月刊ゾイドグラフィックスVol.03 マルダー

■月刊ゾイドグラフィックスVol.3 マルダー データベース■

 発売年月 2008年03月  発売当時価格 1800円


キット構成

メカ生体ゾイド、マルダーの復刻版です。メカ生体ゾイドキットの完全復刻を謳った月刊ゾイドグラフィックスのVol.3として登場しました。
ただの復刻ではなく、ボーナスパーツや冊子が同梱されています。
当時品の完全復刻である事に加え、マルダーは長らく再販が無かったキットです。その重要性は非常に高いものでした。

ゾイドグラフィックスVol.1はゴドス。vol.2はヘルキャット。初代カラーが手に入るのは嬉しいけど…と、多少もどかしい感じもしていました。
1999年のゾイド復活以降、マルダーは、何度か再販が噂されては立ち消え…というのが続いていました。
特に、ゾイドジェネシス時には再販が信憑性を持って流れたりしました。そんなマルダーだったので、遂に念願の再販に至ったのは何よりの喜びでした。


内容物① マルダー

マルダーのキットは、「完全復刻」の名の通り1985年当時のキットと何ら変わりません。(メカ生体版のレビューはこちら)
色も、微妙な色合いまで含めて完全再現されています。

左のデカールを貼った方が復刻版で、右のデカールが無い方は当時品です。本当に差が分からないレベルです。

ギミックも、もちろん完全再現されています。

マルダーは、手動も連動もギミックが凝ったゾイドだったので、これは嬉しい仕様です。

強いて言うなら、もともとマルダーは2人乗りのゾイドで、パイロットフィギュアは2体付属するものでした。
しかしゾイドグラフィックス版は1人しか付属せず、微妙な惜しさはあります。といっても、それを差し引いても素晴らしい復刻具合を誇ります。


内容物② ジオラマベース

ボーナスパーツとして、「DZ-01 ディオラマベースNo.1 コンバットベース」の一部パーツが付属します。
対空砲と砲座、とカタパルトが付属ています。対空砲はゾイドの武器としても転用できるので、とても嬉しいボーナスパーツです。
対空砲は砲座式になっています。先に書いたようにゾイドグラフィックス版マルダーには、パイロットフィギュアは1人しか付属しませんが、改めて気になります。
ボーナスパーツの事まで考えると、理想的には3人付属させて欲しかったとは思います。
もちろんごく小さな不満であり、これで評価を落とすようなものではありません。しかし小さなパーツなので不可能ではなかったと思います。

ゾイドグラフィックスVol.1~vol.5までのボーナスパーツを組み合わせると、この通り。

ミニサイズですが、ちょっとした砦を演出できます。


内容物③ 冊子

ゾイドグラフィックスではお馴染みの冊子も、もちろん付いています。

ゾイドバイブルの再録やマルダーの詳しい機体解説、フルカラーの組み立て説明書、ゾイド博物館などで構成されています。

マルダーの解説に関しては、この冊子で新しく追加された設定が多くあります。しかしそれは首を傾げたくなる内容に感じました。
特に気になったのはゾイドの開発・就役順を明らかに間違えているところで、解説によると初期の機体として「マーダ、ゲーター、ゲルダー、ザットン、シンカー」があり、それよりも後にモルガとマルダーが開発された事になっています。
また最大速度の高さも紹介されており、「後方支援に留まらず、機動部隊にも随伴した」ように記載されています。これらは明らかな間違いです。
マルダーは開発当時としては最も重く、それゆえ他のゾイドに随伴する事が困難な機体と設定されており、いくらなんでも真逆の説を根拠もなしに言うのはどうかと思います。

細かい指摘かもしれませんが、こういう場所は気をつけて設定して欲しいです。
マルダーは鈍足で部隊に随伴できない。だけども後方支援や対空任務では高い能力を発揮する。それでいいじゃないかと思います。
今までを覆すものを出すなら、それは覆すだけの明確な根拠は欲しいと思います。

巻末のゾイド博物館は、あいかわらず素晴らしい資料にあふれています。ここで始めて発表されたゾイドのデザイン画も多数あります。
今回のものは残念ながら未商品化に終わった幻のゾイドのスケッチがあります。なので特に資料性が高いと思います。


ゾイドグラフィックスVol.3 マルダー

設定的な部分で大きな疑問は感じますが、それ以外では大満足の一品になっています。
ゾイドグラフィックスシリーズならではの、安定の復刻具合と嬉しいボーナスパーツ。価格は上がっていますが、充分に見合う価値はあると思います。


バリエーションモデル
 メカ生体ゾイド マルダー

 暗黒仕様 マルダー


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