アニメの感想 第1話

7/7から、待望のアニメ「ゾイドワイルド」がスタートしました。
放送は朝6:30から。
かなり健康的な時間ですが、なにしろゾイドなのでリアルタイム視聴を続けています。

さてアニメですが、以前に書いたこちらのコラムで「相棒か、兵器か」という言葉に注目していました。
まだまだアニメは続いていますが、途中途中の段階でこの言葉をどう捉えたかを書いていきたいと思います。

アニメの感想はブログでも書いています。
ここでは、第一話の感想をブログ記事に加筆をしつつアーカイブします。

 

第一話「本能解放!ワイルドライガー」

アニメ・ゾイドワイルドは第一話&最新話がYOUTUBEで配信されています。
記念すべき第一話がいつでも見れるのはとてもありがたい事です。

さて第一話です。前作ゾイドジェネシスから実に10年以上も空白期間が開いてしまったゾイドアニメ。
本当に「ついに」という感じがします。
一話放映以前にも、予告映像などは出ていました。が、本編が始まったらやっぱり感動もひとしお。
動きまくるゾイドにあっという間の30分でした!

一話を見た感想としては、まずファングタイガーがカッコいい!
あと、ライダーのベーコンが常にタイガーに話しかけながら戦っているのが印象的で、いかにも相棒っていう感じがする。
本作の「相棒」という要素が強く表現されていると思いました。

ファングタイガーの他にも、登場したゾイドはもれなく魅力的でした。
・多脚ならではの動きで魅せてくれたクワーガ。多脚ゾイドが初っ端に登場したのがまた嬉しい!
・重量感、そして超パワーを存分に感じさせてくれたグラキオサウルス。火山弾だか隕石だかを砕く描写も!
・小型歩兵ゾイドの魅力を魅せてくれたラプトール。部隊単位で登場したのが凄くいい!

そしてもちろん主役機、ワイルドライガーも。
アラシと絆を結ぶシーン、そして迫力の本能開放「ワイルドブラスト」の披露!

 

ゾイドの作画はさすがに時代の進歩を感じました。
ゾイドアニメと言えば機体を3DCGでというのが定番です。
私的には今でも初代アニメを見て綺麗だなーと思ってしまうんですが、さすがに比べるとモデルの造り込みが格段に違います。
1999年のコンピューター処理能力に併せてある程度の簡略化やデザインアレンジがみられる初代アニメ。
対して2018年のコンピューター処理能力をフルに使って徹底的に造り込んだ今作。
その差と言えます。

比べるとこんなにも違う!
造り込みの具合、影の付け方、キットへの忠実度。全てにおいて進化しています。

…余談。
ただこれは一概に初代アニメが劣っているという話にはなりません。
もともとアニメの作画とは簡略化やアレンジをするのが当然でした。なぜかというと
1:細かすぎたり複雑すぎる造形は動かしにくいという技術的な面
2:細かすぎる絵よりも、ある程度簡略化した絵の方が「動かした時の見栄え」を得やすい面
からです。

特に2は大きな問題でした。細かい絵は「止め絵」としては見栄えが良い。しかし動かすと細かすぎるがゆえに何が何やら分からない状態になりやすいのです。
しかし日本のアニメは進化を極めすぎました。
作画はこれがMAXだろうという所から更に向上しまくる。メカニックもガンダムをはじめ様々な作品がこれでもかと細かいディティールを作画するようになった。
そんな中で「細かい絵を見栄えよく作画し動かす技術」が磨かれていったのであります。
2018年は、1999年当時よりもアニメ作画レベルの全体が格段に向上しています。
今回の高精度に作りこんだゾイドのモデルは、単にコンピューターの処理能力だけでなく時代が総合的に進化した事の恩恵でもあります。

さて作画を見ればゾイドの徹底した作り込みが凄い。
一方で変わっていない部分もあります。それは動きの良さです。
クワーガのワシャワシャした動き。重量感たっぷりのグラキオサウルス。軽快なラプトール。それぞれ自然な動きをしていて見惚れます。
ゾイドのアニメは初代から自然な動きに徹底的にこだわっていました。
この点はまさに伝統が引き継がれていると言えるでしょう。

第一話は、ゾイドのカッコ良さや作画に圧倒される内容でした。

 

ストーリーについても触れておきましょう。

今作は、主人公アラシが相棒ゾイドと共に「ワイルド大陸」を冒険して、「古大秘宝Z」なるお宝を探すものになる模様。
古大秘宝Zとは「手に入れる事は、この世の全てを手に入れるという事だ」とされている謎のお宝。
またアラシの父親「イカヅチ」は冒険家でゾイド乗り(グラキオサウルス搭乗)だったが現在は失踪中。
タツマキはかつて自分の日記「冒険の書」をアラシに見せつつ「いつかお前だけの相棒ゾイドを見つけろ」と言っていた。
その言葉や冒険の書は、アラシに極めて強い影響を与えていたのであった……。
この辺りのあらすじは、少年向け作品として実に王道な感じで好感が持てます。

主人公アラシはまさに冒険ものの王道というか、いまどき珍しいくらい真っ直ぐなバカな所がとても好感です。
ゾイド生息域に躊躇無く侵入するわ、クワーガを罠で捕えようとするわ。なかなかの無茶振り。
でも、バカで無鉄砲だけど真っ直ぐでゾイドへの思いも最高。
今作の主人公としてこれ以上ない逸材でしょう。

 

第一話では、ゾイドワイルドは世界観がいいなという感想も持ちました。
地球が舞台。また作中世界では、ゾイドが「生態系の頂点に立つ存在」とされています。

ゾイドワイルドの世界は、ゾイドが基本的に「怖い」ものとして描かれています。
アラシの村もゾイドを強く恐れています。
これは今までなかった要素で、とてもいいなと思います。
単にカッコいい・憧れるというだけじゃなくて、まず怖いというのがいい。

これはゾイドが「生物である」という特有の事情と言えます。
例えば森を歩いていてクマに会うと恐怖すぎるわけですが、ゾイドだとそれより更に恐怖でしょう。
「自らの意思を持ち、生態系の頂点にたつ機械生命体・ゾイド」
そんなのと出会ったら、そりゃあ腰を抜かすほど怖い。
無機質なメカではない。生きているからこその要素。これを存分に取り入れたと思います。

アラシでさえワイルドライガーと出会った時は震えて動けなくなった。
でも恐怖心に勝る気持ちというか、それでもなお憧れ繋がりたいと思う気持ちというか。
恐いから一瞬逃げたくなってしまうような気持ちが絶対に押し寄せる。でもそれを超えて相棒にするという展開が丁寧でとても良いと思いました。

本作はゾイドとの絆「相棒」という要素が強く打ち出されています。
この丁寧な描写はさすがといった所でしょう。

 

その他で印象に残ったのはクロアメでしょうか。

何かやたらメカっぽいんですけど……。キャップ(?)まで付いてるし。
またアラシの父ちんと同じグラキオサウルスを相棒にしているのも気になる所です。
今後どうストーリーに関わってくるかは分かりませんが、このキャラにも何だか注目していきたい感じです。

 

という所で第一話の感想でした。
本当に久々にやってきたアニメゾイド。期待以上の作画や動きで大満足。そして世界観や展開でも見事に魅せてくれました。
スタートダッシュは最高。
今後にも大期待です。

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