機獣新世紀ゾイド ガイロス帝国軍 ブラックレドラー<BLACK REDLER>
■ブラックレドラー(ドラゴン型) データベース■
発売年月 2000年10月 発売当時価格 1000円(本体価格930円+手数料70円)※イベント(大ゾイド展)限定発売 動力 Hiゼンマイ
型式番号 記載無し
スペック 全長17.0m 全高6.0m 重量34.0t 最高速度M3 乗員1名
主な武装
可変レーザーブレード ストライククロー(×4)
特徴
帝国軍空中戦闘用ドラゴン型ゾイド、レドラーの夜間戦闘仕様。
機体に施された特殊コーティングにより、敵の暗視レーダーに映ることなく、迅速に任務を遂行できる。
基本装備は通常のレドラーと同様であるが、作戦に応じて状況に適した追加装備バリエーションが多数存在する。
前後より
超音速戦闘機レドラーの改造タイプです。
2000年10/8、9日に開催されたゾイドイベント「大ゾイド展」にて、会場限定で販売されました。
同イベントではブルーコマンドウルフも限定販売されています。
イベントでは予想を遥かに上回る購入希望者が殺到し、用意していた数が瞬く間に完売。急遽増産されたという事があったそうです。
(会場に来たものの完売で買えなかったユーザーには、その場で購入の申し込みだけ受け付け、後から通販対応したとの事)
限定ゾイドの中では屈指の人気を誇る機体と言えるでしょう。
通常版レドラーは一般の店舗で購入可能な状態。またブラックレドラーは、色こそ違えど形状はノーマルと同じです。
にもかかわらずこれだけ大人気になってしまうとは、レドラーの人気振りを再認識するものです。
なおブルーコマンドウルフも同じような状態でしたが、ブラックレドラーよりは幾分出数が少なかったようです。
コマンドウルフの人気ぶりは今更繰り返すまでもありませんが、イベント限定の二機を比べると、ブラックレドラーに軍配が上がったようです。
通常機の人気も然る事ながら、カラーリングの魅力がずば抜けて素晴らしかったという事でしょう。
カラーリング
カラーリングは一言で言うなら最高だと思います。
赤、紫に続き、3種類目のカラーバリエーションです。
初代は、鮮烈なピンクレッドが「我こそは強力な戦闘機である」と強く主張しており、これぞレドラーという感じがしました。
しかし機獣新世紀ゾイドは紫色で、少し鋭さが失せたなという印象を持ちました。
そしてブラックレドラー。
黒い色は誰もが思いつくカラーであり、意外性はありません。しかしストレートにカッコいいカラーです。
黒い装甲が速さをより強調しており、ピンクレッドにも劣らぬ素晴らしいカラーだと思います。
一部メカニックの部分が赤になっていますが、これもゼネバス帝国の最強部隊のカラーリングを思わせるもので、良い選択だと思います。
ただ赤いパーツは、塗装済みパーツとして処理されています。銀色のランナーが赤く塗装されています。
その為、ゲート部分が気になる構成になっているのは少し残念です。
ただ、もともとレドラーは塗装済みパーツを想定していない構成なので、こればかりは仕方のない点です。
クリアパーツがクリアグリーンなのも特徴的です。
緑というのも良い選択だと思います。元の茶色のままだと、黒い装甲に対して目立たず、視認しにくくなっていた事でしょう。
色味は黄緑がかった感じですが、黒い装甲に対しよく目立つので、非常に良い選択をしたと思います。
唯一欠点を言うなら、翼まで緑なのは少し玩具感が漂っていると思います。
ただこの点も、塗装済みパーツの問題と同じく、目と翼が同じランナーで構成されている為、回避できない問題でもあります。
設定
設定としては、機獣新世紀ゾイド時代のレドラーで、黒いカラーから想像出来るとおり、夜間戦闘仕様とされています。
スペックは特に変化していませんが、特殊な処理によりステルス性能が上がっています。
また、設定こそされていませんが、おそらく内部的な部分で、夜間戦闘に対応した暗視装置など各種細かい装備もプラスされているものと思います。
箱裏の設定は先に書いたものですが、公式ファンブックでは別の説明もされています。
「ストームソーダーに制空権を奪われた事に業を煮やしたガイロス帝国空軍エースパイロット達が、独自に愛機の細部を改造し黒く塗装したもの」という風になっています。
箱裏の設定とは違いますが、こちらもなかなかアツい設定です。
どちらが正しいかというより、夜間戦闘仕様の黒いレドラーも、対ストームソーダー用の黒いレドラーも両方居ると考えた方が良いと思います。
また、機獣新世紀ゾイド劇中の機体と設定されていますが、同時に、アニメに出てきた改造レドラーを完補するものでもあります。
アニメゾイドには、ブラックレドラーと呼ばれる改造レドラーが、何度か登場しています。
このキットは、「アニメ劇中の仕様を再現しつつ、バトルストーリー登場機としての設定も与えた」ものと言えます。
完全なアニメ仕様機として設定されなかったのは、形状がノーマル機と同じままであり、再現できていない部分も多いためでしょう。
具体的に言うと、頭部の形状や翼下のガンポッドです。
先に書いた通り、メーカーの予想以上に大人気になり、限定品としては異例な増産までされています。
結果論ですが、これだけ人気になったのなら、いっそ一部パーツを新規開発し、完全なアニメ劇中再現機にしても良かったような気はします。
夜間戦闘型 ブラックレドラー
微妙に残念な部分はあります。
赤やクリアグリーンのパーツに関しては、いっそパーツが余剰になる事前提で、二種類の色のランナーを同梱しても良かったと思います。
また頭部やガンポッドは新造しても良かったと思います。
ブラックレドラーには、そうするだけの価値が十二分にあるものと確信します。
率直に言って、キットとしてはやや半端な出来であるのは否定できないと思います。
しかしそれでも、このブラックレドラーはカッコいいと思います。
なにしろ黒いレドラーのカッコ良さをキットとして魅せてくれたというだけでも大満足です。
不満点を微妙に残しつつも、限定ゾイドとしては屈指の人気を誇っている事も良く分かる、カッコいいレドラーだと思います。
バリエーションモデル
ゾイドジェネシス レドラー スペシャルカラー