの三機でした)。

メカ生体ゾイドの頃は、大好きだったけどついにキットを手に入れずじまいに終わった。そんなゾイドでした。
その頃、好きだった理由はデザインでした。
機獣新世紀ゾイドの再販で初めてキットに触れ、改めてデザインの素晴らしさを感じると共に、今まで知らなかったギミック面も知る事が出来ました。
メカ生体版のレビューで書いた通り、ギミックの完成度は非常に高く何ともワニらしいものです。
キットを購入し、ますますバリゲーターのお気に入り度が上がっていったのをよく覚えています。

改めて、傑作機だと思います。


メカ生体版と共に

カラーリングは、「海」をイメージさせるメカ生体版に対し、「沼」を連想させるカラーに変更されています。
よりモチーフに近くなったカラーだと思います。体の上下でピシッと分かれたイメージは保たれており、どちらもいい色をしていると思います。
メカ生体ゾイド時は主に海で運用されたバリゲーターですが、機獣新世紀ゾイドでは、緒戦においては特に湖や森林といった場所で戦う機会が増えました。
このカラー変更は、素晴らしいものだと思います。

設定に関してはほぼ変更がありません。武器名称がやや詳細なものになったのと、口と尾が明確に格闘用の武器である設定になった程度です。
ただ、武器名称変更については少し触れたいと思います。

バリゲーターの肩の砲は、旧設定・名称「ビーム砲」から変更され、「AMZ20mmビーム砲」という設定・名称になりました。
ゴドスやサイカーチスなどとは違い、荷電粒子砲とはされていません。ここは重要だと思います。
詳細な名称になった一方で、過度に強力なイメージは持たせてありません。

旧来のあまりにも大雑把な名称は、さすがにどうかと思う所もあります。もう少し何かあった方が設定に締まりが出るし妄想もはかどるというか…。
しかし、リニューアルに際しあまりにも派手なものにしてしまうのも、これまたどうかと思います。
名称・設定を変更させるなら、バリゲーター程度の名称変更程度が良いと思います。
バリゲーターの設定変更は、地味であるが堅実で非常に良い、模範例たるものだと思います。

形状に関しては一切変更されていません。
贅沢を言えば、口が明確に格闘用のバイトファングという設定になったので、その部分をリニューアルして欲しかったなぁと思わなくもないです。
やはりパイロットが丸見えなのは時代を経てもシュールすぎます。
強いて言えば、メカ生体版は金メッキパイロット、機獣新世紀版はグレーのパイロット。
光らない分、以前よりはまだ見えにくいというか、目立ちにくくなっているのは微妙な救いです。


活躍

メカ生体時は散々なやられ役だったバリゲーターですが、機獣新世紀時も相変わらずのやられ役でした。

メリクリウス湖を巡る戦いでは帝国側ブラキオスと戦い、派手に、そして一方的に敗北しています。
メカ生体時代においては戦力比較表上で互角とされていた両機ですが、ここへきて大きな差が付いていたようです。
まぁ、おそらく新世紀版ブラキオスは、旧NEWの開発・生産経験を経た上で更に調整されたものだろうから、仕方ないかなと思います。
(互角とされたのは、「旧初代ブラキオスとの対決において」です)

後年は、ウルトラザウルス率いる艦隊の護衛となり奮戦しています。機獣新世紀ゾイドでも、かつてのような共和国艦隊が拝めたのは嬉しい事でした。
しかし、ここでもバリゲーターはあまり活躍は出来ず、トライアングルダラスを航行中に自我が崩壊し散々な目にあったり…。
どうも、メカ生体時代から続く活躍できないジンクスが払拭出来ないものだったと思います。

とはいえ、「長期間に渡り運用されていた」という点もメカ生体時と同じです。
後継機が誕生していない事もあり、かなり後年まで運用されています。
直接的な描写ではあまり華が無かったものの、深く読み解けば傑作機と分かるものである。バリゲーターは、機獣新世紀でもそんなゾイドでした。

また、メカ生体ゾイドでは、「バトストに加えてキット箱裏の活躍想像図でも活躍できていない」事がありました。
その点に関しては、大きな一歩を示しています。箱裏の活躍想像図写真は、豪快にヘルキャットの脚をむしるバリゲーターとなっています。

水中に潜み敵の目を避けつつ索敵、そしてここぞというタイミングで必殺の一撃をかけたのでしょう。
この後、ヘルキャットを完全に引きずり込み息の根を止めたのは確実と思われます。
これはもう明確な活躍シーンであり、本当に大きな一歩でした。
箱裏以外ではあまり活躍できていないバリゲーターですが、この一歩を足掛かりにし、安定した勝利シーンが拝めるよういっそう努力して欲しいと思います。

なお、アニメゾイドには未登場です。
水がある場所で真価かを発揮するという機体特性上、出し辛かったのかなぁと思うところはあります。しかしこの傑作機が登場しなかったのは残念です。
「アニメ放映中に通常発売されたキットでアニメに登場しなかった機体」は、共和国側ではバリゲーターのみです。
帝国側では、ゲーター、イグアン、サイカーチス、ブラキオスが未登場で、まだ慰め合う仲間がいる気もしますが…、共和国側はバリゲーターが唯一。
こう考えると、残念というか、悲しいです。

第二期ガーディアンフォース編であれば、ウルトラザウルスと共に航行するシーンを入れたり…、不可能ではなかったと思いますが。
登場できなかったのは無念ですが、しかし今後のアニメで活躍する事を期待したいです。
バリゲーターの能力は、アニメでも活躍できるものを秘めていると思います。


ゲリラ戦対応 バリゲーター

大活躍できたかというと微妙な所はあります。
確かにメカ生体時の「無かった」から比べると、箱裏だけとはいえ勝利シーンが描かれたのは大きな一歩です。
ただその一方で、あいかわらずストーリー中では一方的な敗北シーンばかりで、なおかつアニメに未登場だった事は残念無念です。
特に、アニメ未登場の唯一の共和国機という事で、やはりバリゲーターは哀愁が似合うゾイドという事は否めない感じがしてしまいます。
もちろん、長く運用されている等の、深く読めば分かる傑作機たる証も大いにあるんですが。

とはいえ、バリゲーターが機獣新世紀ゾイドで真っ先に復活したのは改めて本当に嬉しい事でした。
箱裏とはいえ、活躍が見れたのも嬉しかったです。その実績と進歩を忘れずにいたいものです。
今後のシリーズにおいても、世界観を盛りあげる必須の名脇役であり、なおかつ勝利シーンがちょっと位は増えてくれるといいなと思っています。


バリエーションモデル

 メカ生体ゾイド バリゲーター

 ゾイドリバースセンチュリー バリゲーターTS


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