未確認超巨大ゾイド現る


事の発端はディメトロドンが捕らえた未確認ゾイドの姿だった。
未確認ゾイドはゴルヘックスを随伴させていたらしく、常に強力なジャミングを放っていた。
従って予想スペックの割り出しなど一切不明であり、不鮮明な画像で判断するしかない点は非常に悔やまれた。
しかし武器としては背中に大型の砲らしき物が確認できた。
その他、前頭部は強力な装甲があると推測された。

データを画像解析にかけ、予想データが作成されたのは二日後の事だった。
前高は16m、全長は35mと推測され、ウルトラザウルスに次ぐ共和国超弩級メカである事が判明し、せいぜいレッドホーン級のメカと予想していた帝国首脳部を慌てさせた。
大きさから対デスザウラー用メカである可能性も考慮され、前頭部の装甲は荷電粒子砲を防ぐ装備ではないかと推測されたが、荷電粒子砲に絶対の自信を持つ首脳部に意見は一蹴された。

あわただしく進む議論の中、突然基地が轟音と共に崩壊しだした。
慌てて外に飛び出した帝国兵が見たのは、あまりにも巨大な戦闘メカの姿だった。
帝国首脳部が犯したミスはマグネーザーの存在をキャッチできなかった事だった。
超高速回転ドリル・マグネーザーは、この巨大ゾイドが地中を掘り進む事を可能とし、それゆえに帝国のレーダーを避けて基地に迫る事が可能だった。
敵基地のど真ん中に突然出現した巨大メカは、マグネーザーで一気に基地を破壊した。

帝国軍が、この巨大ゾイドの名がRBOZ-008 通称マッドサンダーであるとの情報を得たのは実に二ヵ月後の事であり、既に帝国最強のデスザウラーが敗北した後の事だった。


初陣・マッドサンダーをイメージしています。
文章の長さは愛ゆえ。


実はピンボケの画像を使って作っています。
もともと失敗した写真だったのですが、逆手にとっていい感じの作品に仕上げられたと思っています。

Back
index

inserted by FC2 system