D-Style Zi-024 コマンドウルフ アーバイン仕様

■D-Style Zi-024 コマンドウルフ アーバイン仕様 データベース■

 発売年月 2013年1月  発売当時価格 1890円


D-Styleのゾイドでは、第六弾として登場しました。
従来のラインナップが全てアニメ仕様だったとはいえ、いきなり白いコマンドウルフではなく黒いアーバイン仕様からリリースされた事は驚きでした。
D-Styleでは、ブレードライガー→シールドライガーの様に、従来とは別の順で展開が行われる事もあり、今後ノーマル仕様などバリエーションが出るかが気になります。


前後より

デザイン的には、シールドライガーと同じく、オリジナルとHMMのハーフに見えます。
細部のデザインはHMMのディティールで多く構成されていますが、頭部などはキャノピーのラインの影響もありオリジナルに近いように見えます。

ただオリジナルともHMMとも違う独自のデザインになっている部分もあり、爪はD-Styele特有のデザインになっています。

この部分は刃が並んだような無機的なデザインになっており、「有機的でありながらメカニックである」ラインになっていたオリジナルやHMMに比べ、
明らかに魅力の無い…というかゾイドらしくないラインになってしまっていると思います。
素直にどちらかのラインをSD風にアレンジした方が良かったと思います。
コマンドウルフは、ライガーほどでないにしろ、爪は重要なパーツだと思います。
この部分は、個人的にD-Styleコマンドウルフで残念に思える箇所です。
爪ではなく「脚」そのもので見ると素晴らしい出来で、ゴチャゴチャしたメカニックと絶妙のデフォルメをしており、大きな見所だと思います。

全体を見ると、これまで傑作を連発してきたD-Styleですが、正直コマンドウルフは若干微妙だというのが最初の感想です。
全体のバランスとして、頭部が異様にでかいと思います。
SDだから大きいのは当然ですが、あまりにも大きすぎてバランス崩壊気味だと思います。

コマンドウルフという事で、当然先に発売されたブレードライガーやシールドライガーと並べる事を推奨したものと思いますが、このコマンドウルフの顔は、ライガー並に大きくなっています。
ライオンはタテガミがあり、それをデザインに取り入れているので、顔が異様に大きくても当然と思えるものだと思います。
しかしコマンドウルフがライオン並みに大型の顔になってしまっては、さすがにSDとはいえ大きくなりすぎていると思うし、ライガーと並べた時に違和感が出るというのは致命的だと思います。

デスザウラーやウルトラザウルスは、その辺り絶妙な具合で頭部を大型化させていたと思います。

まぁ、顔が大きいというのは、可愛さを強調した結果かなとも思います。
ただ、従来のD-Styeは「カッコ可愛い」バランスが絶妙なものだったと思いますが、コマンドウルフは「可愛い」はあっても、「カッコいい」の部分が削られ過ぎているように思えます。


側面より

オリジナルのコマンドウルフといえば、首と顔の角度を変えられる事が素晴らしいポイントだと思います。
低く下げれば、犬科特有の、痕跡から敵を追跡する索敵モードを思わせるし、完全に上を向かせれば遠吠えするような勇ましい姿になります。

D-Styleのコマンドウルフは、一応、オリジナルと同じように動く事は動きます。
しかし顔が大きいので、あまり差が出せないのが悲しい…。
この点も含め、やはり、顔はもう少し小さくシュッと作るべきだったのではないか…と思います。

一応、首の可動がすくない理由は他にもあり、「背中の装甲が干渉してあまり上を向けない」というのもあります。
背中の装甲さえ外せば、もう少し大きな可動域になります………が、さすがに背中装甲を外してしまっては見栄え的に極端に下がってしまうので、やはり首の可動は残念さが残ります。


フェイス

大きすぎるとは思いますが、頭部の造形そのものは素晴らしい出来だと思います。
このサイズにして牙が別パーツであるし、コックピットの開閉はもちろん、中の操縦桿が再現されているのは出色の出来だと思います。
こういった、細かいけどその機体特有の装備を的確に再現しているというのは原型師のゾイド愛ゆえのものと思います。


ロングレンジライフル

アーバイン仕様最大の特徴である背中の武装は、オリジナルと違い、かなり自由自在な仰角が取れます。
旋回は出来るが仰角は付けられないオリジナル版、一応は旋回も仰角も可能だがパーツ干渉で実質不可能なHMMに比べ、自由自在にぐりぐり動かせるので気持ちが良いものになっています。
欲を言えば、側面から見た時に、砲の軸が細長すぎないか…とは思ってしまいますが、その点を考慮しても、動きをとったのは正解だったと思います。
なお砲はノーマル仕様にする事も出来、気の利いた作りは非常に嬉しい点だと思います。


この仕様から、ノーマルなどバリエーション展開にも期待してしまいます。


可動

可動は正直ライガーには程遠く、パーツの干渉が多く、いまいちポーズをとらせ辛いものになっています。
とはいえ、頑張ればそれなりにポーズを取らせる事もでき、一応お座りも出来るあたりは、最低限の基本は押さえるレベルの高さを示していると思います。
このポーズの場合、頭の大きさもあまり気にならない風に思えます。
お座りポーズをさせると、足の裏面・ボールジョイントが見えてしまいますが、肉球だと思っていれば可愛い気もします。
またバランスもそれなりに良く、立ちポーズ…、餌くれポーズが出来るのは可愛らしい所だと思います。


フライングベース対応


フライングベースにはもちろん対応しています。
顔がもう少し小さければ…とは思いますが、やはり高速機は疾走ポーズが良く似合います。


コマンドウルフ アーバイン仕様

造形的には、造形は傑作のオンパレードだったD-Styleの中では、正直微妙な部分を先に感じてしまうキットでした。
可動域も先の機に比べて減っています。

とはいえ、最低限の可動域はあるし、造形もパーツ単位で見れば素晴らしいものがあるし、細かい色分けもランナー単位で完璧にできているあたりはさすがだと思います。
なんだかんだ言って可愛いし好きなキットではありますので、バリエーション展開にも期待しています。

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