ワイルドライガーの特異性

ゾイド公式Twitterは色んな裏情報を出してくれます。
その中にこんな情報が。

更にこんな情報も。

今回は試作品はピンクで作られるのが慣例なのでしょうか。
随分プリティーな色ですが、これはこれで似合ってる感じもします。
タオツーって感じ。

以前に書いたコラム(ランナーレスの仕様を考える2)で、
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ゾイドワイルドの各機は「装甲の色を変える」だけで雰囲気がガラッと変わるのは大きな特徴です。
またどんな色でも似合うようになっています。

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と書いています。

ホントに装甲の色を何にしても似合うのは凄い。また色を変えるだけでガラッと雰囲気が違って見えるのも凄いなあと思います。
これは第二弾で発売されたクワーガやグラキオサウルスも同様です。
おそらく今後もそうでしょう。

色を塗るとやっぱり思い入れも増す。まさに相棒っていう感じになります。
キッズに挑戦しやすい仕様。失敗する事が極力少ないように。出来上がったものは自分だけの色で俺の相棒に。
そんなステキな仕様だと改めて思います。

ただ唯一だけ例外があると思います。それはワイルドライガーです。


ワイルドライガーは主人公機ということもあって他の機よりも造りが若干豪華というか。色の多さは特徴の一つです。
装甲は白ですが、青いパーツも混じっています。
しかも爪や牙が金色。これも特徴的です。他の機は銀なのに。
こういう造りなので、色変えのチャレンジは他の機に比べて少しだけ難度が高くなっています。

コラムで従来シリーズの機に対して、以下の様に書きました。
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手っ取り早く色のイメージを変えたい場合、やはり装甲部分の色を変えるのが最適です。
しかし従来機のカラーの場合は、装甲だけでなくフレームの色まで変えないとバランスが悪くなったりします。
例えばデスザウラーの装甲を青や緑にする。そうするとフレームの赤と色味がケンカしてしまう。
装甲を青にするならフレーム部分も青になじむ何かの色で塗らなきゃいけない。
鮮やかな色味はそういう事が起こりやすい。しかし黒やガンメタルなどの彩度の低い色なら大抵どんな色とでも馴染みます。
もちろん従来ゾイドでも装甲とフレームの両方を塗ればいいんですが、手間としてはかかります。

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ワイルドライガーはこれに近い感じだと思います。
装甲の白だけを変えてもいいんだけど、それだと青や金と色味がケンカする事がある。
装甲を別の色に変えるなら、青や金との相性を考えた色にした方より見栄えが高くなる。
色の相性で悩むなら、いっそ白・青・金全て変えたほうが手っ取り早いかも。
そうなるとけっこう塗るパーツ数が多くなる。
ゾイドワイルドシリーズの機体では、唯一だけ難度が高い感じになっている。

これは多分ですが意図的にそうされているんじゃないかなと思います。
何故かというとこれがまた設定と絶妙にリンクした秀逸なところなんですが、ゾイドワイルドの世界は基本的に皆生息数が多い感じです。
クワーガやカブターはもちろん、巨大なグラキオサウルスもかなり多くが生息する。
ガブリゲーターは四天王のキャビアが乗っていて強制解放デスブラストをさせられています。
が、それは捕獲された一機がそうなっているだけで他にもたくさんのガブリゲーターが生息しています。
ライバルのギルラプターさえパッケージに複数映っています。

「強制解放・デスブラスト」のヤバイ描写がされたガブリゲーターやギルラプターですが、あれを見ているとホントにワイルドブラストして対抗したくなります。
生息数が多いからそういう想像もしやすい。ワイルドブラストを成功させたガブリゲーター、ギルラプター。
これでもって戦うぜ! という想像は容易だ。

ですがこの世界で唯一の例外がワイルドライガーで、「白いタテガミを持つ唯一無二の伝説のゾイド」とされています。
ワイルドライガーのみが固有のゾイドな感じですね。
色パターンが他と違うのは、「唯一無二である」という部分を強調しているんだと思います。

 

思惑として、まずはゾイドワイルドのアニメを楽しんで欲しい。
アニメを楽しむというのは主人公を追いかけるという事だから、ワイルドライガーは劇中と同じ色で楽しむ事をまずは推奨。
アラシに共感しつつ楽しんで欲しい。
でも一方で改造する楽しみも提供したい。それはワイルドライガーを除いた各機で推奨していく。
そんなスタイルだと思います。

もちろんワイルドライガーの改造を否定するものではありません。
ワイルドライガーの改造ももちろん推奨していると思います。
でも劇中で「唯一無二のゾイド」としているゾイドを改造するわけだから、設定をどう付けるかという難度もちょっと高いです。
整合性をとりにくい。生息数が多いからどう設定してもいい他のゾイドと違い、より高い想像力を要求するわけです。
(キッズはキッズなりに真剣に設定を考えるものだし、それに対する納得感も高く欲するものです)

段階として、まずはワイルドライガーを除いた機での改造を体験させる。
それらは改造しやすいし、生息数が多いから脳内設定も付けやすい。
そこで成功体験を積めばスキルもアップします。
スキルというのは改造技術と設定妄想力です。
スキルアップすれば、いよいよワイルドライガーの改造にもチャレンジできるという段階が意識されているんじゃないかなぁと思います。

主人公機とそれ以外の機。
もちろんどちらも良いキットです。改造も推奨していると思います。
その両者を比べると、設定とリンクした凄い仕掛けを用意しているなぁと思います。
改めて良いシリーズ、キット仕様だと思うばかりです。

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