最強合体ゾイドの実力1

ケンタウロス。

これが数ある改造ゾイドの中でも最大級のインパクトを放っているのは確かだろう。
今回はそんなケンタウロスについて深掘りしていきたい。

ケンタウロスはデスザウラー最強時代に誕生した合体改造ゾイドだ。
ゾイドバトルストーリー3巻の解説によると「総合力はデスザウラーより高いと言われる」とされている。
その目的の一つが「対デスザウラー用」だった事は確かだろう。

 

さて、今回はまず第一回としてケンタウロスの特徴を今一度おさらいしたい。

ケンタウロスとは「ゴジュラス」「ウルトラザウルス」「サラマンダー」「ゴルドス」が合体した超改造ゾイド。
デスザウラー無敵時代にただ一台だけ建造された。
「総合力はデスザウラーより高いと言われる」という絶大な能力を持つものの、量産するには元になった4種類のゾイドの生産数に影響が出てしまう。
生産数が1台なのはその為。

 

上半身はゴジュラス。格闘戦で絶大な力を発揮する。
腕はノーマルとやや形状が違い、肩にサブパワージェネレーターを装備している。
ウルトラと合体しているからか、腕の力はノーマルの3倍。デスザウラーとも張り合えるとのこと。


腕の可動範囲は広く、ケンタウロス専用の弓矢を使うことも可能。これは小山程度なら吹き飛ばす威力を持つ。


凄まじい威力だが、弓矢という事から命中率は極めて低いだろう。しかも矢は一発しかない。
まぁ小山を吹き飛ばす威力だからピンポイント射撃は必要ない・周囲一帯ごと吹き飛ばすという思想かもしれないが……。

劇中では弓を使わず腕の力で投げた事もあったが、こちらではあまり威力が出ないようだ。

至近距離に落下したが火花を上げる程度であった。

射出せず矢をヤリのように使うことも可能。これでアイアンコング部隊を血祭りにした。

このように格闘武器として使った方が良いかもしれない。

 

背中にはサラマンダーの翼。
正確にはサラマンダーの翼を2倍サイズにして付けている。位置はゴジュラスMK-IIだとキャノン砲が付いている辺り。
これにより飛行が可能。
ただし飛行はエネルギー消費が激しすぎるので航続距離は極めて短い。
どの位短いかというと、陸上ゾイドから逃げきれないくらい短かった……。

 

下半身はウルトラザウルス。
基本的にウルトラザウルスのまま。もちろんウルトラキャノン砲あり。
ただ飛行甲板がないので飛行ゾイド運用力は劣っている。
また設定はないものの、水上/水中での能力はなくなっていると思われる。

 

尾部付け根にはゴルドスのレーダー。
設定は特にないものの、ウルトラのパワーでレーダーを使うから、ゴルドスよりも出力が上がっているかもしれない。

……ところで、ケンタウロスが建造された時期は既に新鋭のゴルヘックスが居た。なのでクリスタルレーダーを付けろよという話である。

何故わざわざ旧式機のゴルドス用レーダーを使ったのだろう。

思うに、ゴルドスとウルトラザウルスは外観のゴチャゴチャ感などが非常に似ているので構造上の共通が多いと思う。
なので互換性が高いというか、部品流用・調整などがしやすかったと想像する。
対してゴルヘックスはいかにも新鋭機といった感じの外観だ。構造は新機軸であり流用が難しかったのかもしれない。
本来ならクリスタルレーダーを装備させたかったが、構造上の問題から難しかった。
しかしウルトラザウルスのパワーでレーダー出力を上げたらクリスタルレーダーと同程度まで能力向上した。
という風に想像しておこう。

 

以上のように「ゴジュラスの格闘力」「ウルトラザウルスの砲撃力」「サラマンダーの飛行能力」「ゴルドスの索敵力」を全て兼ね備えた夢の超ロマンゾイドがケンタウロスだ。

これがデスザウラーと戦っていたらどうなっていただろう。
「総合力はデスザウラーより高いと言われる」とされている。だが非常に残念な事に、実際に戦う事はなかった。
戦ったのはデスドッグというかなり特殊な改造デスザウラーだったから、ノーマルタイプとの実戦データが無いのは大きく悔やまれる。
ということで、以下にノーマルデスザウラーVSケンタウロスのシミュレートをしてみよう。

シミュレートに際して、より詳細にケンタウロスを想像したい。
私は、表にするとデスザウラーとケンタウロスの能力は…、

位だと思った。
一つ一つ見てみよう。

パワーはデスザウラーとウルトラザウルスの時点でウルトラやや優位位だ。
ケンタウロスはウルトラ+ゴジュラスなのでこのようになるだろう。

 

速度は互角程度と推測した。
デスザウラーは90km/h。ケンタウロスはウルトラザウルスの下半身を使っているが超超重い機体だ。
「ウルトラ+ゴジュラス+その他諸々」だから、だいたい重量750~800t位はあるだろう。
という所から考えると、足だけだと30km/hくらいしかでなさそうな気がする。
いやしかし、ケンタウロスには翼がある。

