D-Style EZ-021 デスザウラー

■D-Style EZ-021デスザウラー データベース■

 発売年月 2011年9月  発売当時価格 2100円


D-Styleのゾイド第二弾として登場したキットです。
第一弾がブレードライガーだったので、第二弾は順当に行けばジェノザウラーかジェノブレイカーか…と予想していました。
デスザウラーと聞いた時は、まさかのラインナップに大喜びしました。

あのデスザウラーが見事に可愛らしくなっています。
可愛いだけでなく、カッコいい部分も見事に残しながら、絶妙なアレンジがされています。


前後より

デスザウラーは帝国軍最大最強ゾイドであり、とにかく強そうで格好いい見た目をしています。
それが見事なSDになっており、造形レベルの高さを感じます。
最大最強ゾイドがこうも可愛くなってしまうとは、オリジナルと比べるととにかくギャップが凄まじく、とても面白いと思います。
ただ、可愛いだけでなくデスザウラー特有のカッコ良さも上手く残されており、そのバランスが絶妙だと思います。

細部まで紛う事なきデスザウラーになっているのは見事の一言です。
強いて言うなら、キャップに関しては、一体成型で別パーツ化されておらず、この点は残念に思います。

色は特徴的だと思います。
赤の色味が原色の鮮やかな赤になっており、これは機獣新世紀版というよりメカ生体ゾイド版に近いように思えます。
あるいは、アニメ版に登場したデスザウラーの赤の色味も鮮やかな赤だったので、その影響もあるのかも…と思えます。

とはいえ、アニメ版デスザウラーは牙が銀色だったりと、D-styleデスザウラーとは微妙な差があります。
D-styleデスザウラーは、新旧キットやアニメなど、様々なデスザウラーを総合して導かれた色をしているのかも…と思います。


側面より

小サイズ&デフォルメ体型にしながらも、デスザウラーのデザインの特徴が的確に再現されており、改めて見事です。
パチ臭さは一切無く、まさにゾイドらしく仕上がっているのは素晴らしいと思います。

デスザウラーの大きな特徴である、背中のオーロラインテークファンも色分けされた上で再現されており、デスザウラーの特徴を理解した上での造形に好感です。
また、側面の放熱フィンのようなモールドは赤で色分けされています。
この色分けは本家キット/アニメ共に無かったもので、独自のものとなっています。
しかしメカニカルな演出としては非常に良いものと思います。
なお放熱フィンの色分けは、脚部にも見られます。

オーロラインテークファンを守る小型ビーム砲群が再現されているのも嬉しいところです。
しかも、帝国大型ゾイド用武器セットのデザインがしっかりと再現されており、要注目な部分だと思います。
あえて言うなら、手動でもいいのでファンが回るようになっていると、より嬉しかったとは思います。

全体的に素晴らしい完成度を誇りますが、わずかながら不満に思う部分もあり、脚部装甲のデザインは惜しいと思います。
D-Styleデスザウラーのデザインはオリジナルのラインが尊重されており、「元が角張った部分はD-Styleでも角を出す」感じでデザインされています。
しかし脚部装甲のみ、やたら丸まった造形をしており、周りから浮いているように思います。

ここは統一感という意味で元と同じ角ばったデザインであって欲しかったと思います。
また、背中のファンの下、16連装ミサイルランチャー及びそれを守る装甲の展開ギミックは省略されており、他が極めて良く出来ているだけに気になってしまいます。


フェイス

頭部は特に良く出来ていると思います。
不気味で、味方をもってして「こいつを敵にしなくてよかった」と言わしめる恐怖感がよく再現され、その上で上手くデフォルメされた絶妙な出来だと思います。
また、個人的にデスザウラーの頭部デザインのキモは、側面のクリアパーツから覗く不気味な内部だと思いますが、その点もバッチリ再現されています。

目はピンクで塗装されています。
ただ、やや目立ちにくい押さえ気味の色合いになっており、もう少し派手にするか、思い切ってクリアパーツにして欲しかったようにも思えます。

口腔内には荷電粒子砲発射用の砲身/砲口が造形されており、おそらくデスザウラーとしては初の造形ではないかと思います。
目立ち過ぎない程度に付いており、良い追加だと思います。

ただ残念な部分もあり、コックピット展開ギミックは大幅に変更されています。

オリジナルの頭部装甲ごとガバッと展開するタイプから、後部のみがチョコンと展開するタイプへ変更されています。
装甲が展開する時に見える内部の不気味さもデスザウラーの大きな恐怖・魅力・特徴だと思うので、この点は再現して欲しかったなと思ってしまいます。


可動

可動は極めて優秀で、オリジナルのような怪獣形態はもちろん、ジェノザウラーのように前傾姿勢を取らせる事も出来ます。
また首や腕、脚の接続はボールジョイントになっており痒いところに手の届く可動範囲を誇ります。

爪の接続もボールジョイントになっており、おかげで手の角度を横にする事も出来ます。
これが独特の表情を出す為に一役買っており、非常に良い点だと思います。

反面、オリジナルで可能だった「内側の指で挟み、持たせる」事は、出来なくなっています。

また先にも書きましたが、オーロラインテークファン下の16連装ミサイルランチャーの展開ギミック、頭部コックピットの展開は省略されています。
他に腹のコックピットの開閉、尾部の関節ごとの可動など細かい省略もありますが、これは細かい点であり特に気ならないレベルであると思います。

口はオリジナル同様開きますが、開く角度は圧倒的に大きくなっています。
特に上あご・下あご共に動くのは魅力的で、荷電粒子砲あってのデスザウラーという感じが強調されているようで非常に良いと思います。

良好な可動に加え、バランス力も高く、片足立ちも難なくこなします。
保持力は良好で、好きなポーズをさせたまま飾る事が出来るのは非常に大きなポイントです。


フライングベース対応

フライングベースに対応しており、飛び上がった感じにする事も出来ます。
デスザウラーから考えれば飛ぶのは「?」でもありますが、SDならではの表現としてアリだと思います。
勢いよく飛び上がり相手に襲い掛かるデスザウラー……!

画像では、予約購入特典の台座を使用しています。
この台座が非常に良い出来で、他にもゼネバス帝国や暗黒軍のものが出ないかと思っています。


バリエーションモデル

バリエーションモデルとしては、D-Style第四弾・ブラッディデスザウラーがあります。
深紅の装甲で全身を固めたデスザウラーですが、個人的にはノーマルと組み合わせる事でデスファイターカラーを作れそうな所に魅力を感じます。
サイズ的に小さいし、可愛いシリーズなので、このようなバリエーションは大歓迎です。
カラバリを並べておくだけで楽しくなれるし、今後もどんどん出て欲しいと思います。
個人的には暗黒軍カラー(黒緑)や高機動ウイングを背負ったトビー・ダンカン仕様なんかも出て欲しいなと思います。


帝国軍最大最強メカ デスザウラー

ブレードライガーと同じく、このクラスとして理想的な仕上がりをしていると思います。
また、第一弾ブレードライガーと比べ、色分けも十分にされており、進化を感じます。

細かい点での不満が無いわけではありませんが、手軽なサイズの可愛いゾイドがこのレベルの完成度で登場したからには、ファンにとってマストアイテムだと思います。
この調子で、このシリーズがどんどん発展してゆく事を願います。

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