トライ・ホーン

テクニカルデータ:
 全長:20.1m 全高:13.9m 重量:91.0t 最高速度:130km/h 乗員:3名

主な武装:
 突撃角 連装突撃ビーム砲 パルスキャノン砲 収束ビーム砲 小型ビーム砲(×2) レーザーサーチライト 高速キャノン砲(×2)

開発経緯等:
 暗黒軍が開発した、レッドホーン改良機である。

 ゼネバス帝国を吸収した際、デスザウラーやアイアンコングは無改造で自軍に編入できると判断された。
 しかしレッドホーンは開発が非常に古く戦闘力が陳腐化しており、そのままでは編入できないとされた。
 そこで暗黒技術を導入し大幅にパワーアップする計画が立てられ、2種類の改良型が試作された。
 この2種類を比較検討し、より高性能な方を採用する計画であった。
 試作された片方はダーク・ホーンであり、もう片方が本機トライ・ホーンである。

 両者の最大の違いは、ディオハリコンシステム搭載の有無である。
 ダーク・ホーンは搭載機として計画され、トライ・ホーンは非搭載機として設計されている。

 本機は非搭載機でありながら搭載機並の能力を達成させるべく、並々ならぬ設計努力が図られた。
 装甲を全て最新の複合装甲に換装し、軽量化と防御力の向上を同時達成した。
 内部も大幅に見直されている。もともと古い設計のゾイドだった事もあり、レッドホーンは大型の割にパワー不足であった。
 コアからのエネルギー伝達システムは一新され、大幅に効率化した。
 それゆえ、出力は見違えるほど向上し、サイズに見合う重パワーゾイドになった。
 また砲力も新開発のパルスキャノン砲を装備しており、強化されている。

 強力なゾイドとなったが、競合の結果、ダーク・ホーンに敗北し、その生涯を終えた。
 性能自体は、ダーク・ホーンと同等だったようである。
 しかしダーク・ホーンはレッドホーンにディオハリコンを搭載するだけで大幅なパワーアップが図れたのに対し、本機は改造に大幅な手間がかかったのである。
 この結果は、ディオハリコンの凄さをまざまざと見せ付けるものであった。


-製作-


画像でなんとなく分かるとは思いますが、1/72の通常レッドホーンを改造しているわけではありません。
改造に用いているのは、食玩ゾイドガムのダーク・ホーンです。

ジャンクで、このようなものを手に入れました。カバヤの伝説の食玩ゾイドガムです。
当然、造形は素晴らしいものがあります。カバヤはスモールライトでも持ってるのか?と思えるほど完璧にダーク・ホーンを再現しています。
ただ難を言うなら配色で、「黒・銀・青のランナーを各一枚ずつ」で構成されています。
それによって顔や脚が青になっており…、やたらパチ臭くなっている点は難点です。もちろん、それを差し引いても素晴らしい品ではありますが。

手に入れたのは良いのですが、ハイブリットバルカンなどが思いっきり欠品で、なんとも貧相な姿になっていました。
また、前頭部の連装突撃ビーム砲もひとつ欠品でした。
ものがものだけに、もう一つジャンクを集めて再生させるのもなかなか困難に思えました。
なので、貴重なものではありますが、思い切って改造に回すことにしました。


本家キットのダーク・ホーンと共に。
大きさはこの通りです。手のひらサイズのかわいいゾイドです。
ゾイドガムの箱によると1/140との事ですが、個人的には模型スケール的にキリのいい1/144と捉えたい所です。

背中の装備がまるまる欠品だったので、何かしらの砲は背負わせる必要がありました。
最初はハイブリットバルカン砲のようなガトリングを作ろうと思ったんですが、技量的に似たようなものを作るのは難しいという事で、全く別の装備にしました。

砲は、コトブキヤのモデリングサポートグッズを多少改造して作りました。
ジョイントを元のハイブリットバルカン取り付け位置にはまるようにしたので、砲は旋回と仰角が自由自在です。
また、砲にはエネルギー伝達用のパイプを付けました。

こういうスプリングのパイプを付けるを一気に見栄えが上がる気がします。
また、スプリングが半端にあまったので、背中周りに増やしました。

デッド・ボーダーやヘル・ディガンナーなど初期暗黒ゾイドの特徴はエネルギー伝達用のパイプが密集している点だったので、ある程度それらしいものが出来たと思います。

いくらゾイドガムとはいえ、あくまで食玩ではあるので、あまり肩張らずにやろうと思った改造機です。
下手に似たガトリングを作るより、競合機という設定で別のものを作ったのは設定的にも面白かったのではないかなと思います。
またこのミニサイズのモデルを改造するのはとても新鮮で楽しいものでした。
そういう意味でやって良かったなと思える改造でした。

ちなみに名称はギリシャ語で3を示す「TRI」から取っています。
レッドホーン、ダーク・ホーンから数えて3つ目のホーンというようなのが語源です。
もっとも設定的にはダーク・ホーンと同時期の機体なので3番目の名を冠するのはおかしいんですが…。
TRIは「トリ」と読む方が発音的には正しいんですが、トリホーンではあれなのでトライと読んでいます。 

完成後は、他のゾイドガムと共に、幾つかの展示会に持っていく機会に恵まれました。

Back
index

inserted by FC2 system