メカ生体ゾイド ゼネバス帝国軍 重装甲突撃機械獣 レッドホーン<RED HORN>

■レッドホーン(恐竜型) データベース■

 発売年月 1984年9月  発売当時価格 2200円  動力 モーター

 型式番号 EPZ-001

 スペック 全長20.8m 全高7.6m 重量94.0t 最高速度130km/h 乗員3名

 主な武装
  突撃用角 連装突撃ビーム砲X2 中口径加速ビーム連装対空砲 大口径三連電磁突撃砲 発煙弾発射機X4 グレートランチャーX4
  接近戦用ビーム砲X2 高速キャノン砲X2 高圧濃硫酸噴射砲 全天候自己誘導ミサイルランチャー 大型赤外線レーザーサーチライト 全天候3Dレーダー

 特徴
  初戦時における帝国側、機甲師団の中心メカ。分厚いプロテクターと重火器を多数装備している為、動く要塞と言われている。
  この機械獣には多くのバリエーションがあり、特に親衛隊、突撃隊に多数配備され、エース級が多く生まれている。


前後より

ゼネバス帝国初の大型ゾイドにして、「動く要塞」の異名を持つ重装甲突撃機械獣、レッドホーンです。

帝国ゾイドは、共和国ゾイドに遅れること1年と数ヶ月…、1984年7月に第一号マーダが発売された事により、その幕を開けました。
その2ヵ月後の9月には、第二陣となるレッドホーン、ゲーター、モルガが揃って発売されました。
いよいよ充実する帝国ゾイド軍団を率いる大型ゾイドとして、レッドホーンは登場したのです。

登場した帝国ゾイドは、ビガザウロやゴジュラス、ガイサック等の、従来の共和国側ゾイドとは大きく異なったデザインをしていました。
全身を分厚い装甲で強固に覆い、そして曲面主体で構成されたシルエット。コックピットさえ装甲で覆った顔。共和国にはない巨大な火器を搭載した武装の充実ぶり。
それらは、新たなる軍・そして新たなるゾイド軍団の登場を、強烈に印象付けました。
この時期に登場した帝国ゾイドは、どれも新しいデザインを印象付ける使命を持ったフラッグシップ機と呼ぶべきものです。
その中でも、レッドホーンは初の大型ゾイドだけに、ひときわ象徴的です。

帝国ゾイドの特徴の一つは、直線で構成された共和国ゾイドに対し、なめらかな曲面で構成されている事です。
曲面装甲な上に全身が装甲で覆われているので、共和国ゾイドに対し、かなり未来的で先鋭的なイメージがあります。
またこの時期においては、「帝国ゾイド=共和国にはない巨大な砲を搭載する」事も大きな特徴でした。

初期において、帝国は明確に「悪」とされていました。この曲面と巨砲を伴ったデザインには、そういった背景もあると思います。
しかし悪役のためのデザインだったとはいえ、それはあまりにも魅力的すぎるデザインでした。

そのデザインの完成度の高さは、初の帝国大型ゾイドとは思えぬほどに完成しています。
しかし開発中のデザインを見ると、初の帝国大型ゾイドだけにかなり苦労した跡も伺えます。

これは開発中のラフの一つです。確かにレッドホーンの初期段階のデザインと言われれば分からなくはないですが、完成形とはかなり異なっています。
曲面を主体としてデザインされている点は製品と同じですが、そのアプローチが随分異なっている点も、注目すべきでしょう。
特に頭部などは、全く面影がない程に変化しています。おそらくここから何枚も何枚もデザインのリテイクがあり、今のデザインに至ったものと思います。
当時、帝国のフラッグシップとなるべき大型ゾイドのデザインに、大変なこだわりと試行錯誤があった事が伺えます。

しかし、最終的にデザインは大きく変わっているものの、曲面主体であるとか巨砲を積んでいるとか、そういった根幹的な点はこの時期から変わっていません。
それは、確たるブレないコンセプトを持ってデザインされていた事の証に思えます。
「ブレないコンセプトを持ちつつ徹底して試行錯誤した」事が、最終的にこの傑作デザインを生んだのでしょう。


