ゼネバス帝国軍 B/O級ゾイド アーマーオステウス


ゼネバス帝国軍 B/O級ゾイド アーマーオステウス(ダンクルオステウス型)
 テクニカルデータ:
  全長:22.8m 全高:7.6m 重量:147.0t 水上最高速度:38ノット 水中最高速度:31ノット 最大潜水深度:6500m 乗員:3名(頭部2名 背ビレ部1名)

 主な武装:
  ハイパースティング、12.7mm水中砲(×2)、連装ソニックウェーブ砲(×2)、12.7cm高角砲(×2)、61cm酸素魚雷(×2)、スマッシュアップテイル

 機体解説:
  ゼネバス帝国が開発した大型潜水艦型ゾイドである。同国が開発した大型海戦用としては唯一の存在である。
  D-DAY上陸作戦における海の主役となる事を目標に開発された。

  頭部を分厚い装甲で守っている。その厚さは同時期に開発された潜水ゾイド「ウオディック」の4倍以上にも達する。
  これにより前面は敵の魚雷等を受けてもビクともしない。それどころか攻撃を受けながら速度を落とさず前進する事すら可能としている。
  反面、頭部以外は最低限の装甲しかなく、極端な集中防御を採用していると言える。

  最大の武器は巨大なあごで、その噛み切る力は強力無比を誇る。
  バリゲーターやフロレシオスはおろか、ウルトラザウルスの脚部やキャノン砲すら引きちぎる力を秘める。
  アーマーオステウスが極端な前面防御を採用しているのはその為で、敵の攻撃に耐えながら前進し、必殺の一撃で仕留める戦法を想定している。
  しかし大柄な機体ゆえに動きは俊敏とは言いがたく、また速力も優れているとは言いがたい。
  ウルトラザウルスよりはやや高機動だが、アクアドンやフロレシオスには格段に劣る。これらの小型ゾイドに非装甲部分を狙われると脆いという弱点もある。

  そのため量産は見送られ、試作機のみの製造に留まった。D-DAY上陸作戦には参加していない。
  量産の見送りには、競合機のウオディックが想定以上の性能を示した影響も強い。
  同機は12000mもの最大潜水震度を誇り、深海からの魚雷攻撃でウルトラザウルスを撃破する。
  中型サイズで建造や運用にかかるコストも格段に低く、これにより採用を勝ち取った。
  最終的には無人標的機となり、ウオディックの魚雷を腹部に受ける形で生涯を終えた。


-モチーフ-

何それ……? と思われそうなモチーフですが、4億年ほど前のデボン紀に栄えたダンクルオステウスという古代魚です。
「ジニクチス」「ディニクチス」とも呼ばれます。
「甲冑魚」と呼ばれる種類の魚で、その名の通り頭部を鎧で覆ったような魚でした。
鎧は発達した骨が顔の外周を覆うようになったったもので、「板皮類」とも呼ばれています。
ダンクルオステウスは甲冑魚の中では最大最強の種類で、大きさは最大で10mにも達したと言われます。
当時の海にはサメの祖先なども居ましたが、それらはせいぜい2m程しかなく、まさにこの時代の海の王者・無敵の暴君に君臨していました。

巨大な大あごの力は凄まじく、数値に表すと……、
人間:60
ライオン:400
ホオジロザメ:2000
ティラノサウルス:3000
ダンクルオステウス:5300
という感じ。
実にティラノサウルスをも遥かに上回る最強の噛みつき生物に君臨しています。

この時代には他の甲冑魚が多数いました。またダンクルオステウスは共食いも行っていたようです。
捕食時に対象の硬い鎧を破壊するために、このような極端に強力なあごが必要となったのでしょう。

ちなみにダンクルオステウスの歯のように見えるのは、発達したあごの骨が突き出ているだけで、歯ではありません。
その為、噛み千切るには適していた反面、噛み砕く事には適しておらず、噛み千切ってそのまま丸呑みが基本だったようです。
消化不良もよく起こしていたようです。

最高の攻撃力と最硬の防御力を持つ反面、その鎧の重量はかなりのもので、泳ぐのはお世辞にも上手くなかったと推測されています。
その為、遊泳力に優れた他の魚に生存競争で敗れ去ってしまいました。絶滅は3億年ほど前になるそうです。

ちなみに体の前部は重厚な鎧ですが、後半分は軟骨で出来ていました。
なので、化石として発掘される際は、頭は見つかるけどそれより後ろが見つからないという例ばかりのようです。
その為、体の形がどんなものだったかは想像図しか無く、ダンクルオステウスの復元図には幾つかのバリエーションがあります。

巨大な体躯、硬い鎧、強大なあご、泳ぎは下手、体は軟骨…、非常にアンバランスな特徴を数多く備えており、まさに古代生物ならではのものと言えます。


-デザイン-

装甲を頭部に集中させ、甲冑魚の雰囲気を出そうとしているのがお分かり頂ければ幸いです。
ダンクルオステウスの甲冑は一枚の骨ではなく、複数の骨が重なり合って形を成しています。
その為、何枚か装甲を張り合わせたような雰囲気も目指しています。

ラインの参考には、ダンクルオステウスを参考にしつつも、モルガを手本にし、共通するようなラインにしています。
ダンクルオステウスの頭部が、芋虫の頭にやや似ていたから、このような処理にしてみました。
裏設定では、モルガと同一企業による設計としています。
反面、ウオディックはそれほど参考にしていません。
そういえばバラストタンクが見当たりませんが、これは本体内部にある設定で、これ位大型の潜水ゾイドなら搭載できるだろうという判断です。

 


モルガを参考にしている為、ヒレを外すと虫っぽくもありますが、逆に現代魚との差を出せていいんじゃないか?等と思っています。
機体後部は、決定的な復元図が無いので、ベタな復元図に倣っています。
逆にこれを利用し、用途に応じて機体後部デザインを変えたバリエーションを幾つか作ろうと思ったりもしましたが…、それはまた機会があれば作ろうと思います。

武装は12.7cm高角砲と61cm酸素魚雷を除き目だったものはありませんが、あごを強調したいなと思った結果でもあります。
ちなみに12.7cm高角砲や61cm酸素魚雷の名称の元ネタは、旧日本海軍の装備です。

機体の設定は、出来る限りダンクルオステウスに忠実なものとしています。



帝国らしいゾイドのラインを目指して作りました。
モルガに似せたのは面白かったかなと思っていますが、いかがでしょうか。

ウオディックは、スペックはともかく見た目の印象ではウルトラの天敵となるには力不足で…、
これ位ごっつい水ゾイドを帝国に授けてあげても面白かったような気がします。

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