ゾイドリバースセンチュリー ヘルディガンナー
■ヘルディガンナー(イグアナ型) データベース■
発売年月 2008年10月 発売当時価格 2000円 動力 中型ゼンマイ
型式番号 GRZ-003
スペック 全長:24.5m 全高:5.8m 全幅:6.5m 重量:48.0t 最高速度:180.0Km/h 乗員:1~2人
主な武装
ロングレンジアサルトビーム砲、ARZ20mm2連装ビーム砲、銃座式地対空72mmマシンガン、ストライククロー、スマッシュアップテイル
特徴
かなり早い段階で磁気嵐に対応する改良を加えられ、グランドカタストロフ以降もなおガイロス帝国軍の主力を担う水陸両用ゾイド。
ディオハリコンに由来する攻撃力と、アイスメタル技術の応用で改良を加えられた装甲により防御力も向上。
幅広い任務に対応できる汎用性と合わせて、ガイロス帝国の軍備再建を支えた傑作ゾイド。
前後より
リバースセンチュリーシリーズで復刻されたヘルディガンナーです。
機獣新世紀のEZ-011ヘルディガンナーと違い、メカ生体の「DHI-11ヘル・ディガンナー」を忠実に再現してあります。
ただし色についてはメカ生体仕様を再現していますが、設定はリバースセンチュリー用に一新されています。
「磁気嵐対応型」とのことで、それによる変化がかなりあったのでしょう。
背中の収光ビーム砲はロングレンジアサルトビーム砲に。パラライザーはARZ20mm2連装ビーム砲になりました。
これは機獣新世紀版の設定と同じです。内部機構が変化する過渡期という感じがして面白いです。
このように大幅変更したからか、型式もDHI-11からGRZ-003に変わっています。
速度もかなりアップしており、メカ生体版130km/hから180km/hに向上しています。
理由は不明です。
なお機獣新世紀版は130km/hです。
考えるなら……、内部機構の洗練で180km/hに向上した。しかし機獣新世紀版はディオハリコンを搭載していないので130km/hに低下したという事でしょうか。
あるいは「磁気嵐対応」という所に鍵があるのかもしれません。
残念な事に、これらについて詳しい説明はリバースセンチュリーシリーズでは語られませんでした。
メカ生体版と共に
色についてはメカ生体版とほぼ同じです。上がリバセン版、下がメカ生体版です。
設定はともかく、キットとしては「復刻」と呼べる仕様です。
ただし、厳密には幾つか差があります。
まずディオハリコンのパーツですが、これは蓄光性能がかなりダウンしています。メカ生体版は暗闇でもそこそこ光りますが、リバセン版はわずかしか光りません。
ただし明所でに見る分には差が分かりません。それほど致命的ではないと思います。
またキャノピーの色が違います。
左がメカ生体版。メカ生体版は透明度が非常に高く、リバセン版はスモークがかったやや透明度が低いものになっています。
そして最大の違いはフェルチューブの材質です。
メカ生体版のゴムは質が良く、発売から30年以上が経過した今でも弾力があり良い状態を維持しています。
しかしリバセン版のゴムは質が非常に悪く、飾っておいたら1ヶ月程度で裂けてしまいます。これは100%避けられない問題です。
フェルチューブはヘルディガンナーの魅力を支える重要装備です。この仕様は残念すぎます。
チューブのゴム質問題は、機獣新世紀版ヘルディガンナーと全く同じです。
こちらも1ヶ月程度で必ず避けてしまう仕様でした。
機獣新世紀ゾイド当時、この問題は多くのユーザーが指摘していました。
メーカー側もまず把握していた筈です。
しかしリバセン版でも同じ問題を残したままにしてしまった。これは何とも残念です。
定価はメカ生体版1000円、機獣新世紀版800円に対して2000円とかなり高くなっています。
それでいてこの仕様は頂けません。
むろんリバセンはマニア向けシリーズなので一概に高いとは言えません。それでも倍の値段というのは中々のインパクトです。
それでいてゴム品質に圧倒的な問題を抱えていた。機獣新世紀版で既に分かっていた問題なのに繰り返してしまった。
これは印象が悪すぎます。
もちろん、ゴム品質を差し引いても嬉しい復刻でした。
機獣新世紀版は色のイメージが大きく変わった事もあり、リバセン版は「ようやく手に入ったあのカラー」でした。
だから復刻してくれた事には圧倒的な感謝はしています。しかしそれでも……、これは解決できなかったのかなぁ……とも思います。
ゴム材質についてもう少し続けます。
同じくフェルチューブを使うデッド・ボーダーはどうか。
まずメカ生体版はやはり品質が高く、切れた事例は見た事がありません。
こちらはトイズドリームプロジェクト版。
ゴムの材質は変わっています(色も変わっている)。ただしコチラも頑丈な材質のようで、切れる事はありませんでした。
新世紀以降の時代でもこんな材質があったのだから、これにしてくれれば良かったのに……。そうできなかった理由は何なんだろう……と思ってしまいます。
ちなみに、2000年ごろに夜店などで流通した中華パチの「MEGAROBO」版ヘルディガンナー「スシレクサモナカコカ」は非常に頑丈な材質を使っており自然劣化で切れる事はありません。
パチモノに負ける本家とは……。
トイドリ版デッド・ボーダーやパチ版の事情を知ると、余計に新世紀版とリバセン版のヘルディガンナーのパイプが残念に思えてきます。
ただ、なんだかんだ書いていますが、個人的な思い出を言うと本当にありがたかった一機でもありました。
機獣新世紀版はキャノピーの色が変わっており、どう塗ってもメカ生体版にはならない。
そんな時に限りなくメカ生体版に近い仕様で復刻されたのだから、これはもう本当にありがたかったです。
キャノピーの色も、その後にメカ生体版を手に入れ比べるまでは気付きもしていませんでした。
ゴムの切れ対策には、機獣新世紀版と同じくスプリング等への換装が最も手堅いでしょう。
ゴムとスプリングでは見た目に差があり完全解決とはいきませんが、それでも可能な範囲では効果的な解決策です。
磁気嵐対応型 ヘルディガンナー
リバースセンチュリーではストーリー中ではほとんど登場しませんでした。
「ガイロス帝国軍の主力を担う」とあるので、それなりに配備されていたのだろうとは思いますが。
その辺が描かれなかったのは少し寂しいです。
戦歴は、メカ生体ゾイド時の後期のように想像で補うのが吉でしょうか。
主力という扱いなので、様々なシーンが思い浮かびます。
具体的に描かれなかったのは寂しいですが、これはこれで魅力でもあります。
バリエーションモデル
機獣新世紀ゾイド ヘルディガンナー