側面より

レッドホーンは「動く要塞」の異名を持ちます。そしてその名に違わず、全身を分厚い装甲で覆い、また武器を満載しています。
その為、どの角度から見ても力強さに溢れており、マッシヴで素晴らしい魅力があります。
しかし、力強いだけのデザインに終始しているわけではなく、無駄な要素が無く合理的に組み上げられている為、スマートさも兼ね備えています。

全体のラインも、鼻先から尾の先端に至るまで、非常に滑らかで綺麗な起伏を描いているのが分かります。
側面から見ると、特によく分かります。
この力強さとスマートさが融合したデザインは絶妙で、どこまでも魅力的です。

ラインの滑らかさは、同時期の共和国ゾイドと比べるといっそう感じられます。

この時代の共和国ゾイドは、とにかく無骨なラインを描いており、極めて対照的です。
対立する軍のデザインとして、滑らかで曲線主体である事がいかに素晴らしく相応しいかが、再認識できるものでしょう。

帝国初の大型ゾイドとはいえ、既に共和国にはマンモスやゴジュラスといった巨大ゾイドが存在ました。
そんなゾイドワールドにあって、レッドホーンは、スケールだけでは大きなインパクトを放つ事が不可能だったと思います。
しかし体躯こそミドル級なものの、当時としてはゾイド史上最大の巨大砲を持ち、また地味な色をした共和国ゾイドに対し、鮮烈なゼネバスレッドで全身を覆っています。
それゆえ、我こそは強力な戦闘機械獣であるというアピールは万全であり、ミドル級の体躯ながら絶大なインパクトを放つ事に成功していると思います。

先にも書きましたが、初期におけるゼネバス帝国ゾイドは、曲面主体である事の他に、巨大な砲を積む事をテーマとしていたと思います。
帝国ゾイド第一号のマーダも、同クラスの共和国ゾイドを圧倒する巨砲を持ちます。
その分、ゴジュラスのような荒々しいデザインの爪や牙を持つデザインにはなっておらず、スマートに戦う印象があります。

初期における共和国と帝国の位置づけは、「共和国=善」「帝国=悪」でした。
しかし比べるに意外と、共和国は爪や牙主体の原始的でえげつない戦いを好み、帝国は砲で合理的でスマートな戦いを好んでいるようにも見えます。
見返すと、なかなか面白い事だと思います。


フェイス

共和国ゾイドと違い、分厚い装甲で覆われたコックピットを採用しています。また、ツリ目で険しい表情をしています。
キャノピー式でライン的にも優しい表情をした共和国ゾイドの頭部と比べると、実に良い対比になっていると思います。
力強さ、頼もしさにあふれており、非常に魅力的です。この顔に惹かれて帝国派になったという声も多く聞きます。

ツリ目で険しい表情とは書きましたが、悪役面というわけではないと思います。
複雑な面構成や、随所に取り入れられた曲線のラインは優雅でもあり、「悪」という感じのデザインになっていない点は強調すべきだと思います。
ちょっと怖いけども、同時に頼もしくもあるデザイン。魅力的で素晴らしいと思います。

いかにも分厚そうなコックピットハッチや、鼻をエアインテーク風のデザインに仕上げている部分など、見れば見るほど見事です。
中でもコックピットハッチの分厚さは特筆物で、あらゆる砲弾を弾き返しそうな頼もしさがあります。
この点は、キャノピー式でいかに脆そうな共和国ゾイドとの良い対比になっているし、コックピットを装甲で覆っても操縦可能な高テクノロジーさをアピールしており、総じて帝国らしさを強烈にアピールした傑作だと思います。


背中周り

巨砲ひしめくレッドホーンの背中周りは力強く、非常に魅力的です。
なお前部の砲が「中口径加速ビーム連装対空砲」で、後部の砲が「大口径三連電磁突撃砲」です。
名称がやたら凝っているのはレッドホーンの特徴です。

背中の巨砲のデザインは、単に大きいだけでなく非常にスマートで洗練されたデザインになっており、素晴らしい仕上がりをしています。
ただ言いにくい事を少し加えると、大口径三連電磁突撃砲のデザインは、超時空要塞マクロスの、デストロイドモンスターの両腕の砲の影響がかなり大だとは思います。