ケンタウロスの翼は基本的に飛ぶためではなく速度と運動性を向上させる装備と思う。
上にも書いたが、ケンタウロスの航続距離は極めて短い。
その理由は飛ぶとエネルギーを一気に使いすぎるから。これは飛行ゾイドとしてはそもそも考えられていないことを示している。

ではなぜ翼を付けたのか。というと速度や運動性を補助する為だろう。
本来は30km/hくらいしか出ない。それじゃぁいくらなんでも使い物にならない。しかし羽ばたきながら歩くと7~80km/h程度になった。
(背中にブースターを付けて走るイメージをすると分かりやすいと思う)
飛ぶわけじゃないからパワーもそこまで一気に消費しない。
という想像だ。

 

装甲は圧倒的にデスザウラーだろう。至近距離からのウルトラキャノン砲さえ跳ね返す「スーパーヘビーガード」はこの時代の最強装甲だ。
ケンタウロスは基本的にゴジュラスやウルトラから装甲材質は変わっていないと思う。
決して弱くはない…どころかかなり堅牢ではあるが、やはりデスザウラーと比べると格段に劣る。

 

耐久性、タフさについては互角程度、どちらも特上だと思う。部位を破壊されてもしぶとく動き続ける感じを想像した。

 

砲撃力は共に特上。
荷電粒子砲を持つデスザウラーは最強なのは言うまでもない。ただ弱点はチャージに時間がかかることとこの時代の仕様では3発しか撃てないこと。

ケンタウロスは単発の威力面では大きく劣る。ただしウルトラキャノン砲は連射力があるのが優れている。
こちらは荷電粒子砲と違って存分に撃ちまくれる。
またケンタウロスはパワーが上がっているので、威力はウルトラザウルスが撃つより上だと思う。
そうはいってもデスザウラーを破れる威力ではない。せいぜい「若干上乗せ」程度だとは思うが……。

射程は上だろう。ウルトラキャノン砲は100km先を撃てるとされている。ケンタウロスも同程度あると判断する。
デスザウラーの射程外からキャノン砲の連射を叩き込める。単発での威力は劣るものの、これはかなり有効だ。

という事で砲撃力は総合的に互角と判断した。

 

運動性は両者ともかなり高いと思う。ただし特性が大きく違うだろう。
デスザウラーは接近戦でシールドライガーをも捕捉する俊敏さを持つ。
最高速度250km/hを誇る、あの時代における最強の高速機シールドライガーが為す術もなく捕えられてしまう。
ゴジュラスは当初サーベルタイガーに苦戦した。しかしデスザウラーはサーベル以上に速いゾイドを苦もなく補足しているのだから凄い。
※ただしゴジュラスを少し擁護しておくと、前例のない敵に対峙したのだから対処法が分からずに苦戦した面も大きいと思う。
 デスザウラーは訓練時にサーベルタイガーを使って対高速ゾイドの模擬戦を徹底的にしていただろう。

このような俊敏さはケンタウロスは決して真似できないと思う。
じゃあなんで運動性に8を与えているかというと、やはりこれは翼だ。
思うに、デスザウラーは「小回り」が極めて高い。だからシールドライガーを捕捉できる。
対してケンタウロスは「大回り」というか……、もうちょっと大きな動きが得意だと思う。
キビキビと細かく動く事は苦手。でも「直線的に突撃」「翼を使って一瞬飛ぶ」ような動きはできるんじゃないかという考えだ。

敵に向かって突撃する、その瞬間だけ翼の力を爆発的に使って飛ぶ。そうしたら一瞬で距離がつまる。
不利な状況では、やはり一瞬だけ飛んで距離をとる。
そんな感じの動きができると思う。

という事で、特性が違うが両者とも互角程度という判断をした。

 

索敵は圧倒的にケンタウロスだろう。
やはりゴルドスのレーダーを積んでるのは大きい。
デスザウラーは帝国共通武器セットの3Dレーダーしかない。
むろんこれは部隊行動時にはディメトロドンを随伴させるから不要という事だろう。
単独で行動させる状況など稀だと思うので正しい判断だ。

……少し話が逸れるが、ケンタウロスはなぜ強力なレーダーを積んだのだろう。
ゴルドスかゴルヘックスを随伴させれば良いのではないか。デスザウラーのように。
というと、やはり翼にヒントがあると思った。

例えば山岳を突破する時にゴルドスやゴルヘックスは随分苦労するだろう。ゴルヘックスはまだしもゴルドスは絶望的だ。
ただ、ケンタウロスは翼があるから難所では飛び越える事が比較的容易だろう。
山岳をひょいひょい乗り越えるケンタウロス。ゴルドスもゴルヘックスも随伴できない。とすると自身でレーダーを積む必要があっただろう。

 

という事で、以上のように両者の能力を推測してみた。
今回はいったんここで区切る。
この推測を元に、次回は具体的に戦いをシミュレートしていきたい。

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