ゾイドひみつファイル ヘリック共和国編&ガイロス帝国編

■ゾイドひみつファイル ヘリック共和国編&ガイロス帝国編 データベース■

 発売年月 2000年3月  発売当時価格 各800円  発行所 小学館


ゾイドひみつファイル

機獣新世紀ゾイドやテレビアニメの初代ゾイドが絶好調だった時期に発売された、幼児向けのゾイド本です。
小学館が幼児向けにシリーズ化している「ヒーロー超百科」シリーズとして発刊されました。
ヘリック共和国編はヒーロー超百科④、ガイロス帝国編はヒーロー超百科⑤です。
このシリーズは、ゾイドの他にはゴジラ、スーパー戦隊、仮面ライダーなどがラインナップされています。

内容は、1999年の10月までにリリースされた全23機のゾイドが、国別に紹介されています。
表紙にはアニメキャラのイラストが載っていますが、アニメ未登場の機体も漏れなく掲載されています。
「アニメの本」でも「バトストの本」でもなく、大ざっぱな意味で「ゾイドの本」と言えるものだと思います。

本の編集は、雑誌てれびくんの編集部となっています。
てれびくんは、機獣新世紀ゾイド期においてゾイドの定期連載を持っていました。
しかしこの本は、てれびくん掲載のゾイド記事の総集編ではなく、新規に構成されたものとなっています。

本のサイズは、15×15cmの正方形という変則的なものになっています。
紙は表紙・中身共に特厚のボール紙になっています。なので、ページ数は40ページと少ないながら、かなり分厚い本になっています。
このように、本の作りはかなり幼児を意識したものになっていますが、もちろん、他のヒーロー超百科と共通した仕様です。

表紙は、共和国編、帝国編どちらもバンが表紙を務めていますが、帝国編はレイヴンしても良かったのかなと思います。
なお裏表紙もバンです。

バンのイラストは、共和国編の表紙が帝国編の裏表紙に、帝国編の表紙が共和国編の裏表紙に使いまわされています。


ヘリック共和国編

本の構成は、「各ゾイドを紹介する」といった感じです。ただ、箱裏のような詳細解説ではなく、幼児向けに噛み砕いた表現のものになっています。
基本的に、1ゾイドあたり4ページ(見開き×2)で構成されています。ただ中には2ページ(見開き×1)で構成されているゾイドもあります。
説明文は可もなく不可もなく、まぁ低年齢向けといった感じですが、幼児がゾイドを知るには良い文章になっており、低年齢向けの入門書としてはなかなか優秀です。

写真が掲載されていますが、残念ながら新規の撮り下ろしは無く、キット箱の写真を使いまわしたものとなっています。
写真に加え、アニメ版の3DCGを使用した三面図、アニメキャラのイラスト・台詞が入っている場合もあります。

紹介されているゾイドは、
・ゴジュラス(4ページ、三面図付き)
・ガイサック(4ページ、三面図付き)
・バリゲーター(2ページ)
・シールドライガー(4ページ、バンのイラスト付き)
・ゴルドス(4ページ、三面図付き)
・コマンドウルフ(4ページ、三面図付き)
・プテラス(4ページ、三面図付き)
・カノントータス(4ページ、フィーネのイラスト付き)
・ゴドス(2ページ)
・ダブルソーダ(4ページ、ムンベイのイラスト付き)
・ステルスバイパー(4ページ、アーバインのイラスト付き)
の、全11機です。


ガイロス帝国編

ガイロス帝国編も、構成は共和国編と変わりません。

紹介されているゾイドは、
・レッドホーン(2ページ)
・レドラー(4ページ、三面図付き)
・モルガ(4ページ、三面図付き)
・ヘルディガンナー(4ページ、ムンベイのイラスト付き)
・ブラキオス(4ページ、フィーネのイラスト付き)
・アイアンコング(2ページ)
・セイバータイガー(4ページ、レイヴンのイラスト付き)
・イグアン(4ページ、アーバインのイラスト付き)
・サイカーチス(2ページ)
・デスザウラー(4ページ、バンのイラスト付き)
・ゲーター(2ページ)
・ヘルキャット(4ページ、ジークのイラスト付き)
の、全12機です。
大型のレッドホーンやアイアンコングが2ページで済まされているのはやや違和感があります。
また、帝国側でもバンやフィーネが紹介を務めているのはどうかと思います。ロッソやシュバルツなどを起用しても良かった気はします。

 

幼児向けの本という事もあり、過度の機体は禁物です。
ですが、機体は限られますが、三面図があったりするのは嬉しくもあります。

これといって新発見がある本ではありませんが、この時期にかなり低年齢層までターゲットにしていた戦略が見えてくるので、そういった意味では興味深い本です。
メカ生体ゾイドの時代は、ここまで低年齢層に向けた本は皆無でした。

惜しいのは、ちょっとシュールなページがある事です。

バンはデスザウラー側での発言かゴジュラス側での発言かは分かりませんが、台詞と場面を照らし合わせるとちょっとシュールな気がします。
カノントータスのものは、フィーネのカットに関してもうちょっといいものを選んだ方がいいと思います。

と、まぁ微妙な部分はありますが、個人的には値段相応の見応えはあったかなと思う本です。
流通量はそこそこあったようで、今でも古書店で稀に見かけます。さすが全盛期に発売された本だなという感じです。
ゆるーい気持ちで眺めたら、なかなか面白い本なので割とオススメです。


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