中口径加速ビーム連装対空砲は、微妙に左右非対称な所が良いアクセントになっており、個人的にこの砲のデザインは特に気に入っています。
左右非対称部は設定こそありませんが、レーザー照準機のようなものではないかと推測します。

二基の砲は、デザインが魅力的なだけでなく、もう一つ大きな魅力があります。
ゾイドの砲は強力な反面、例えばウルトラザウルスのキャノン砲のように射角が限定されているものが多いのは大きな弱点です。
その点、レッドホーンの砲は360度全周囲に旋回できる優秀な砲です。
全周囲に旋回出来る事に加え、後部の大口径三連電磁突撃砲は仰角も自由自在に動かせます。
この事は、実運用を想像するとたいへん有効な事が容易に分かるし、キット的にも遊びの幅を大きく増やしてくれる素晴らしい点です。

ただ、前部の中口径加速ビーム連装対空砲は、残念ながら仰角が固定されています。
かなり上向きの角度で固定されているので、出来れば前方の敵にも向けさせたい所には不満が残ります。
擁護するならば、「対空砲」という設定ゆえの角度であるとも思います。また、後に記述するギミックの影響でもあります。
基部のデザインを見るに、実物は仰角が変えられる事は確実でしょう。バトルストーリー内(1巻内部図解ページ)でも、角度変更可能と明確に記載されています。
キットでは、可動はしなくとも、角度が差し替えで変更できるパーツがオマケで付属されていれば嬉しかったと思います。

前部の砲に微妙な不満は残りますが、レッドホーンの背中の砲が優秀な事は確かです。
射角がズレると体ごと旋回しなければならない他の機に対し、砲戦では圧倒的優位に立てる事が容易に予想できます。
特に、鈍重なウルトラザウルスなどは旋回性能も悪いだろうから、機動力と射角の自由度で勝っているレッドホーンは、砲戦を展開すれば意外なほど粘れそうに思います。
この利点が後の敵国ゾイド・マッドサンダーに引き継がれているのは周知の通りです。

どちらの砲も裏面の肉抜きがかなり目立つのは、大きな難点でもあります。

いっそ潔いほどの大穴が空いており、何とかフタ的なパーツを用意できなかったのか…と思ってしまいます。
特に、前部の砲は仰角が固定されている弊害で、非常に目立ってしまっています。
この弱点も、マッドサンダーの二連大口径衝撃砲にも引き継がれています。

背中周りでもう一つ素晴らしいのは、偵察用ビークルや全天候3Dレーダーといった射撃性能をアシストする装備がきちんとある事です。
単に砲を積んだだけで終わっていない点は素晴らしい配慮です。

中でも、偵察用ビークルは面白い装備だと思います。

偵察や、着弾観測機的な運用をされたものと思います。
デザイン的には、単体で見ても、なかなか面白い造形をしていると思います。
設定上、単体で飛行できる機能を持ちますが、後部にエンジンノズルのようなものがキチンと造形されているのはさすがです。


デザイン総括

デザインは間違いなく傑作だと思います。
新しいデザインに挑戦しつつこの完成度。帝国大型ゾイド第一号にしてこの完成度。それを併せて考えると、まさに奇跡的な完成度だと思います。

強いて弱点をあげるなら、先に挙げた砲の肉抜きの他に、後脚に付いた小型ビーム砲だと思います。
後部警戒砲は必要だと思いますが、単純に考えて脚に付いていたら照準が合わせ難いと思います。

他、昔は尾部先端の銃座、通称-懲罰席-もシュールだと思っていました。

しかしこれは運用法を考え、自分なりの見解を持つ事が出来ました。(参考:コラム・懲罰席を考える-尾部銃座-)
今は、なかなか面白い装備だと思っています。

これらの点をマイナスするにしても、それでも傑作機というポジションは微塵も揺るがないと思います。
コンパクトなボディに全身を覆う装甲。満載された数々の武器。
それらが一切の破綻なくスマートにまとめられたレッドホーンは、やはり傑作中の傑作だと思います。

