ゾイドの食糧事情を考える

本コラムでは、ゾイドの食糧事情やそこから考える人との関係について書きます。

アニメ第9話は生態系についてとても興味深い情報が出ました。
金属質の樹液を吸ってるクワーガやカブターです。


まず金属質の樹液を出す木がある!
作中でのアラシの驚き具合からあまり一般的ではないと思いますが、そういうのがあるというのが凄いです。
9話感想でも書きましたが、ゾイドワイルド世界の地球は半ばゾイド星(惑星Zi)のように金属成分が多くなっているのだろうか?

まさか最終的に地球=ゾイド星みたいな展開があったりとか・・・?

 

さて、あまり一般的な存在ではないが、金属の樹液を出す木が存在する。そうした所には無数のゾイドが生息するようになる。
こういう場所があるようです。
作中では無数のクワーガやカブターが出てきました。
生息数はアラシの村の下層部森よりもかなり多そう。その膨大な数は、やはり金属樹液を出す木が支えているのでしょう。

 

ゾイドの食料について考えます。
ゾイドも生物だから食料が必要でしょう。もちろんメカだから人とは食べるものは違うでしょうが。
さて何を食べているかが問題です。

金属樹液ではないと思います。
なぜかというと、9話アラシの反応からしてアラシの村の森には同様の木はない。それなのにゾイド(クワーガ)が生息していたからです。
すなわち金属樹液がなくてもゾイドは生きていける。でも金属樹液があった方が生息数は増える。
ここにヒントがある気がします。

 

車や飛行機といったメカは油で動きます。ゾイドもメカ。なので、やはり油がエネルギー源だと思います。
アラシは一話でクワーガ捕獲にチャレンジしていましたが、その時は黒い液体を撒いておびき寄せていました。
これは油的なものじゃないかなぁと思います。

黒いので重油?

さて植物の多くは油を含んでいます。
野生に暮らすゾイドはそれらを食べてエネルギー補給をしているのかもしれない…と思いました。

クワーガは樹液ををなめるにしては大げさな口を持ちます。

ボーン状態で見ると分かりやすいのですが、刺突したり噛み砕いたりできそうな口です。

植物の多くは油を含みます……、たとえば松の根っこには油がかなりの量あります。
これは松根油というやつです。
クワーガは土を角や口で掘り、松の根っこを口で噛み砕いて中に詰まっている油を得る。
そんな事をしているのかも……。

ただし「植物を食べてその中の油分を得る」というのは「そうするしかないからそうしている」だけで効率が良いとは言い難いです。
また植物由来の油はメカニックにとって必ずしも「質の良い油」ではなかったりもします。
メカは最適な油(たとえば自動車だとガソリン)を入れると最高の走りをします。一方であまり適していない油(たとえば自動車にサラダ油を入れる)だと、一応走るには走りますが性能をフルに発揮できないし故障の原因になってしまいます。

一話ではクワーガがアラシが撒いた油にすぐさま反応していました。
これは「いい油が簡単に飲める状況を見つけたから」ではないかと思いました。

 

さてワイルド世界でゾイドは脅威となっています。
なぜかというとここに理由があるかもしれない。
人が豊かな活動をするには車や建設機器などのマシンが必要です。
それらはガソリンで動きます。

ガソリン調達の為に石油プラントを建設したらどうなるか。
ゾイドにとってそれは美味しいエサになる。寄ってたかってその場所を制圧してしまうのではないだろうか。
だから人はガソリンを得る事ができない=大規模なメカを作り動かす事が出来ない=中世レベルの生活を強いられているのではないか。ゾイドを憎んでいるのではないか。
そんな風に思いました。
ただし知識だけはある。 「ガソリンが自由に使えればこんな風な事が出来る」と分かっているからこそ、いよいよ本格的に忌み嫌っているのかも……。

まとめます。
 1、ゾイドが動くには油が必要。
 2、ゾイドは油を自然界から得ている。それは効率が良い方法ではないが、そうするしかないからそうしているのである。
 3、もっと良い油の取得方法があれば当然それを採用する。
 4、3の理由により、人類が石油プラントを建設すればゾイドの襲撃が避けられない。
 5、4の理由により人類は発展できない。

という風に考えてみました。

 

ここから更に考えます。
ゾイドは油をエネルギー源として活動する。この前提で自己治癒能力についても考えます。
ワイルド世界のゾイドは「自己治癒能力はあるが、人の手でメンテナンスをした方が長くもつ」という事情があります。


アニメ5話では、かなりガタがきていたワイルドライガーをペンネがメンテしました。
ペンネと出会わなければワイルドライガーは徐々に弱り…そして自然死を迎えていたでしょう。

油はエネルギー源。活動する源です。
ただし「自己治癒」にはあまり貢献しないと思います。
なぜかというと、自己治癒とは例えば人で言うと「すりむいて皮膚がはがれた→皮膚が再生した」ような事を指します。
ゾイドの金属の体を治癒・修復するには元となる金属が必要だと思います。

だからこそあの金属分を補給できる木には多くのクワーガやカブターが集まっていたのでしょう。

・自然界で生きるゾイドが傷ついた部分を自己治癒するには金属の摂取が必要である。
・得られない限りは傷ついたままである(金属分がなく再生が行えない)。
・ただし人と手を組めばメンテナンスしてもらえる(しかも金属樹液をなめて少しずつ治癒するよりはるかに効率が良い)。
そんな風に思いました。

 

ところで現在のところよく分かっていないのは、ゾイド間での食物連鎖はあるのかと言う事です。
「自己治癒には金属が必要」と書きました。
それゆえ金属樹液を出す木には多くのゾイドが群がるわけです。
ただもっと効率が良い方法はゾイドを直接食べてしまうこと。こうすれば大量の金属を一気に得る事ができます。

ラプトル、ディノニクス、ライオン、T-REXなどの肉食タイプ。これらだったらそういう事もしそうなんだけど……。
ただ、アニメ9話では複数のラプトールを森に逃がすシーンがありました。なのでそれはないような気もします。
この辺は更なる情報を待ちたい所です。

という事で、今回はゾイドの食糧事情を考えました。

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