ゾイドフォトコンテスト2013 -疾走 ミラージュフォックス-

2013年、タカラトミー×トミーテック×コトブキヤの、三社合同イベントが行われました。
内容は、ゾイドフォトコンテスト。

写真を撮ってそれを競おうというもの。
部門として、
「タカラトミー賞 グッドフォト部門」  「トミーテック賞 グッドフォト部門」 「コトブキヤ賞 グッドフォト部門」
「タカラトミー賞 アルティメット部門」 「トミーテック賞 アルティメット部門」「コトブキヤ賞 アルティメット部門」
の6つが用意されており、それぞれの部門に2作ずつ応募する事が認められていました(フルで応募すれば6部門×2作=12作応募)。

グッドフォト部門は、「写真を撮っただけ」。アルティメット部門は、「加工など何でもOK」な部門とされていました。
なお、いずれも、素組み/改造は不問。

今までの公式側開催のイベントは、ほとんどが改造コンテストでした。
しかし今回は写真。フォトコンテスト。
グッドフォト賞が設定されている事で、バナーの文言「気軽に参加して入賞を狙おう」の通り、従来よりも参加しやすいイベントになっていたと思います。

 

さて私も、このコンテストに参加してきました。 応募数は、もちろん限界ギリギリの12作。

応募作品一覧

コンテスト結果は、2013年12/25に、ゾイド公式HPと電撃ホビーマガジン誌上で発表されました。
結果は、タカラトミー賞のアルティメット部門優秀賞の栄誉に浴する事が出来ました!

こういった公式イベントで何か受賞する事は夢の一つだったので、喜びたるや言葉では書きつくせない程です。
今回のコラムでは、この受賞作品を詳しく紹介してみたいと思います。
(この作品以外の応募作は、こちらを参照)

 

まずは受賞作品を大きな画像で。受賞した作品は、タカラトミー賞アルティメット部門で応募した作品です。

応募した作品の中では最も手間をかけて作ったものなので、受賞できて嬉しい限りでした。
その製作手順を以下に記します。

 

-構図-
まずは構図を考えます。構図は、「スタンダードにカッコいいものを」という事で考えています。
「バックに青い満月」「真横アングルで駆け抜ける高速機」「設定上、二機存在するので画面上に二機とも入れる」
構図は割と簡単に決まりました。
ただスタンダードすぎるゆえ、構図が他の投稿者とかぶる可能性も大いにあると思いました。そこで、作りこみは徹底して行う事にしています。

トミーのゾイドには、可動に限界があります。
しかし今回は動物のしなやかさを表現したかったので、以下の様に作成しています。

 

-機体-

胴体だけの写真を撮り、Photoshopのパスツールを使用して背景を切り抜き、更に各部を切り離します。

そして各部の角度を変え…、

このように、しなやかさを持たせました。(背中のマルチウエポンラックは一旦省いた)


元と比べるとこのような感じです。

角度を変えただけなので、隙間も出来ています(背中に注目)。そこで、Photoshop上で補正します。

これにて、胴体の形が完成しました。

同様の手順で、頭や脚も、各パーツごとに写真を撮り、それを組み合わせます。

よく見ると分かる(というよりよく見ないと分からないと言った方が正しい)のですが、脚を微妙に延長していたり、細かい部分に色々手が入っていたりもします。

同じ手順で、手前側の機体も作ります。そして機体が出来た所で、背景を合成しました。

背景は、手持ちのフリー素材から良いものを選んでいます。元は左側のものですが、補正して夜の色にしました。
空の色は紫っぽく。これはメカ生体ゾイド初期の色を意識しているのと、ミラージュフォックスが持つ幻想性と似合うかなと思ってのものです。
また満月も足しています。
ゾイド星は設定的には3つの月を持ちますが、ストーリー上のジオラマではこのように一つだけ巨大に映したものが多かった気がするので、それに倣いました。

さて、これで一応合成は出来たものの、機体と背景の親和性が低いのが問題です。
また、素組みのゾイドを撮影しているので、どうしても質感に乏しく、玩具感が残っています。
そこで、CGで手を入れていきます。

-質感表現-
まず、初期状態がこちら。

汚れを少し描き入れます。また、ブレード部分は少し光らせてみました。

汚れをアップで見てみると、下のような感じです。

ブラシツールで、おそらく使い込んだらこういう部分のペンキが剥げてくるだろう…と想像しながら、ハゲチョロを描き入れています。

次に、キットではパーツ分けや塗り分けが出来ていない部分があるので、CG上で描き込みます。

更に、出撃回数が増えると、油汚れなども出てくる筈なので、その辺も描き入れます。

これで、ある程度の歴戦の機体っぽくなったでしょうか。汚れの描き込みはこれで完了としました。

次に、色合いを背景に合わせます。背景の空が青紫なので、それに合わせて若干、色を調整します。

次に、目を描き入れました。やはり目を光らせるのは定番・鉄板です。

最後に、少しコントラストを調整したり、特殊効果をかけたりします。スピード感を出すために、モーションブラーを付けたりしているのが分かれば幸いです。

これにて完成です。

-行程まとめ-

以上のようにして完成したものを再度。

以上のように、だいぶ手間をかけて作っているので、受賞できて改めてうれしい限りです。
また、製作工程を楽しんでいただければ幸いです。

 

さて、フォトコンテスト。
振り返ってみて、グッドフォト賞という気軽に参加できる部門があった事もあわせ、非常に良いイベントだったと思います。
第2回も、是非開催されて欲しいと願うばかりです。

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