実は、メカ生体ゾイド期において、最も販売期間の長かったゾイドです。
1984年9月に販売を開始し、1989年6月にバージョンアップ機のダーク・ホーンが登場するまで、実に5年9ヶ月もの間、ノーマルタイプのまま販売が続けられました。
次点はゴジュラスの1984年4月~1988年6月までの4年1ヶ月で、レッドホーンはそれを大きく上回っています。
この事は、いかにレッドホーンが傑作機であるかを物語っていると思います。
(ただしバリエーション機まで含めて単一とみなすなら、最も販売期間が長かったのはゴジュラスシリーズになりますが)


ギミック

電動ゾイドなので、電池を入れてスイッチを入れると元気に動いてくれます。
また、手動ギミックもいくつかあります。
ギミック面では、それほど抜きん出てはいないものの、水準以上ものは有しています。

電動の連動ギミックとしては、関節を動かしながら4脚で歩行します。
同時に、口の開閉を行います。特徴的なのは、下あごが固定されており、上あごが動く点です。
口の開閉はゾイドでは定番のアクションですが、下あごが動くゾイドの方が多いので、なかなか珍しい部類です。
また、背中の中口径加速ビーム連装対空砲がくるくると旋回します。
特に珍しいギミックがあるわけではありませんが、生物的な動きと兵器的な動きを同時にこなしているという点では、高い評価を与えるべきゾイドと思います。

加え、手動ギミックも、なかなか充実しています。
コックピットの開閉、背中の後部砲の旋回・仰角変更、帝国共通武器セットの角度調整、偵察ポッドの取り外しが出来ます。
特に、偵察ポッドの取り外しが可能な点は、ごっこ遊びなどで威力を発揮してくれそうです。
それゆえ、子供にとっては無くしやすいパーツなような気もしますが…。

総じて、先に書いたように、それほど抜きん出たものは無いものの、水準以上のものは有した優秀な仕上がりだと思います。


兵器的完成度の高さ

兵器的な面で見ると、要塞の名に恥じぬ重防御と砲撃性能を持ち、スキの無い作りに驚かされます。

攻撃面では、背中に中・長距離砲を持ち、また近距離用の砲も多数備えます。
更に、格闘戦では角が使用でき、あらゆる距離の戦闘に対応する万能さには、改めて驚かされます。

防御面でも装甲は分厚く、ゴドスやガイサックなど小型ゾイドの火器では、とうてい貫通出来そうにありません。
強いて撃破する可能性を探るなら、関節など非装甲部をピンポイント射撃する以外には無いと思います。
もっとも、レッドホーンは全天候3Dレーダーや偵察用ビークルを持ち、索敵能力に優れます。
レッドホーンをピンポイント射撃できる位置まで、共和国ゾイドが移動できるかは疑問ですが。

あえてこの要塞を撃破できる弱点を探すなら、腹部か背中くらいのものだと思います。
これらの部分は、レッドホーンの数少ない非装甲部となっています。
腹部は基本的に撃たれる事の無い場所なので当然と思いますが、背中もむき出しで巨大な排気口など目立ちます。

ただこれはレッドホーンの設計的不備ではないと思います。
就役当初は共和国航空ゾイドがせいぜいグライドラーとかペガサロスだった事から、背中は基本的に非装甲としても大丈夫と判断されのだと思います。
ペガサロス程度なら、ミサイルを持つレッドホーンにとっては、十分に対応出来るものと思えます。

レッドホーン就役から間もなく、共和国はサラマンダーやプテラスといった次世代航空ゾイドの開発に成功します。
その為レッドホーンが十分な対空能力を発揮できなくなった事は大きな不運でした。
レッドホーンは就役当初こそ完璧な設計のゾイドだったと思います。
しかしサラマンダーはじめ次世代ゾイドの跋扈によってはやばや苦戦を強いられる事になった史実は、ゾイド開発競争と高性能化の凄まじさを物語るものと思います。


戦歴

兵器としての完成度の高さに驚かされるレッドホーンですが、その実、戦歴は悲惨なものです。
バトルストーリーでは敗戦に次ぐ敗戦が涙を誘います。

ゾイドバトルストーリー1巻では初っ端からゴジュラスに投げ飛ばされ、共和国と帝国の戦力差を象徴するシーンと言われます。
また改造ゾイドゴジュラスにも切り刻まれています。
サーベルタイガーやアイアンコングが活躍を続ける中、レッドホーンだけが活躍の場を与えられていません。
唯一、改造タイプのブルスタインがビガザウロを沈めていますが、相手が旧式のビガザウロではそこまでの華は無い気もします。

