ゾイドジェネシス カノンフォート<CANNON FORT>

■カノンフォート(バッファロー型) データベース■

 発売年月 2005年3月  発売当時価格 1000円  動力 Hiゼンマイ

 型式番号 GZ-002

 スペック 全長14.8m 全高6.8m 重量55.0t 最高速度190km/h 乗員2名(※キットには1体だけ付属)

 主な武装 重撃砲(×2) 四連速射砲 二連ガンランチャー ビームホーン(×2) ジャミングテイル 胸部コンテナ

 特徴
  カノンフォートは離れた相手に対しては重撃砲で攻撃を仕掛け、近距離の相手には頭部のビームホーンで立ち向かう。
  ジャミングテイルを使えば戦闘中でも相手をかく乱することもでき多彩な攻撃パターンを持っている。
  戦闘面だけではなく胸部には物資を格納できるコンテナもあり機能が充実した優れたゾイドだ。


前後より

重砲撃ゾイド、カノンフォートです。
メカ生体ゾイド版からカラー変更と一部設定の変更を経て、2005年にアニメ ゾイドジェネシスの機体として再販されました。(メカ生体版のレビューはこちら)

カノンフォートは特出した部分は無いものの堅実な造りをした名機だと思います。
機獣新世紀ゾイドが展開していた頃は、多分そのうち再販されるだろうと思っていました。
メカ生体時にライバル扱いだったヘル・ディガンナーが早々に再販されていた事もあって、そう信じていました。
しかし全く再販が無かった。

ディバイソンが再販された時は、廉価版的な扱いで再販されるかなーと期待していましたが、無し。
ゴルヘックスやアロザウラーが発売された時は、よし次はカノンフォートかと思ったものの、無し。
機獣新世紀ゾイドで、共和国側Hiユニット級で再販されなかったのは実にカノンフォートだけです。
そんなわけで、ゾイドジェネシス時にようやく叶った再販は大きな喜びでした。


カラーリング

再販版ではおなじみの、カラー変更が行われています。
色は渋めで実にいい感じです。

一つ前のアニメ、ゾイドフューザーズのキットは、いかにもアニメらしい派手さを追求したカラーの機体が多くなっていました。
なのでゾイドジェネシスで再販されると聞いた時は、同じような派手なカラーだったらちょっと嫌だなぁと思っていました。
しかし蓋を開けてみれば実に戦車らしいカラーで構成。いい意味で裏切られ凄く驚きました。

もともと実在戦車を強く思わせるカノンフォートなので、濃い緑のカラーが抜群に似合っています。
緑色の具合は絶妙で、「渋」を強烈に感じさせる色合いで、ミリタリーな雰囲気抜群です。
一方で彩度は適度に高くなっており、ミリタリー一辺倒ではなく架空兵器ならではの華やかさもある程度感じられます。
まさに絶妙な色合いだと思います。
ビームホーンや蹄がガンメタルになっているのも、重戦車を思わせる重々しさがあり良いと思います。

思い入れもあり、基本的に初版のカラーが好きなことが多いのですが、例外的にカノンフォートはどちらも同じくらい好きです。


仕様変更

わずかですが、キットの仕様は変化しています。

キャップが、ガンスナイパーで採用された新型キャップに変わっています。

メカメカしい雰囲気のキャプなので、カノンフォートのデザインにはよく馴染んでいると思います。

肩のモールドも変化しています。

メカ生体版は、左肩に何故かTOMYのロゴがでかでかと彫刻されていました。
ジェネシス版では、そこが四角モールドに変更されています。
メカ生体版のTOMYロゴは大きく彫られていて目立っており、何とも言えない玩具感を出してしまっていました。
なので、この変更は良い変更だと思います。

また、カノンフォートは、実はメカ生体時に一度金型に小改修が加わっています。
砲塔部分で、前期型はハッチが大きく開くようになっており、後期型はハッチの開く角度が制限されています。
(おそらく、ハッチを大きく開きすぎると破損しやすいので変更されたと思われます)
ジェネシス版は、ある意味当然ではありますが、後期型の金型と同じ形状をしています。

もう一つ、カノンフォートは頭部と砲塔にコックピットがあり、2人で操縦するゾイドです。
メカ生体版はパイロットフィギュアが2人付属しますが、ジェネシス版は非常に残念な事に1人しか付属しません。
細かいですが、これもキットの仕様変更です。
「操縦と火器管制が分かれている事がカノンフォートの性能向上に繋がっている」というのは重要な設定だったと思います。
出来れば、小さなパイロットフィギュアなので、2人分しっかりと入れて欲しかった所です。
同様の事は、GZ-005ヘビーライモスにも共通しており、ジェネシスバンキット共通の弱点と言えます。


多機能ゾイド カノンフォート

パイロットフィギュアはともかく、素晴らしい仕様で復活してくれたと思います。
長らく再販が無かったカノンフォートだけに、喜びもひとしおです。
とにかく再販が嬉しくて、発売前日にフライングゲットを狙いマニア系の店を探したのもいい思い出です。

ただ、実は大きな不満もあったりします。
その不満はキットではなく、カノンフォートの扱いです。
「ゾイドジェネシスのゾイド」として再販されたカノンフォートですが、ゾイドジェネシス全50話を通じ、遂に一度も登場する事はありませんでした。
これはあまりにも寂しいです。
再販してくれただけで凄く嬉しいのは確かですが、「ゾイドジェネシスのゾイド」として再販したので、やっぱり期待してしまった所はあります。
同時期に再販されたヘビーライモス(ブラックライモス)と共に戦隊を組むか、あるいは敵味方に分かれてメカ生体時には遂に実現しなかった夢の対決が遂に実現するのか…。
そんな事を思っていたので、これは大きな肩透かしでした。

カノンフォートは、メカ生体時には活躍がほとんど無かった機体です。今度こそ…と期待したものです。
そんな風に思っていた事もあり、余計に残念でした。

唯一、電撃ホビーマガジンで連載していたゾイドライトノベル「ゾイドジェネレイションズ」にはわずかながら登場しますが…。
しかしゾイドジェネレイションズはあくまで模型誌で連載された外伝的な作品。
やはり本編に出れなかったのは無念です。

ただ、キット自体は本当に良い常態で再販されたと思います。
ストーリーに全く登場しなかったという不満はあれど、「ゾイドのアニメを放映する。その盛り上がりの中で未再販だったキットを復刻しコアユーザーの要望に応える」そんな戦略だったのかなとも思います。
その事を思えば、再販されただけでも感謝に堪えないものでもあります。ともかく、キット自体は大満足の一機ではあります。


バリエーションモデル

 メカ生体ゾイド カノンフォート


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