2巻では、これまた初っ端から共和国小型ゾイドに翻弄され、中盤では超小型アタックゾイドの罠にはまり、多数のレッドホーンが撃破されてしまいます。
アタックゾイドに沈められたシーンは、帝国が破竹の勢いで共和国に攻め入っている時期における出来事でした。
勝ち戦の流れにも乗れず、ただ一機やれれてゆく姿は涙を誘います。

学年誌まで含めると、これまた敗戦に次ぐ敗戦です。こちらでも、ゴジュラスはじめ共和国部隊に豪快に負けています。
しかしそれでも、アイアンコング就役前は、帝国部隊を率いて、ビガザウロ率いる共和国部隊と戦った事も記録されています。

願わくばこの戦いが、バトルストーリー1巻に収録されていれば…。

他方、思う部分もあります。
学年誌でのレッドホーンの説明を見ていると、このようなものがあります。

これは相変わらずゴジュラスに敗北しているページ内のレッドホーン紹介コマですが、「攻め方が単調なのが弱点」とあります。
遠~近距離で砲撃が可能。格闘兵装も充実。機動力でも共和国大型ゾイドに大きく勝っている。このゾイドのどこが攻め方が単調なのかは大きな謎です。

しかしながら、レッドホーン就役前は、ゴジュラスが猛威を振るっていました。
また、あまり描かれては居ないものの、対抗機が居ない為、マンモスもかなり活躍していたものと思います。
そしてゴジュラスやマンモスの戦い方と言えばとにかく格闘戦です。
それをアウトレンジから撃破する目的で造られたのがレッドホーンだと思いますが、悲しいかな前線では戦闘=格闘戦が常識。
砲撃戦という概念自体が希薄。
レッドホーン乗りの多くも、当初は当たり前のように砲戦を重視せず角による格闘戦を行ってしまった…。
その結果、格闘戦では大きく勝るゴジュラスの餌食となり、弱小の印象が付いたのかも…と思います。

その後、アイアンコングが帝国兵に砲戦の有効性を示し、レッドホーンもようやくその砲力を生かした戦闘を行うよう戦術が切り替わる。
しかしほどなくゴジュラスはMK-II化し巨大なキャノン砲を装備。レッドホーンより砲力で上回る事となった……など。


動く要塞 レッドホーン

デザイン的には、最初期帝国ゾイドにして傑作機だと思いますが、戦歴的には哀愁が漂うものがあります。
性能的にも間違いなく傑作にであるのに、不運が重なり重なり、華が添えられなかったのは悲しい限りです。

しかし、後発のアイアンコングやサーベルタイガーが改良を続けられながら運用されたのに対し、レッドホーンはノーマルのままゼネバス帝国の滅亡まで戦い抜いています。
それは、様々な欠点や戦闘力不足が露呈していたのだとしても、レッドホーンが戦闘兵器として根本的に優秀であった、完成されきっていた事の証明であると思います。

深く読み解かないと、分かりにくい点だと思います。
しかしやられ描写の多さは量産の証でもあり、一貫して主力ゾイドであった事はレッドホーンが胸を張って主張しても良い点だと思います。

余談ですが、後に暗黒が改良したダーク・ホーンを投入するのは周知の通りですが、初登場のシーンが、小冊子"ゾイドグラフィックスVol.17"にてこう書かれています。
「奥地に踏みこんだ途端、共和国軍は真っ黒な軍団の猛攻撃にさらされる事になった。なんと帝国軍の伝説の名機レッドホーンを大改造したダーク・ホーンであった」

直接的に描かれた華やかな活躍こそ無かったものの、後に「伝説」とまで言わしめているレッドホーンは、やはり傑作機だったのだと思います。


バリエーションモデル

 メカ生体ゾイド ダーク・ホーン

 機獣新世紀ゾイド レッドホーン

 ゾイド妄想戦記 グリーンホーン

 ゾイドフューザーズ ダークホーン

 恐竜博 レッドホーン


Back
index

inserted by FC2 system